ドラマ『孤独のグルメ Season1 第十話 豊島区東長崎のしょうが焼目玉丼』感想 あらすじと解説

孤独のグルメ Season1 第十話
豊島区東長崎のしょうが焼目玉丼

 

監督:溝口憲司
脚本:田口佳宏

 

出演:

井之頭五郎:松重豊

八百屋の奥さん:松居直美
業界人・安田:窪隆司
食堂のお父さん:森屋実
食堂のお母さん:田崎怜依
ワンコイン客:柏木厚志 他

ふらっとQUSUMI:久住昌之

 


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*タイムラインはBDソフト準拠となっております。

 

  • ドラマパートあらすじ

豊島区東長崎にやって来た井之頭五郎。
生活感のある風景に和み、雰囲気の良い店構えの定食屋なんかも見かける。

駄洒落を連発する八百屋の奥さんから買ったキウイを手土産に、仕事の話をしに行く。

業界人の安田は、新作映画に使う皿を五郎さんに見繕って欲しいご様子。(27:58)
ササッと話を終えて、パパッと去って行った。

 

散歩する五郎さん、日本大学芸術学部のキャンパスに迷い込む。(30:33)
講義の情報交換、漫才の練習、演劇の声出し、
若者の活気にあてられ、笑顔の五郎さん。

五郎さんもちょっと声出ししてみる。

「あ・え・い・う・え・お・あ・お、、、」

 

  • 「お・な・か・が、減った」(32:12)

ポン、ポン、ポォン

お店にパッと入って、ズバッと決めて、チャチャッと食いたい五郎さん。
そう言えば、と、冒頭に見かけた定食屋を目指す。

しかし、その近くにあった洋食屋に目移り

「何だか、美人二人に同時に告白されているみたいだ」(33:01)
五郎さん、何言ってんですか!?

とは言え、当初の予定通りに定食屋に入る。

 

  • 「せきざわ食堂」(33:16)

五郎さん入店。

「いいじゃないか、いいじゃないか、期待を裏切らない雰囲気」

メニューを見て愕然、どれも驚くほど安い。

「キャーッ、嬉しい悲鳴だ、安すぎないか?」

「こっちは嬉しいけど、お店が心配になる値段設定だ、迷うなぁ」

五郎さん、気になってしょうが無い、しょうが焼目玉丼をチョイス。
他、肉じゃが、ウインナーフライ、さらにポテトサラダまで注文する。

飲み物はセルフサービス。
水を取りに行った五郎さん、お持ち帰りは出来ませんとの断り書きを見つける。

「きっと俺みたいに安いからって、つい頼み過ぎる客がおおいんだなぁ」

そして、ふと気付く、

「ポテトサラダ、勇み足だったかなぁ」

今思えば、肉じゃがとポテトサラダ、イモがダブってる」(35:38)

 

他の客を眺める五郎さん。
ワンコイン(500円)を頼む客、
サンキューセット(390円)を食べる客、
カツ丼を頼む女学生なんかもいる。

 

そして注文の品がやって来る。

ウインナーフライ(37:38)
「ウインナーのフライって珍しいな」

「ウインナーをフライにしたそのまんまの味だ」

「でもこういうの、なかなか食べられないんだ、望んでも」

「この普通味が美味い」

 

ポテトサラダ(38:30)
「うん、ポテトもいいじゃないか、頼んで良かった」

 

肉じゃが(38:58)
「そうそう、こういうので良いんだよ」

「うん、店の人の人柄が染みている様な味だ」

う゛~ん、汁と一緒にじゃがいもの欠片がドゥルドゥルッと入って来るのが堪らん」(39:48)

 

他の客の食べ物を見て確信する五郎さん。
「いいゾ、いいゾ、この店にして大正解だ」
女学生のカツ丼の食べっぷりに惚れ惚れする。

 

そして、メインのしょうが焼目玉丼登場。(41:00)

