漫画『にゃん天堂』うさくん(作)感想  懐かしの覇権ゲーム機スーパー○ァミコンであったらいいな!?

 

 

 

かつて、ゲーム機メーカー「にゃん天堂」はスーパーニャンコン略して「スーニャン」でゲーム業界の覇権を取った。…しかし現在は次世代ハード開発競争についてゆけずに、未だにゃん天堂は「スーニャン」でゲームを開発していたのであった、、、

 

 

 

『にゃん天堂』は『月刊コミック電撃大王』に連載された、単行本全2巻の漫画。

作者はうさくん。他の単行本に
『マコちゃん絵日記』
『うさくんの脳みそやわらかい』
『トミとチエリ』等がある。

本作『にゃん天堂』は架空のゲーム会社(!?)の架空のゲーム開発を描いた作品である。

モデルは勿論「スー〇ァミ」で、作者うさくんの

私だったらこんなゲーム作っちゃうぜ

 

という、

ゲーム好きなら一度は妄想した事を漫画化している。

 

そして、ハードのモデルを「スー〇ァミ」にした事で、微妙スレスレのアイデアを狙って来る。

へぇ~こんなゲーム是非やりた……くねぇよ!

 

とか言ってツッコんで楽しいギャグ漫画だ。

とは言うもののやはりゲームを全くした事がない、又はゲームに対して思い入れが無い人にはイマイチかもしれない。

私はゲーム好きなので楽しめた。

 

 

以下ネタバレあり


スポンサーリンク

 

 

 

  • ツッコミ型のギャグ漫画

ギャグ漫画の世界は深淵だ。とても一言では言い尽くせない。

本書『にゃん天堂』のギャグ漫画としての種類は「ツッコミ型」である。
そうそう、こういう事あるあ……ねぇよ!!
と言って楽しく読める。

『にゃん天堂』においては、開発部・企画の新一がボケで社長がツッコミだ。
構成の基本として、開発したゲームを新一が社長に紹介し、その発想に社長(と読者)がツッコミをするという流れになっている。

この登場人物が読者とシンクロしながらツッコミを入れるライブ感が軽快でこのマンガの面白い特徴となっている。

  • 魅惑の専用コントローラー

『にゃん天堂』のゲームは専用コントローラーを使うものがある。
この専用コントローラーと言う物は、なかなか業が深いアイテムである。

今でこそほとんど見なくなったが、かつて家庭用ゲームにはハード備え付けの物とは別の、「ソフト専用コントローラー」が度々売られていた。

「専用コントローラー」はハッキリ言うと、あると邪魔である。
しかも対応ソフトが一つ、二つしかなく、持っていても意味が無いものが多い。

しかし、である。
この「専用」というプレミア感溢れる響きと、今を逃すともう人生において二度と出会えないかもしれないというレア感があいまって、どうしても捨て置けないのだ。

こうしてゲーム置き場より場所を取る、「専用コントローラー」置き場が出来上がってしまい、手段が目的化したような状態になってしまう。

このマンガを読みながら、専用コントローラーを眺めつつ、多少の無常感を覚えている私である、、、

  • うさくん?水沢悦子?

この二人は絵柄、ギャグセンス、テーマ、タイプが同一人物としか思えない程に似ている。

事実の程は如何に?

 

 

今はレトロゲーと呼ばれてしまっている「スー〇ァミ」を彷彿とさせるゲーム群。
スマホゲー程単純ではなく、最新ゲーム機ほどリアリスティックに浸食されていない、まだゲームに夢があった時代の空気を思い出させてくれる。
『にゃん天堂』はそんなマンガである。

 

 

 


スポンサーリンク

 

さて、次回は懐かしく思い出したドラマ『ツイン・ピークス』のパイロット版について語りたい。