ドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』第二章第5話「ハレンの巨城」 あらすじ 解説

『ゲーム・オブ・スローンズ』第二章
第5話「ハレンの巨城」について解説したい。

不気味なラストだった第4話、それを受け事態は変化する。

また、登場人物達はそれぞれ新しい仲間を見つける。
新しい展開が、徐々に動き出す。

 

監督:デヴィッド・ペトラルカ
脚本:デヴィッド・ベニオフ&D・B・ワイス

 


スポンサーリンク

 

 

普段はキングズランディングの次にウィンターフェルを置いているが、ストーリーの流れとして、分かり易い様に、今回は「パイク」の後に「ウィンターフェル」を置く。

 

  • キングズランディング

庭を望む部屋にて、(08:04)
レンリー変死の報を喜ぶサーセイ・ラニスター
死因が分からず、噂が錯綜している。
ティリオン・ラニスターはレンリーの軍を吸収したスタニス軍が王都にやって来る事を警戒している。
だが、サーセイには大軍に対抗する腹蔵がある様子。
しかし、ティリオンには教えずにいる。

市中の籠の中にて、(09:47)
ティリオンはランセル・ラニスターより、サーセイが錬金術師を接触し「鬼火」の話をしていたという情報を得る。

市中、(14:08)
公然と王を批判する演説をする男をティリオンは見かける。
ティリオンは、王の失脚後の次に備える必要性を感じる。

錬金術師の工房に訪れたティリオン。(28:17)
鬼火」は「炎素(サブスタンス)」により強力な燃焼力を発揮する。
ブロンは火を使えば味方も混乱し、守るはずの町を焼き払う事になりかねないと反対する。
サーセイの命に従い日夜製造を続けた結果、7811もの「鬼火」の壺を用意したと錬金術師は言う。
ティリオンは姉では無く、私の為に作れと言う。

 

  • ハレンの巨城

タイウィンの会議室。(19:29)
タイウィン・ラニスターは勝ち続けるロブ・スタークの軍への見解を改める必要性を語る。
タイウィンは酌取りをしているアリア・スタークが北部出身だと見抜き、北部人の目でみたロブの印象を語らせる。

タイウィンに命じられ、水汲みに行ったアリアはジャクェン・フ=ガーと出会う。(22:38)
ジャクェン・フ=ガーはアリアに借りを返すと言う。
火に捧げられるハズだった3つの命を奪ったなら、代わりの3つの命を捧げると説明、
つまり、誰でも3人、望む者の命を取るとアリアに告げる。
アリアは突発的に、捕虜を苛めていた「一寸刻み(テイクラー)」の名前を出す。

ジェンドリーと話をしていたアリア。(51:35)
騒ぎに気付き見に行くと、「一寸刻み」が転落死していた。
上を見上げると、ジャクェン・フ=ガーの姿がある。

 

  • パイク

波止場にて、(15:45)
シオン・グレイジョイは指揮官面するが、乗組員は歯牙にもかけない。
ヤーラ・グレイジョイが見送りに来るが、その間に皆はボートを先に出す。

一等航海士のダグマーは、尊敬は勝ち取るものだと言う。
漁村の襲撃ではそれは難しいと感じるシオン。
ダグマーは言われた事をそのままするのか?と水を向ける。
シオンは「トーレンの方塞」を襲うと提案。
ウィンターフェルから兵が来ると直ぐに奪い返されるが、その間、、、

 

  • ウィンターフェル

城主の間にて、領民の言上を受ける。(39:57)
ブランドン・スタークは農場主に、孤児二人を預けるので見張りをさせろと指示をする。
直後、ロドリック・カッセルから「トーレンの方塞」が襲われたと報告が入る。
ブランは至急援軍を送れと指示する。

中庭にて、(41:35)
オシャはブランに三ツ目の鴉の夢の事を尋ねる。
ブランは自分が見た夢、ウィンターフェルに波が押し寄せ、領民が溺れ死ぬという事を語る。

 

