ドラマ『ツイン・ピークス』第3章 解説  ローラの葬儀、それぞれのおくり方

第3章の解説をしたい。

第2章で謎が洪水のように提起され、第3章の冒頭で一気に話が進む予感がる。

が、いざ始まると、本エピソードはしっとりとした静かなエピソードなのだと分かる。

この焦らされ具合も『ツイン・ピークス』の魅力である。堪能して欲しい。

 

第3章は
監督:ティナ・ラスボーヌ
脚本:ハーレイ・ピートン


スポンサーリンク

 



  • 本エピソードのチェックポイント

2月27日AM.7:15)
クーパー、オードリー・ホーンと会い香水と筆跡で「片目のジャック」の手紙を届けた相手が彼女だと気付く。
オードリーとの会話で、ローラもロネットと同じくホーンズデパートの化粧品売り場で働いていた事を知る。

ハリーとルーシー・モランがホテルに到着、クーパー昨夜の夢について語る。
夢は暗号で解ければ犯人が分かると言う。

夢では、セーラ・パーマーが見た犯人の幻をホークが似顔絵にする。
片腕の男マイクから、「ボブが殺した」と電話。
しかし、高校生の2人とは別のマイクとボブである。
マイクはコンビニの上に住み、
左腕に「FIRE,WALK WITH ME」というイレズミをしていた。
マイクは腕を切断し、殺人鬼ボブを撃ち殺した。

25年後、クーパーは「赤い部屋」にいる
そばに小さな男と美女がいる。
男は、彼のいとこはローラにそっくりだと言う。
その美女は秘密を抱えた女で時々腕が後ろに曲がる。
小鳥が歌い音楽が流れる所にいたという。

彼女はクーパーに犯人の名前をささやくが、
クーパーは忘れてしまう。

アンディから、モルグでアルバートとDr.ウィリアム・ヘイワードが喧嘩しているとの報告が入る。
クーパーとハリーが駆けつけ仲裁をする。
が、アルバートの態度に憤慨したハリーは殴ってしまう。

「Invitation to Love」(愛の招待状)を見ているリーランド・パーマー。
ローラのいとこのマデリーン・ファーガソンが葬儀に出席する為にパーマー家に到着する。

クーパーとハリー、レオ・ジョンソンの元に訪れ尋問する。
すげない態度でけんか腰。

ブリックス家にてガーランド少佐、ボビーに葬儀の意義について諄々と説くが、ボビーはわめき散らす。

クーパーとハリー、保安官事務所にてアルバートの検死報告を受ける。
袋の中の白い粉はコカイン。ローラ自身も常習犯だった。
手首を縛ったヒモの繊維を貨車の中でも発見。ロネットのものと一致。
つまり、手を後ろにまわす形で2度縛られた。
(クーパー、「時々手が後ろに曲がる」という夢の言葉を思い出す)
首と肩にツメか、噛まれた跡が見られる。動物の仕業か?
胃の中に胃酸で溶けかけた物体が見つかる。「J」という文字が見られる。

アルバート、ハリーの暴行を報告書にて上げようとするがクーパーに断られる。(PM.12:27

ハーレイ家にて。エドは昔ノーマ・ジェニングスと付き合っていた。
(ハーレイ家の置物はネイディーンの手作り)

ローラの葬儀にて
ボビー、ローラがバカをしても善人面して見て見ぬふりをしていたお前らは偽善者だ、と騒ぎ立てる。
ジェームズ・ハーリーとボビーがもみ合う。
それに触発されリーランド、ローラの棺桶に倒れ込む。

ダブルアールダイナーにて、クーパーにツイン・ピークスの事を語るハリー、ホーク、エドの3人。
ツイン・ピークスにて密売されている麻薬を撲滅したい、仲介役のバーテンのジャック・ルノーをマークしている。

ツイン・ピークスは素晴らしい町だが、その一方で森に闇というか魔物のような負の部分、邪悪な存在がいるという。
先祖代々、子々孫々に渡って我々はそれと戦っていると告げる。

それが、ハリーを中心とした「ブックハウスボーイズ」。
3人はこめかみから頬にかけて指をスッと走らせる。

その本拠地、「ブックハウス」にクーパーを招待する。
そこにジャック・ルノーの弟ベルナール・ルノーを縛り上げていた。

ジャック・ルノーは異変を感じ、レオに依頼してカナダへの越境を試みる。
シェリー、家を出るレオを見送り拳銃を隠し場所にしまう。

ジョスリン・パッカード、ハリーに帳簿が2冊ある事を告げるが、既にキャサリン・マーテルに回収された後だった。

夜、ローラの葬儀に出席していなかったDr.ジャコビーがを参る。
ローラは特別だったとクーパーに語る。

クーパーとホーク、魂の在りかについて語る。
リーランド、ダンスの相手がいなくて泣き崩れる。

  • 本エピソードの謎

謎:42 胃酸で溶けかけていた物体とは何か? (A)(A.2
謎:43 ボビーの言う「見て見ぬふり」をしていた事とは?  (A)
謎:44 ツイン・ピークスの負の部分、森にひそむモノとは? A)(A.2

*Aクリックで謎が解明されたエピソードに飛びます。

  • 本エピソードで解明された謎

謎:7 日記の袋の白い粉は何か? (序章
答え: コカイン。ローラ自身常習していた。

謎:16 バーテンのルノーは何故エドの酒に一服盛ったのか? (第1章
答え: 自分がマークされている事を気付いていた風だ。

謎:21 クーパーに「片目のジャック」の手紙を届けたのは? (第2章
答え: オードリー・ホーン

謎:32 マイクとボブという名前は高校生のボビー&マイクと関係が? (第2章
答え: 関係ない。別人。

謎:37 ローラ?が鼻の横を触ったのは何のジェスチャー? (第2章
答え: ブックハウスボーイズの符丁?

謎:40 ローラ?の腕が後ろに回るとは? (第2章
答え: 後ろ手に縛られていた事を示している。

 

他の謎の解明、それは次回以降のお楽しみ。

 

本エピソードは第2章の説明とローラの葬儀の描写に費やされ、謎解きは控えめでしめやかな雰囲気が漂っていた。
あなたにも先に送った故人がいるかもしれない。
その場合、本エピソード内のいろんなセリフが心にしみるだろう。

 

 

 

 

 


スポンサーリンク

 

 

さて、次回は『ツイン・ピークス』第4章について解説したい。