イギリスへ移送する為、監獄より出されたグリンデルバルドが、その直後に脱走する。一方、ニュート・スキャマンダーは、前回、町を破壊したかどで、出国を禁止されていた。そんな彼に、魔法学校時代の恩師、アルバス・ダンブルドアが声をかける。「グリンデルバルドとクリーデンスの動向を追え」と、、、
監督はデイビッド・イェーツ。
ハリー・ポッターシリーズ専属監督的な様相を呈する。
『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』(2007)
『ハリー・ポッターと謎のプリンス』(2009)
『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1』(2010)
『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』(2011)
『ファンタスティックと魔法使いの旅』(2016)など。
脚本は、J・K・ローリング。
「ハリー・ポッター」シリーズの原作者が、
映画スピンオフ作品である、本シリーズの脚本をも手掛けている。
出演は、
ニュート・スキャマンダー:エディ・レッドメイン
ティナ・ゴールドスタイン:キャサリン・ウォーターストン
ジェイコブ・コワルスキー:ダン・フォグラー
クイニー・ゴールドスタイン:アリソン・スドル
アルバス・ダンブルドア:ジュード・ロウ
ゲラート・グリンデルバルド:ジョニー・デップ
クリーデンス:エズラ・ミラー 他
「ハリー・ポッター」シリーズのスピンオフ作品、
「ファンタスティック・ビースト」シリーズの第二弾が本作、
『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』です。
前作『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』にて、
ニューヨークを舞台に、魔法生物をゲットしつつ、
陰謀を阻止するという大冒険を行ったニュート・スキャマンダーとその仲間達。
本作ではフランス、パリの魔法界にて物語が進みます。
前作にてキャラクターの紹介を終え、
そして、前作の主要キャラクターが軒並み続投した本作、
説明は抜きにして、
割とイキナリ、派手に物語が展開します。
そのストーリーですが、
皆さん、知っていましたか?
どうやら「ファンタスティック・ビースト」シリーズは、
全5部作の予定らしいです。
その所為なのか、
本作ではストーリーは完結せず、
次回へ続く展開となっています。
なので、
本作単品で楽しむと言うより、
前作をちゃんと観ており、
尚且つ、
今後の作品もちゃんと観る予定の人向けの作りとなっています。
勿論、
「ハリー・ポッター」シリーズを知っていればより楽しめるでしょうが、
私の様に、
「ハリー・ポッター」シリーズは未鑑賞で、
「ファンタスティック・ビースト」のみ鑑賞済みでも楽しめます。
そして、
イメージとしては、子供向けの様な感じでしょうが、
本作の雰囲気は、ちょっとダーク。
前作は、
魔法動物の存在、
ニュートとジェイコブのキャラクター性と掛け合いで、
コミカルで楽しい印象がありましたが、
本作は悪人が暗躍して、
決着が着かない状態で終わるので、
不気味さと消化不良が残ります。
世界的に大ヒットした「ハリー・ポッター」というコンテンツを捨てるには惜しいと、
同じ世界観を継承して作られた
「ファンタスティック・ビースト」シリーズ。
完全に、
続き物の途中として、
本作は楽しむべき作品だと思います。
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『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』のポイント
テンポの良いストーリー展開
ダークな物語
「続き物」として楽しもう
以下、内容に触れた感想となっております
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ファンタスティック・ビースト?
「ハリー・ポッター」シリーズのスピンオフとして作られた、
「ファンタスティック・ビースト」シリーズ。
前作の『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』では、
魔法動物の生態を観察し、
魔法動物をゲットしつつ、
悪者の陰謀を阻止するという展開でした。
いわば、
実写版ポケモンゲットだぜ!