  • ストームズエンド

レンリーのテント。(01:55)
レンリー・バラシオンキャトリン・スタークから、ロブが「鉄の玉座」を望まないと聞き、ならば同盟は可能だと確約する。
キャトリンは併せてスタニスとの和解も勧めるがこれは拒否される。
直後、テントに「影」が侵入、レンリーを殺害する。
異変を感じ駆けつけた衛兵はブライエニー・タースが犯人と判断、キャトリンの制止を無視し襲いかかるが返り討ちにされる。
慟哭するブライエニーを説得し、キャトリンはその場から逃げ出す。

翌朝、沖にはスタニスの艦隊。(05:19)
テントの中でレンリーの遺体に付いているロラス・タイレルベイリッシュ公マージェリー・タイレルは直ぐに逃げなければと告げる。
ベイリッシュはロラスの復讐心を焚き付け説得に成功。
一方、未亡人となったマージェリーは、王妃ではなく、女王になりたいとベイリッシュに呟く。

かつてのレンリーの陣、(11:25)
上陸したスタニス・バラシオンにレンリー方から鞍替えした旗手達が頭を下げている。
ダヴォス・シーワースは洞窟での事を報告しようとするが、スタニスに拒否される。
さらにダヴォスは、王都攻略時に異国から来て異国の神を奉じるメリサンドルが居たら、スタニスの勝利に傷が付くと諫言する。
スタニスはそれを受け入れ、メリサンドルは置いて行くと言うが、代わりにダヴォスを艦隊の指揮官にすると告げる。

一方、逃避行中のキャトリンとブライエニー。(36:50)
影はスタニスの形だったと確信するブラエニーは復讐を誓う。
キャトリンはロブの下に来る様に誘うがブライエニーはそれを拒否。
だがキャトリンに勇気を感じ、彼女自身に仕えたいと言う。
ブライエニーは誓いの言葉を口にし、キャトリンは庇護者としてそれを受け入れる

 

  • 「壁」の北

雪道を行軍する「冥夜の守人」達は、
最初の人々の拳」にたどり着き、野営地とする。(26:08)
そこに角笛の音が響く。
1回なら哨士の帰還。
2回なら野人の襲撃。
3回ならホワイト・ウォーカーの出現。
角笛は1回。
合流を待っていた「二本指(ハーフ・ハンド)のクォリン」の帰還であった。

最初の人々の拳。(43:27)
クォリンは、こちらより目が利く敵の見張りによって動向が既に知られている言う。
かつての味方であったマンス・レイダーに率いられ、統率された野人の軍と戦うのは困難。
クォリンは敵の見張りの排除、その後のマンス・レイダーの暗殺を提案、指揮官が死ねば軍も離散するだろうと言う。
その少人数の決死隊にジョン・スノウも自ら加わる。

 

  • クァース

ザロの屋敷。(31:18)
デナーリス・ターガリエンはドラゴンに「ドラカリス」と呼びかける。
ドラゴンは炎を吐き、肉を焼いて食する。
部屋にはドリアイリも居る。
華美な都会風に喜ぶドリアを、ドスラク人のイリは気に入らない様子。

ドレスを着て、中庭のパーティーに出席するデナーリス。(33:17)
十三人組の一人、黒魔術師のパイアット・プリーと出会い、ザロ・ゾアン・ダクソスの館に飽きたら、「死者の館」へどうぞと誘われる。
ザロ・ゾアン・ダクソスはパイアット・プリーの解説を始めデナーリスを連れて行く。

それを見送ったサー・ジョラー・モーモントに、仮面の女が声をかけてくる。
私は奇跡が起こると現れると言い、ジョラーを困惑させる。

ザロの屋敷内。(46:14)
ザロはジョラーのデナーリスへの恋心を指摘する。
デナーリスはザロに、何故門を開いたのか?目的は何かと問う。
ザロは結婚を提案、ヴァリリア鋼で守られた巨大な金庫を見せ、ロバート・バラシオンが死んだ今こそ時機なのだと言う。

