日ロ戦争時、帝国陸軍に所属し、その鬼神の如き活躍で「不死身の杉元」と呼ばれ、生き残った杉元佐一。除隊後は北海道で砂金を探していた。
ある日彼は、「脱獄した刺青受刑者」と「アイヌの埋蔵金」の噂を耳にする。そして実際に、熊に殺された男の刺青を見て、その信憑性が確信に変わる。そんな杉元は、アイヌアシリパアシリパに出会い、、、
監督は久保茂昭。
数々のミュージックビデオの監督を経て、劇場長篇映画監督へ。
『HiGH&LOW THE MOVIE』（２０１６）
『小説の神様 君としか描けない物語』（２０２０） 等がある。
原作は野田サトルの漫画『ゴールデンカムイ』。
出演は、
杉元佐一：山﨑賢人
アシリパ：山田杏奈
白石由竹：矢本悠馬
鶴見篤四郎：玉木宏
土方歳三：舘ひろし 他
２０１４年から２０２２年まで連載され、
コミックは全３１巻で完結した、
野田サトル著の人気漫画『ゴールデンカムイ』。
この程、実写映画化されました。
因みに、
私は原作未読ですが、
本作は、楽しく観られました。
以下、内容に触れた感想となっております
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先ずは、冒頭の日ロ戦争の「二〇三高地」の描写。
洋画では、
凄惨な戦場の白兵戦のシーンで物語が始まる、という展開はよく有りますが、
邦画で、
このクオリティ、迫力で描かれるのは、
稀というか、初めてとも言えるのではないでしょうか。
冒頭から期待出来る、アクションシーン。
その期待に応える形で、
作中のアクションはスピーディーでかつ、
迫力があるものが多いです。
又、
これまた冒頭、
ヒグマと狼が登場するシーンがあるのですが、
ここのCGも、クオリティが高い。
スタッフロールにて、『ゴジラ -1.0』にてCGを製作した「白組」の名前があったので、
本作にも関わっているのだと思われます。
日本の映画のCGでも、
「劇場で観て、違和感の無い」レベルのものが作られる様になったのだなと、
感慨深いものがありますね。
そして、
主演は安定の山﨑賢人。
何と、
『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』（２０１７）
『キングダム』（２０１９）
に続いて、
ジャンプ系の漫画の実写映画化で、
主演を演じるのは３本目。
かつて神谷明がアニメにて
『キン肉マン』のキン肉マン
『シティハンター』の冴羽獠
『北斗の拳』のケンシロウ と、
主役の声を兼任していた時期がありますが、
山﨑賢人は実写でそれをやってのけるという離れ業。
キャラ的には、共通点があるとは言えませんが、
「アクションに見映えがある俳優」というアドバンテージが大きく
映像化にて違和感が無いのが、凄いです。
アクション監督は下村勇二で、
これは「キングダム」シリーズと共通しており、
その安定感もあるのでしょ。
映画『樹海村』（２０２１）にて、
主役の一人を演じていた山田杏奈が、
原作でも人気キャラのアシリパを演じており、
シリアスシーンとコミカルシーンの両方で好演、
ムードメーカー的な白石由竹役の矢本悠馬も良い味を出しており、
私は未読ですが、
これは、原作を大切にしたイメージ、展開なんだろうなと、
推し量る事が出来ます。
ちょっと雰囲気が変って安心出来る、
料理のシーンが挟まれるのも、
良いポイントです。
しかし、一方で、
これまた、山﨑賢人主演作に共通する問題点ですが、
原作を大切にするが故に、
物語が一本の映画で完結していません。
かつては、
原作アリの漫画を映画化する場合は、
一本の映画として成立させる為に、
大幅な改変による映画オリジナル展開を採用していました。
しかし、
原作ファンから総スカンを喰う事が多いという、
過去の反省を踏まえ、
最近の漫画映画化作品に於いては、
例え、一本で完結しなくとも、
原作の雰囲気、設定を第一で重視しようという方針が、
多い気がします。
この方針は理解出来るし、
実際、
原作重視の方が、作品として面白いものとなっています。
しかし、
やはり、物語が終わっていないのは、
ちょっと、モヤモヤしますね。
まぁコレは、
作品の満足度とのトレードオフと考え、
受け入れるしかない問題点だと思います。
でも、
山﨑賢人主演映画作品が、
毎回「俺たちの戦いはこれからだ！！」で終わるのは、
趣深いですね。
作品が好評なら、
『キングダム』の様に続篇が作られ、
そうでもなかったら、
「ジョジョ」の様に打ち切りとなるのでしょう。
この辺り、
読者人気が無い連載を容赦無く打ち切りにする
ジャンプシステムを採用しているのが興味深いですね。
さて、本作はどうなるか？
好評ならば、
続篇決定でしょう。
個人的には、
シリーズとして続いて欲しいですが、
主演の山﨑賢人の多忙さが心配です！！
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『ゴールデンカムイ』のポイント
山﨑賢人を始め、出演陣の安定感
アクション、CG、物語の面白さ
終わってないケドね
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