孤独のグルメ Season1 第九話
世田谷区下北沢の広島風お好み焼き
監督:宝来忠昭
脚本:田口佳宏
出演:
井之頭五郎:松重豊
篠宮:朝倉あき
劇団主宰者・吉原:佐藤正宏
女将さん:佐藤貞子
息子店員:八木善孝
ふらっとQUSUMI:久住昌之
スポンサーリンク
*タイムラインはBDソフト準拠となっております。
-
ドラマパートあらすじ
暗い部屋、机にスポットライト。
座っている井之頭五郎。
たこ焼き。
肉巻。
イチゴパフェ。
「さっきから、何を食べても全然腹にたまらない」
……なんと五郎さん、劇場で爆睡。(2:03)
知り合いの劇団主宰者・吉原に起こされた五郎さん。
疲れていたとしどろもどろ、ラストの主演女優の笑顔が良かったと、ちゃんと観ていたアピールをする。
世田谷区下北沢。
五郎さん、町のゴチャゴチャ感がお気に入り。
そこで、先程の劇の主演女優・篠宮を見かける。
吉原にキツく言われ、逃亡したご様子。
五郎さん、何となく後をつける。
その過程で目に付いた食べ物
たこ焼き(4:58)、ニックンロール(5:17)、
何となく買っちゃう五郎さん、しかし、尾行に気付かれる。
劇団の皆が心配している旨を伝える五郎さん、
それを聞いた篠宮は泣き出す。
喫茶店で一息つく二人。(6:49)
周りの目が気になって、急に怖くなったという篠宮。
五郎さん、上手いこと言えないが率直な劇の感想を言う
「ラストシーンあなたのあなたの笑顔、とっても素敵でした」
何故か食べかけのたこ焼きと肉巻をプレゼントして立ち去る五郎さんであった。
そして、気付く、
-
あ、そうだった、俺は腹が減っていたんだ(10:25)
ポン、ポン、ポォン。
店探しを開始する五郎さん。
「うーん、目移りして目が回りそうだ」
「何処でも良いから自分を店に押し込まなきゃ」
お好み焼き屋を見つけた五郎さん、
「広島と言うからには、ドーンと焼いてもらおうじゃないか」
-
広島のお好み焼 鉄板焼き HIROKI
入店する五郎さん。
麺が入るのが、広島風お好み焼き。
鉄板焼き共々、色々味付けを選べるタイプ。
五郎さん、
HIROKIスペシャル(ソバとうどんで選べる麺はソバを選択)
鉄板焼きの、タコ、ホタテ、カキを注文する。
「つい調子に乗って海の看板役者クラスを3つも頼んでしまった」
「でも、これで良いんだ」
「お好みの物をお好みで食べてこそ、お好み焼きだ」
ふと思う五郎さん、
先程は、大人としてどの様な言葉をかければ良かったのだろうか?