スプーンを握る五郎さん。
「コイツでガツガツ行けってことだな」

「しょうが焼き、目玉焼き、ご飯、全部おれの大好物だ」

「でも、こういう風に食べるのは初めてだ」

「美味い、無茶苦茶ウマいぞ、問答無用のウマさだ」

「ご飯と肉の間にキャベツが少し入っているのが、素晴らしい」

「ここのご夫婦、いいセンスしてるなぁ」

「こういうセンスが、こじゃれたレストランじゃ望めないんだよ」

「うまぁい」

「ピーマンに紅ショウガ、何処までも、何処までも気が利いている」

「これ程、ガツガツが似合う丼、無いぞ」

 

完食した五郎さん、お勘定。(43:50)
1030円という値段に、思わず二度聞き。

「え?、え~!?、それは無いんじゃないの?」

「こんだけ食べて、夢の様だ」

「俺にとっての夢のような店はこんな店です」

にこやかに去って行く五郎さんであった。

 

  • ふらっとQUSUMI(45:36)

せきざわ食堂
そのたたずまいに、久住さん既に興奮。

「渋いなぁ、こういうの大好きですね」

 

*しかし、現在は既に閉店しています。


*既に閉店しています。

 

豊富なメニューと安さに驚く久住さん。

ビールに、肉じゃが、きんぴらごぼうを注文する。

きんぴらごぼうは出来たて、美味しいにきまってます!

肉じゃがに舌鼓、ビールを飲みつつ、ワンコイン定食を食べる。

ずらりと並ぶおかずの数々、「すごい事になっちゃったぞ」と久住さん。

これだけ食べて、780円!!(ビール除く)

家の近くにあったら嬉しい店です。

 

  • 声に出して言いたい!五郎さんの名台詞

今回の「声に出して言いたい」五郎さんの名セリフは、

 

今思えば、肉じゃがとポテトサラダ、イモがダブってる」(35:38)

こういう失敗あるあ、、、ねぇよ!!ってヤツですね。
しかし、言おう、敢えてこの状況を作り出し、
敢えてこのセリフを、いつか是非とも言ってみたいと。

 

う゛~ん、汁と一緒にじゃがいもの欠片がドゥルドゥルッと入って来るのが堪らん」(39:48)

何と言うか、
容器の下に沈んだ、残り物の欠片の集まりをズゾゾッと啜る、
いい、こういうのが良いんだよ。

 

  • 感想と解説

本エピソードの舞台となった「せきざわ食堂」。

兎に角、安い。

肉じゃがが160円、きんぴらごぼうでも120円。

ワンコインが500円って、今時、学食でもこの安さでこの量は無いですね。

「近くにあったら嬉しい店」とは久住さんの言ですが、正にそうです。

 

しかし、現在は既に閉店。

理由は分かりませんが、
これは、私の勝手な推測ですが、
おそらくは忙しくなり過ぎたのではないでしょうか。

 

TVによる宣伝効果というのは未だに絶大です。

特に、飲食店は顕著だと言えます。

放送直後から、客がドン入り。

昨日とは次元が違う客入りと成ります。

「せきざわ食堂」のビジネスモデルは、薄利多売。

こういうタイプだと、そこそこ売れるのは良いのですが、
これが一定のレベルを超えてしまうと、只忙しいだけで全然儲からない状況になってしまいます

何となく、
客がドンドコ入ったら、それは嬉しいハズじゃないか
と思ってしまうかもしれません。

しかしそれは、例えば忙しさに合わせてスタッフを増員出来る環境があったり、
客引き用の商品の他に、収益用の商品のあるお店なら、それは喜ばしい忙しさでしょう。

それが、せきざわ食堂の様な、家庭的な規模では、
多すぎる客入りが、逆に命取りとなってしまうのです。

日々、絶える事の無い忙しさに疲れ切ってしまうんですね。

 

本当に、飲食店は大変なんです。

規模にあった、そこそこの程ほどが良いのですね。

 

さて、本エピソードで出てくるワンコイン客。

このお客は、第一話にて、かの「つくねと生ピーマン」を頼んだ役者さんと同じ人です。

いや、もしかしたら同一人物という設定なのかも知れません。

違う町、違う食べ物屋で、再び出会った二人、
そう考えたらワクワクしませんか?

そしてこの役者さん、名前は「柏木厚志」氏。

実はオープニングナレーションをしている人なんですね~。

こういう裏設定みたいなのを勝手に想像するのも、作品を観る楽しみの一つです。

 

 

 


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