映画『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』感想  人生の選択!!共存か、闘争か!?

 

 

 

1962年、大学にて遺伝子関連の論文を発表し、博士号を取得したチャールズ・エグゼビア。そのチャールズにCIAのエージェント、モイラが接触してくる。彼女はテロリスト、セバスチャン・ショウを追っており、チャールズに協力を依頼する、、、

 

 

 

監督はマシュー・ヴォーン
他の監督作品に
『レイヤー・ケーキ』(2004)
『スターダスト』(2007)
『キック・アス』(2011)
『キングスマン』(2015)
『キングスマン:ゴールデンサークル』(公開待機)

 

チャールズ・エグゼビア/プロフェッサー役にジェームズ・マカヴォイ
出演作に
『つぐない』(2007)
『ウォンテッド』(2008)
X-MEN:フューチャー&パスト』(2014)
『X-MEN:アポカリプス』(2016)
スプリット』(2017)
アトミック・ブロンド』(2017)等がある。

最近の役には髪の毛が無い、、、

 

エリック・レーンシャー/マグニートー役にマイケル・ファスベンダー
最近は出ずっぱりの人気俳優だ。
出演作に
『300』(2007)
『イングロリアス・バスターズ』(2009)
『SHAME―シェイム―』(2011)
『危険なメソッド』(2011)
『プロメテウス』(2012)
『悪の法則』(2013)
『それでも夜は明ける』(2013)
X-MEN:フューチャー&パスト』(2014)
『マクベス』(2015)
『アサシン・クリード』(2016)
『X-MEN:アポカリプス』(2016)
光をくれた人』(2016)
エイリアン:コヴェナント』(2017)等がある。

 

他、共演に、ケヴィン・ベーコン、ジェニファー・ローレンス、ニコラス・ホルト、ローズ・バーン等。

 

現在(2017/09/22)『X-MEN』シリーズには旧シリーズに属する作品群と新シリーズの時間軸の作品群との2種類がある。

本作『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』はその新シリーズの1作目にあたる。
なのでキャラクターの来歴と性格の紹介も分かり易く描写しており、

他の『X-MEN』シリーズよりは取っつきやすい印象だ。

 

最初に観る『X-MEN』シリーズとしてオススメ出来る。

そして、『X-MEN』シリーズと言えば群像劇。
本作でも

多数のキャラクターが入り交じり、それぞれの主義主張が交錯、対立する。

 

もちろん超能力バトルも見物であり、

出演するキャラクターに等しくアクションの見せ場が用意されている。

 

後の時代(前シリーズ)ではカリスマであるチャールズとエリック。
その二人の若かりし頃の話、面白くない訳が無いのだ。

 

 

以下ネタバレあり


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  • マイノリティ

派手な超能力アクションが見物の『X-MEN』シリーズ。
だが、それだけではなく、シリーズに共通するテーマが存在している。

それはマイノリティへの迫害である。

本作『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』においても、その冒頭においてナチスの強制収容所の描写がある。

エリックはその戦時の体験により、数を恃みこちらを迫害する相手との相互理解は不可能だと考える。
個は善良でも、集団としての悪は無視できず断罪すべきだという信念を持っている。

一方チャールズは融和を唱える。

「人間以上」の力を持つミュータントは、それ故に数では多い人間により忌み嫌われている。
しかし、自らが社会になんら害をもたらさないと不断に示す事で、恐れる人間との共存を目指す

共に迫害されるミュータントを憂いながら、それに対する解決策として、対立と融和という全く別の道を二人は選ぶ

この思想的対立軸こそ、『X-MEN』シリーズの最大の魅力である。

 

  • エリックの親殺し

ナチスに所属していたセバスチャン・ショウによってエリックは母親を殺される。
彼はこの時の恨みを忘れず、ショウに復讐を果たすのだが、これはある種の「親殺し」の様相を呈している。

エリックはショウの人体実験によりミュータント能力を覚醒させられた。

そして、エリックが思想的に人間と対立する道を選ぶ切っ掛けとなるのが、母親を殺された事実である。

「母が殺されたという事実」=「集団のマイノリティに対する悪意」によりエリックの人間性は死に
代わりに台頭したのが人間に対する復讐心と対立である。
それは、ショウを殺害し、復讐を果たす事で確立される。
エリックはショウを復讐心でもって殺す事で、人間と対立するミュータントとして覚醒するのだ。

つまり、ショウはある意味、復讐者エリック=マグニートーを作り出した親なのである。

 

  • 出演者補足

セバスチャン・ショウ役はケヴィン・ベーコン
変態役を演じるのに定評があるが、私が一番好きなのは、やっぱり『トレマーズ』である。

アメリカ側の海軍の司令官役にマイケル・アイアンサイド
悪役としてちょくちょく見かける役者である。
一番の印象は『トータル・リコール』である。

アメリカの作戦会議室(1:12:15辺り)にいた大臣もしくは長官役はレイ・ワイズ
彼は『ツイン・ピークス』のローラの父の役で(私には)有名である。

 

 

アクションとドラマをバランス良く配置し、『X-MEN』シリーズ特有のテーマ性をも強く打ち出している『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』。

シリーズファンは勿論、シリーズ未見の人でも楽しめる良作である。

まずはこの作品で『X-MEN』に触れてみると良いだろう。

『X-メン』『X-MEN2』『X-MEN:ファイナルデシジョン』『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』『X-MEN:フューチャー&パスト』が収録。

 

 

 


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さて、次回は続篇『X-MEN:フューチャー&パスト』について語りたい。