女子4人・タマコ、沙美、ミズホ、フジノは徹麻帰りにパチンコの開店に並ぶ。今日も自堕落ギャンブラーの一日の幕が開く、、、
作者は押切蓮介。
『でろでろ』(2003~2009)
『ミスミソウ』(2007~2009)等でホラーを
『ピコピコ少年』(2007~2009)
『ハイスコア・ガール』(2010~連載中)等でゲームを題材に描く。
ジャンル集中系の漫画を描きながら、それが多彩なイメージだ。
本作の題材は「ギャンブル」。
キャラクターを女の子にして画面を可愛らしく(?)しているが描かれるのは
ギャンブラーの自堕落な日常である。
その欲望に塗れた感情の発露を見て、あなたは
共感する派?それとも嘲笑う派?
どっちのタイプの人間でも楽しめる。
そして、表紙はシンプルかと思いきや、角度を変えて光を当てると結構凝っていると分かる。手にとって見てみては如何だろうか。
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ギャンブル漫画
本作はギャンブル漫画である。そのタイプは、駆け引きや心理戦を扱った「バトル系」ではなく、鉄火場で右往左往する人間の悲喜劇を描いた「日常系」である。
ならば、ギャンブラー以外は楽しめないのか?いや、そんな事はない。
即物的な欲望に忠実な人間の滑稽さを、そして、一つの事にのめり込む人間の真摯さと狂気を見る事が出来る。
人間の愚かさは、何もギャンブルだけに発揮される訳ではない。あなたも身も蓋もない自分に心当たりはありませんか?
「人の振り見て我が振り直」したいものである。
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パチンコした事なくとも
あなたはギャンブルやりますか?
私は全然やりません。
ほとんどの人がそうでしょうが、私は「勝負事は好きだけど、負けるのは嫌」なタイプだからです。
自分が負けたら、勝つまでヤルまで気が済みません。
パチンコ等、ギャンブルは全て親や胴元が勝つように出来ています。つまり、やったら100パーセント負ける。負けると分かっている勝負はやりたくない。
しかし、分かっていながらそれでもやってしまうのがギャンブラーなのだ。
そして実際にギャンブルはやらなくとも、「負けが込んで歯止めが効かなくなる心理」や「ムカムカイライラしながら一瞬の快楽の為にやり続ける」というギャンブル依存症的性質は、どんな人間にも多少はある。
その心理を上手く抽出しているので、読んで「馬鹿だなぁ」と思いつつも妙に共感するような所があるのだ。
だから、私の様にパチンコをした事がなくとも本作は楽しめるのだ。
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さて、次回は依存症ならぬ恐怖症を描いた、映画『ラプチャー ー破裂ー』について語りたい。