喫茶店の篠宮、五郎さんが残したたこ焼きとニックンロールを食べる。(13:58)
ちょっと冷めても、変わらぬ美味しさに、笑顔が見える。
鉄板焼きの3品登場。(15:32)
タコの広島ネギとゆずポン酢(15:32)
「広島ネギか、凄く緑色だ」
「このタコ、プリプリ、プリダコだ。プリダコ、上手い」
ホタテのガーリック焼(16:25)
「ホタテはどうだろう」
「うん、これもいい、繊細にプリッとしている」
カキの香草バター焼(16:25)
「コイツはバター焼だったな、どれ、うーん、思った通りだ」
「海のミルクとバターが合わない訳が無い」(17:12)
調理されているお好み焼きを見る五郎さん、
「あれ、絶対俺のだよな」
「ホラ来た、当たりだ」
HIROKIスペシャル(17:43)
「凄いなぁ、具が上に載っかっている、しかもデカい」
「よーし、いくぞ」
「ホフホフ、おぉ、美味い」
「ネギだけじゃ無い、キャベツも甘い」
マヨネーズを投入する五郎さん、エンジンがかかってくる。
「うんうんこの味、お好み焼きはこうでなくっちゃ」
「いいゾ、いいゾ」
「鉄板焼きって、何て言うか、ライブ感あるんだよな」(19:43)
「一人なのに頭の中、いちいち大歓声って言うか」(19:49)
「鉄板はステージだ、舞台だ」
完食。
「お好み焼き、良い名前付けたもんだ。お好みを、お好みに」
篠宮を見かけた五郎さん。(20:38)
彼女は笑顔で挨拶している。
「最高の笑顔だ」
そう言う自身も、笑顔で去って行く。
-
ふらっとQUSUMI(21:27)
お好み焼きと、海鮮の鉄板焼きが人気というお店、「HIROKI」。
*2012年当時のデータなので、現在も営業中なのかは要確認
作るのを見ながらみるってのは、最高ですね~。
と、既にビールを飲んでいる久住さん。
先ずは、カキの鉄板焼きから。(22:13)
「柔らかくて甘みがあるんで、なんか、いくらでもいけちゃう感じです」
お好み焼きを同時進行で焼く様子は、まさに連係プレー。
思わず実況を始める久住さん。
そして、久住さんが注文したのは
麺入りお好み焼・レタス(そば)。
「レタスの食感がちょっと、熱を通したんでちょっと変わった感じ」
「これは凄い、画期的に美味しい食べ方ですね、お好み焼きの」
野菜好きの久住さんも満足の逸品でした。
-
声に出して言いたい!五郎さんの名台詞
今回の「声に出して言いたい」五郎さんの名セリフは、
「鉄板焼きって、何て言うか、ライブ感あるんだよな」(19:43)
こういう感じの、目の前で料理してくれるタイプのお店、確かにライブ感ありますね。
食べる前に、目でも楽しめる、ワクワク感があります。
「一人なのに頭の中、いちいち大歓声って言うか」(19:49)
そして、その大歓声って言うのは、湧き上がるワクワク感がほとばしりでる脳内麻薬というか、そんな感じ。
-
感想と解説
先ずはドラマパート。
いやぁ、五郎さん、爆睡は流石に失礼ですよ。
まぁ、夢オチだろうなとは、直ぐ予想出来ますが、
これがまさかの予知夢的展開とは、、、
とは言え、『X-ファイル』のモルダーの様な展開にならないが『孤独のグルメ』。
上手いこと言えなくとも、何となく食べ物で解決しちゃう。
そうそう、この展開、これが良いんだよ。
(五郎さん風)
しかし、劇に出る様な鋼のメンタルを持っている人でも、
人の批判にさらされ続けると、ふと、怖くなる事があるんです。
自分はコレでいいのだろうか?
本当に正しいのだろうか?
悩む瞬間があります、人生に、何度も。
そして、その時、例えば劇なんかだと、
観客のダイレクトな感想は、確かに嬉しいものがあるんですよね。
五郎さんの木訥な、しかし、率直な意見は胸を打ちますね。
さて、劇団員の篠宮役を演じた朝倉あき。
彼女は高畑勲監督の映画『かぐや姫の物語』でかぐや姫の声を演じています。
気になったら、そちらもご覧になっては如何でしょうか。
そして、お好み焼き。
好きですね~、私、お好み焼き。
お好み焼きって、カスタマイズ性が高いじゃないですか。
未だに何がベストか分からない自分がいます。
とは言え、ぶっちゃけ、何でも美味しい、
私はそう思いますね。
今回の場合、お好み焼きを目の前で焼いてくれる、
劇中で五郎さんが言っていた、
「鉄板焼きって、何て言うか、ライブ感あるんだよな」(19:43)
というセリフ。
このライブ感がクラウチングスタート状態と言いますか、
食欲昂進させますよね。
また、ちょっと面白いのが、劇中の女将さんの喋り方、
実際のお店の女将さんのほんわかした喋り方に似せているんですね。
こういう所で細かい役作りしてくれるのは、嬉しい所です。
こういう、モブキャラの一期一会も、『孤独のグルメ』の魅力と言えましょうぞ。
スポンサーリンク