中学生のカイは鬱々とした日々を送っていた。ある日、趣味の音楽が同級生にバレ、バンド活動に参加する。そして、カイの音楽に誘われて、人魚が現れる、、、
監督は湯浅政明。『夜は短し恋せよ乙女』に続いて連続して映画を公開している。ルー役は谷花音、カイ役は下田翔太。どっちもカワイイ。
ちょっと『崖の上のポニョ』っぽいなぁ、と思って観に行ったが、やっぱりポニョでした。そこの所は踏まえて、別の所に着目したほうが楽しめるだろう。
アニメーションの動きを見る映画
だと、思う。クネクエウネウネ動く様を観に行こう。
以下ネタバレあり
スポンサーリンク
-
音がいい
まず気づくのが、生活音がいい事だ。特に思ったのが、町内放送。ちゃんとしゃべりが聞き取れるのがいい。私の近所の町内放送のオジイチャンは何言ってるのか全然わかりませんよ。
-
動きがいい
そして、アニメーション的な動きがいい。
カイ達がバンドの練習をしている所に人魚のルーが現れる。(バンドの名前がセイレーンで、それに誘われて人魚が現れるという発想がちょっと面白い)音楽に合わせてルーが歌い、ルーの歌声を聞くと皆が踊りだす。この時のケレン味のある動きがいいのだ。最近のアニメのリアル寄りの動きでは無い。昔のディズニー映画や『トムとジェリー』を彷彿とさせる、ああいう動きだ。
-
ポニョ?
しかし、この映画、ちょっとポニョっぽい。というか、ほとんどポニョだ。
ルーの見た目がまずポニョっぽい。ポニョ+ラムちゃん(うる星やつら)だ。
セリフもポニョの「ソースケスキー」と似た「カイスキー」というものもある。
人魚を怖がる老人キャラもいるし、町が水没する所も同じだ。音楽にも、わざわざワーグナーの『ワルキューレの騎行』を使っている。(ポニョの本名はブリュンヒルデ。ブリュンヒルデとは北欧神話に出てくるワルキューレの一人)
ここまで徹底的に似せる必要があったのかな?とちょっと思う。
しかし、アニメ的動き、ビビッドな色使い、ラストの盛り上がり等、ちゃんと面白いのでその点は安心してほしい。
スポンサーリンク
さて、次回は同じくアニメ映画『BLAME!』について語りたい。是非ネット端末遺伝子を用意して、この基底現実でお会いしよう。