ドラマ『ツイン・ピークス』第24章 解説  立ち上がれ!失意のタフガイ!!

第24章について解説をしたい。

第24章では失意のハリーが描かれる。

頼れるタフガイが酒に溺れている様はショックである。
しかし、事情が事情ゆえ慰めるのも困難だ。

我々は彼の復活を祈るしかない。
立ち上がれ!

 

第24章
監督:ジェームズ・フォーリー
脚本:バーリー・プルマン

 

 

以下ネタバレあり


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  • 本エピソードのチェックポイント

3月21日
ブックハウス
にて、酒を飲みジョスリン・パッカードとの思い出に浸っているハリー。
ホークが朝食を持って様子を見に来る。
お前とクーパーでやっていけるだろ?とハリーは投げやりだ。

ダブルアールダイナーにノーマ・ジェニングスの妹アニー・ブラックバーンがやって来る。
修道院を出たばかりだが、ダブルアールダイナーで働く事にする。

ガーランド・ブリッグス少佐の右耳後ろのアザを見つけたログレディ、何か言いたそうにして隣に座る。

保安官事務所にてインターポール(国際刑事警察機構)の資料を確認しているクーパー、ホークにハリーの事を尋ねる。
ジョシーの検死報告を見たが死因は不明。
遺体の重さは65ポンド(29.5キロ)だった。

山小屋にて、ウィンダム・アールが新聞でクーパーの差し手を確認する。
その手が「ステイルメイト」を狙っている(引き分け狙い)戦法だと気付き、アールは激怒する。
クーパーのアイディアではなく、協力者の存在を悟ったアールは「ルールを守らぬヤツには我慢ならん」とレオ・ジョンソンにやつあたりをする。
大勢が後悔する事になるぞ、とうそぶく。

ブックハウスのハリーに会いに来たクーパー。
ジョシーの過去の悪行を語り、「常習犯と分かれば気が楽だ」とハリーに告げる。
ハリーは出て行けと怒鳴る。

マーテル家のキャサリン・マーテルの所にトーマス・エッカートの秘書ジョーンズが訪ねて来る。
遺体を香港から取りに来た(と嘘を)言う。
そして、トーマスからと黒い箱を渡して立ち去る。

ヘイワード家にDr.ウィリアム・ヘイワードの同級生が訪ねて来る。
ジェラルド・クレイグと名乗る男、実はウィンダム・アールの変装である。
アールは対応したドナ・ヘイワードに連絡先とプレゼントを渡して立ち去る。

保安官事務所でチェスの手を研究しているピート・マーテル。
ステイルメイトについて調べたが、駒を全く取られずに引き分けには出来ないとクーパーに言う。
クーパー、ウィンダム・アールは天才だが短気だ、クイーンさえ守ればヤツの計画を阻止できると告げる。

ガーランド・ブリッグス少佐とログレディが連れ立って訪ねて来る。
ガーランド少佐のアザは失踪中に出来たもの。
それを丸太が見て、ログレディが思い出した事があると言う。
それは、ログレディも7歳の時失踪した事があったということ。
その時覚えているのは閃光のみで、右足裏にアザが出来たということであった。
ログレディはその後、夫を亡くした時にも閃光とフクロウの鳴き声を聞いている。
3人とも閃光とフクロウの鳴き声を聞いている。
これには何かあるはずとガーランド少佐は言う。

オードリー・ホーンはジョン・ジャスティス・ウィーラーとピクニックに行って親交を深めている。

ヘイワード家に帰宅したDr.ウィルとエイリーン・ヘイワードにドナがクレイグの事を告げる。
しかし、クレイグは既に故人。
不審に思ったDr.ウィルがプレゼントの中身を確認すると、ナイトの駒と「KN to KB3」(ナイトをKB3へ)というメッセージが入っていた。
連絡先の電話番号は墓地。
Dr.ウィルは男を2度と入れるなと告げ、クーパーに報告に行く。

ハーリー家ではエド・ハーリーとDr.ローレンス・ジャコビーが話をしている。
ネイディーンの記憶がまだ曖昧なので、離婚の倫理的正当性を見い出せないでいる。

ヘイワード家にベンジャミン・ホーンが訪ねて来る。
エイリーンの手を取って、何やら耳元で囁いている様子をドナは目撃する。

ダブルアールダイナーで「ミス・ツイン・ピークス」のチラシを見ているノーマ。
シェリー・ジョンソンに出場を勧めている。

コーヒーを飲みに来たクーパー、対応に来たアニーを見る目が輝いている。
クーパーはアニーとの会話を楽しむが、その際手首のためらい傷を発見してしまう。
そして、その様子を変装したウィンダム・アールが見ている。

コーヒーを堪能するクーパーの所にブックハウスで問題だとホークがやってくる。

ブックハウスでは荒れに荒れたハリーが家具を壊しそこら中を散らかしている。
銃を振り回し、ジョシーを連れ出せば良かったと語るが、最後はクーパーに抱かれて肩を落とす。

ハリーを寝かせるクーパーとホーク、今夜は見張りが必要だと言う。

グレートノーザンホテルでは環境保護の為のゴーストウッド開発計画反対キャンペーンが開催されている。
その象徴としてパインウィーゼルを紹介するベンジャミン・ホーン。
キャサリンは何を企むのと疑っているが、ベンは100パーセント本気でやっていると語る。
人生に喜びをもたらす唯一の事、それは人に与える事だとキャサリンに説き、寄付を促す。

パインウィーゼルの実物を持って登壇したピンクル氏。
司会のディックにキスさせるが、その拍子にパインウィーゼルに鼻を噛まれて大騒ぎになる。

ブックハウスの見張りの頭を殴る侵入者。
秘書のジョーンズであった。
彼女は銃を置き、何故か服を脱ぎハリーに添い寝する。

 

  • 本エピソードの謎

謎:125 何故ジョシーの体重はそんなに軽かったのか? (
謎:126 ウィンダム・アールの言う「大勢が後悔する」とはどういう意味か? (A
謎:127 ガーランド少佐とログレディのアザにはどういう関連性が? (A
謎:128 閃光とフクロウの鳴き声の関連性と意味は? (
第17章の謎:102と103とも関連)
謎:129 秘書のジョーンズは何をしたいのか? (A

*(A)とは答え(Answer)の事。クリックで謎が解明されたエピソードに飛びます

  • 本エピソードによって解明された謎

謎:11 ログレディって何者? (序章
答え: 7歳時の失踪中に謎のアザが出来た。

謎:121 何故ジョシーは死んだのか? (第23章
答え: 検死報告では原因不明。冒頭のクーパーの語りによれば恐怖が原因との事。

 

 

タフガイといえども失恋の痛手は辛いもの。
ハリーは助けられたという後悔に囚われている。
端から見たらとんだ悪女だが、ハリーにとっては今まで見たことが無かった世界を見せてくれた唯一の女性だったのだろう。

一方、復活したベンは仕事が早い。
というか早すぎる。
そして、キャサリンとの会話が小気味が良くて笑えるものだった。
今後も辣腕を振るってくれるだろう。

 

次回以降のハリーの復活を望みつつ、楽しみに待っていよう。

 

 

 

 


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次回は『ツイン・ピークス』第25章について解説をしたい。