『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』でも、
そんなノリを期待したのですが、
本作は、
その雰囲気はダーク。
そして、既にキャラクター紹介は終わったとばかりに、
主要な魔法動物以外は、殆ど活躍しません。
新たにゲットした魔法動物も、
「ズーウー」一匹のみ。
既に、
「ファンタスティック・ビースト」という題名から、
内容は乖離しています。
まぁ、その辺りは
『ドラゴンボール』なのに、
「ドラゴンボール」が出てこない、
みたいな感じで、
あまり気にせずに物語を楽しむべきなのでしょう。
しかし、
個人的には、
魔法動物が沢山出て来た前作が好きだったので、
ちょっと残念ではあります。
しかし、
魔法動物相手には活き活きしているのに、
いざ、好きな相手のティナを目の前にすると、
目を逸らして喋る陰キャっぷりを発揮するニュートのキャラクターは健在なので、
その点は楽しめます。
また、
前作にて忘却魔法にて、記憶を失ったハズのジェイコブも、
その設定が無かった事になり、
あっさり登場します。
ニュートのコンパニオン(同伴者、相棒)として、
必要不可欠の存在でしたので、
ジェイコブの続投も嬉しいです。
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凄い勢いで進むストーリー
しかし、
本作はコミカルさ、ユーモアも残しつつ、
それよりも印象的なのは、ダークな雰囲気。
何しろ、
グリンデルバルドの暗躍が成功、
クリーデンスを仲間に取り込み、
クイニーは闇堕ちし、
リタは死亡するという衝撃の展開。
私などはちょっと惜しい感じがしました。
もっと、
クリーデンスなり、
クイニーなり、
リタなりのキャラクターに焦点をあて、
観客の感情移入を促していたら、
その衝撃度はもっと上がっていただろうに、
と思います。
ストーリー的に、
クリーデンスは暗くて好かれない描かれ方、
クイニーは我が儘な感じ、
リタは、ヒロインのティナに対する存在、
と、
全員が、観客の感情移入を多少妨げる要素を持っていたのです。
観客に好かれるキャラクターをして、
もうちょっとワンクッションおいたエピソードが欲しいな、
と思いましたが、
まるでキャラクターの使い捨ての如くに、
その辺りは容赦無い展開をみせます。
このテンポの良さが、
世界中で支持される要因なのかもしれません。
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詐欺師の手口
さて、本作のグリンデルバルドは切れ者として描かれいます。
特に、
集会の場面が面白い。
歴史的に見ても、
独裁者という者は、
「大義を掲げ、危機を演出し、それを必要以上に煽る事で、自身の支持を集める」
という手法を採っています。
グリンデルバルドも、
「自分達こそ、正義だ」と、
その支持者が考える様に、
言葉巧みに思考を誘導し、
まるで自身の考えの様に、思わせているのですね。
その辺り、
流石、脚本の上手さを感じます。
本作では、
悪のカリスマとしてのグリンデルバルドを描いた様な印象です。
そして、
その手駒として、
巨大な力を持つクリーデンスの存在があるのですね。
この二人が、
今後ニュートやダンブルドアとどういう絡みを見せるのか、
それが、
今後の焦点になって来るのだと思います。
あと、
ちょっと気になるのは、
「グリンデルバルド」の名前。
そのスペルは「grindelwald」。
作中では、
「グルンデルワルド」と言っている様に聞こえます。
何処から「バルド」が出て来たのか、
不思議です。
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出演者補足
前作から引き続き、今後の物語の鍵となる存在、クリーデンスを演じたのは、
エズラ・ミラー。
『ジャスティス・リーグ』(2017)では、
陽気なムードメーカーでしたが、
その躁状態が鬱に転じたかの様な印象が、
本作では観られます。
そして、リタ・レストレンジを演じたのは、
ゾーイ・クラヴィッツ。
彼女はミュージシャンのレニー・クラヴィッツの娘です。
『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』(2011)や、
『マッドマックス 怒りのデス・ロード』(2015)でのトースト役の印象が強いです。
前作で散々言及され、
本作から満を持して活躍すると思いきや、
あっさり退場。
ちょっと残念ですね。
ダンブルドアと、グリンデルバルドの因縁、
そこに絡むクリーデンスという存在。
ジェイコブとクイニーの関係はどうなるのか?
そして、ニュートがどう活躍してゆくのか?
ニュートの兄のテセウスは、
婚約者を殺されて、どんな動きを見せるのか?
色々と今後の因縁を盛り込んだ本作、
続きを乞うご期待、
と言った所でしょうか。
*現在公開中の新作映画作品をコチラのページで紹介しています。
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コチラは前作、
「ファンタスティック・ビースト」シリーズの第一作目です
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