ドラマ『ツイン・ピークス』序章(パイロット版) 解説  謎の開幕!のどかな田舎町を襲う衝撃!

美しく平和な田舎町ツイン・ピークス。2月24日朝、ローラ・パーマーが遺体で発見された。そして、この事件をきっかけに、この町の抱える闇が徐々に暴かれてゆく事になる、、、

 

 

 

『ツイン・ピークス』はアメリカで1990年4月~1991年6月に渡って放映されたTVドラマである。
そして1992年にはドラマの前日譚として、映画『ツイン・ピークス ローラ・パーマー最期の7日間』が公開された。

『ツイン・ピークス』はローラ・パーマー事件を中心とした

謎とミステリー、そして次回への絶妙の引き

 

で視聴者を釘付けにし、多大な反響を呼んだ。
謎とミステリー、その真相と次の展開を視聴者が推測し、各個人が独自に解釈する事で、ムーブメントの拡がりを見た。

一話完結モノが多かったTVドラマにおいて、続きモノの革命的な作品として以降の米TVドラマの流れを変えた作品とも言われている。

そして今年、映画公開から25年の年月を経てついに新作『ツイン・ピークス The Return』が放映される。

という事で本ブログでも今日から毎日1話ずつ旧作のエピソードの解説をしていき、新シーズンに備えたい。

まず、エピソードのチェックポイントを提示するので、番組視聴後の確認作業をしてもらいたい。
本作『ツイン・ピークス』には時間軸をずらした叙述トリックは一切無いので、この作業だけでもかなりストーリーの謎の解明に役立つハズだ。

そして、私が個人的に思った謎ポイントも挙げる。
次回以降の視聴でこの点にも注目して頂くとより『ツイン・ピークス』を楽しめると思う。

 

『ツイン・ピークス』の制作総指揮はデイヴィッド・リンチとマーク・フロスト。
デイヴィッド・リンチの映画監督作として
イレイザーヘッド』(1976)
『エレファント・マン』(1980)
『デューン/砂の惑星』(1984)
ブルーベルベット』(1986)
ワイルド・アット・ハート』(1990)
ツイン・ピークス ローラ・パーマー最期の7日間』(1992)
ロスト・ハイウェイ』(1997)
『ストレイト・ストーリー』(1999)
マルホランド・ドライブ』(2001)
インランド・エンパイア』(2006)がある。

 

そして、『ツイン・ピークス』の序章と言える「パイロット版」は
監督:デイヴィッド・リンチ
脚本:マーク・フロスト&デイヴィッド・リンチ

で制作している。

 

 

以下ネタバレあり

 


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  • 本エピソードのチェックポイント

2月24日金曜日

ローラ・パーマーの遺体が発見される
ピート・マーテル、保安官事務所に通報する。
保安官のハリー・スチュアート・トルーマン、Dr.ヘイワードと保安官補アンディを伴い製材所に向かう。

ベンジャミン・ホーンが製材所の土地を狙っている。

ローラの彼氏のボビー、本命はダブルアールダイナーに勤めるシェリー・ジョンソン。

パーマー家においてローラの日記とビデオカメラを押収する。

暴行されたとおぼしきローラの同級生のロネット・ポラスキーが発見される。

デイル・クーパーFBI捜査官登場。(AM.11:30)

クーパーとハリー、病院で初対面。
エレベーターで片腕の男と乗り合わせる。
Dr.ジャコビーと会う。ローラは両親に内緒で彼のカウンセリングを受けていた。

クーパー病院のモルグでローラの左手薬指から「R」の文字を抜き出す。

保安官事務所にてクーパーとハリーがローラの日記を確認する。
最期の記述は2月23日。「J」に会うのが心配、とある。
袋の中にある白い粉末と貸金庫の鍵を見つける。

アンディ、ローラが殺害された犯行現場の貨車を確保する。

保安官事務所で、ボビーとドナにビデオの映像を見せる。

クーパーとハリー、貨車に到着(PM.4:10
盛り土の上にブレイキング・ハート・ネックレス。脇にあるちぎった新聞の切れ端に文字を見つける。その文字は
FIRE WALK WITH ME

クーパーとハリー、貸金庫を確認する。
中にはポルノ雑誌「FRESH WORLD」と現金1万ドル。
「FRESH WORLD」の印の付いたページにロネット・ポラスキーが写っている。
同じページにレオ・ジョンソンのトラックが写っている。

クーパー、集会所で町民に事件の説明をする。
1年前、この州の南西の町で殺害されたテレサ・バンクスの事件と共通点があると告げる。

ドナ・ヘイワード、ローラと内緒で付き合っていたジェームズ・ハーレイと会う。
お互いが引かれ合っていると知る。
ジェームズが所持していたブロークン・ハート・ネックレスを埋める。

クーパー、ツイン・ピークスの滞在先をグレートノーザンホテルと定める。(2月25日土曜日 AM.0:28

ジョスリンといちゃつくハリーを覗くキャサリンと電話するベンジャミン・ホーン。

セーラ・パーマー、ブロークン・ハート・ネックレスが何者かにより掘り返される様子を幻視する。

  • 本エピソードの謎

謎:1 ローラ・パーマーを殺したのは誰か? A
謎:2 ローラ・パーマーを殺した動機は何か? A)
謎:3 Dr.ジャコビーにローラは何を相談していた? (A)
謎:4 ロネット・ポラスキーは何故生きていた? (A
謎:5
 ローラの薬指から出てきた「R」の文字の意味は? (A
謎:6 ローラの日記の「J」とは誰か? (A) (A.2
謎:7 日記の袋の白い粉は何か? (A
謎:8 「FIRE WALK WITH ME」の意味は? 
謎:9 貸金庫の1万ドルの出所は? (A
謎:10 雑誌「FRESH WORLD」にどんな関係が? (A
謎:11 ログレディって何者? (A)(A.2
謎:12 テレサ・バンクス事件とは? (A) (A.2
謎:13 ブロークン・ハート・ネックレスを拾ったのは誰? (A)

 

*(A)とは答え(Answer)の事。クリックで謎が解明されたエピソードに飛びます。

*(推)は私が独自に解釈して答えを推測したページに飛びます。

 

さて、どう話が展開し、謎はどれだけ明かされるのか?それは次回以降のお楽しみ。

『ツイン・ピークス』は、観た各個人がそれぞれ独自に推理し、解釈するのが面白い。
『新世紀エヴァンゲリオン』と同じような感じでヒットしたのである。

是非ともあなたも、このミステリアスな世界にどっぷりひたって欲しい。

 

 

 

 

 


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さて、次回は『ツイン・ピークス』の登場人物の紹介を挟んで、第1章について解説したい。