デナーリスの部屋にて。(49:05)
内乱により4人の王が乱立するウェスタロスの現状を知ったデナーリスは、今こそ攻め入る秋だと言う。
しかし、ジョラーは味方はウェスタロスで見つけるべき、素性が分からない金持ちは信用すべきで無いと説く。
デナーリスはジョラーに何が望みなのかと聞く。
ジョラーの望みはデナーリスを「鉄の玉座」に据える事。
その崇拝具合に、デナーリスはザロの言葉を思い出し、「相談役としての助言は?」と改めて問う。
ジョラーは誰も頼らず、船も一隻で十分、味方はウェスタロスで見つけると提案、自ら船を調達すると出て行く。

 

  • 新キャラ紹介

ハレンの巨城

一寸刻み
テイクラー。
チョイ役だが、試しに殺された感がある。

パイク

ダグマー
一等航海士。
いきなり現れて有能な助言をする。

「壁」の北

二本指のクォリン
ハーフ・ハンドのクォリン。
壁の北で冬中過ごしたという伝説を持つ。
野人に最も恐れられる「冥夜の守人」の哨士。

ハーカー
ストーンスネーク
ボルバ
暗殺部隊としてクォリンに選ばれた哨士。

 

クァース

パイアット・プリー
十三人組の一人。
黒魔術師。(warlock)

仮面の女
謎。

 

  • 用語解説

鬼火
ワイルド・ファイア。
炎素(サブスタンス)により激しく燃え、延焼しやすく、高温で消火が困難。
錬金術師の火術士(パイロマンサー)によって製作されている。
かつて、ドラゴンを失ったターガリエンを支えたのがこの鬼火であったと錬金術師は自負している。

火の神
炎に命を捧げるという言葉より、ジャクェン・フ=ガーの信じる「神」にはメリサンドルの「光の王」との共通点が見える。
すなわち、「ル=ロール」の事であろう。

 

 

明らかに邪悪な力で勝利を得たスタニス。

その為か?生来の仏頂面か?
勝利の喜びなど微塵も無い。

レンリーの軍を吸収し、むしろ戦いはこれからであるだろう。

他の面々も、新たな友誼を結ぶ者、新たな力を見つける者など、この第5話では人と人との関係性が描かれている。

ティリオンは王都防衛の切り札を発見。

アリアは棚ぼた的に「3つの願い」を得る。
だが、いきなり何も考え無しにその力を使ってしまう。

一方、サンサには今回出番は無い。
これはつまり、相変わらず彼女には味方は居ないという事を表しているのだろう。

シオンはパイクに来て以来、始めてまともに会話出来る相手と出会って自らの計画を思いつく。

ジョンはカリスマ的説得力を発揮するクォリンに出会い、直ぐさま同行を志願する。

そして、デナーリス。
明らかに下心のある相手の提案を受け入れるか否か?
渡りに船のうまい話には必ず裏がある

客観的にはやはり、ジョラーの安全策が良いと思える。
しかし、デナーリスからすると、ジョラーに「個人的思い」即ち、恋心や嫉妬心、独占欲があり、それにより判断が曇っていないのか?という疑心暗鬼が今回より生まれる事になった。

敢えて今まで気付かない振りをしていても、人から指摘されたなら、最早意識せずにはいられない
男女であるが故に、新たな緊張感をはらんだ関係性が始まる。

この二人がどうなるのか?
それは次回以降のお楽しみ。

 

『ゲーム・オブ・スローンズ』の動画視聴ガイドはこちら
huluなら固定料金にて見放題、2週間無料サービスも利用可能

Amazonプライムでも視聴可能、まずは1ヶ月無料から


スポンサーリンク

 

次回は『ゲーム・オブ・スローンズ』第二章第6話「古今の神々」について解説したい。