映画『銀魂』 感想  原作未見者が語る!映画版銀魂の魅力!! 

 

 

 

江戸末期、宇宙人「天人」に侵略され、侍は刀と共にその矜持をも失ってしまった。そんな中、「宇宙一バカな侍」として坂田銀時はなんでも屋を営んでいる。その彼の元にある日、鍛冶屋の村田鉄矢から依頼が入る、、、

 

 

監督は福田雄一。他の監督作品に
『勇者ヨシヒコ』シリーズ(ドラマ)
『HK/変態仮面』(2013)
『女子ーズ』(2014)
『斉木楠雄のΨ難』(2017)等がある。

主演の坂田銀時役に小栗旬。近作に
『信長協奏曲』(2016)
『君の膵臓をたべたい』(2017)等がある。

共演に
菅田将暉、橋本環奈、長澤まさみ、中村勘九郎、柳楽優弥、吉沢亮、岡田将生、ムロツヨシ、安田顕、早見あかり、新井浩文、奈々緒、佐藤二朗、堂本剛 等
とにかく豪華だ。

原作『銀魂』は空知英秋・作。
『週刊少年ジャンプ』2004年4号より連載開始。
2017年7月現在、コミックは69巻まで発売中。

映画『銀魂』は原作コミックの11~12巻に収録の人気エピソード「紅桜篇」を元にした実写化だ。

 

『ジャンプ』の人気連載作品を超豪華出演者で実写映画化。
当然ファンは黙っていない。

私のとある友人は、出演者を一人一人吟味し(頼んでも無いのに)キャラクターの説明をし始めた。
そして「まーた紅桜篇かっ」と、少々ご不満のご様子。

どうやら「紅桜篇」は以前アニメ映画『劇場版 銀魂 新訳紅桜篇』として劇場公開されていた模様。
しかし、そこはアニメと実写なので割り切って楽しんで、と言っておいた。

さて、恥ずかしながら私は『銀魂』原作もアニメも全くの未見であった。
なので、今回の感想、解説はその事を留意し『銀魂』初心者の意見として読んで頂きたい。

映画『銀魂』は全く初めて『銀魂』を観た人間でも楽しめる。

 

それが率直な意見である。

冒頭のギャグエピソードでまず観客の心を掴み、後半のシリアス展開を格好良く魅せてくれる。この

ギャグとアクションの融合はいかにもジャンプ作品らしい魅力に満ちている。

 

私の場合は原作未見なので、役者に違和感は全く感じなかった。

むしろ、

画面はCG感バリバリなので、そこを受け入れられないと視聴は難しいかもしれない。

 

また、後半のシリアス展開の中にも、随所に

ギャグやアドリブ(と思われる場面)がちりばめられている。

 

なので、ギャグや「すかし」が嫌いな人はどうにも気に入らないかもしれない。

本作『銀魂』は一部の人には全く理解出来ない面白さだろう。
しかし、

ハマる人はハマる、独特の魅力がある。

 

福田雄一監督の過去作品が好きな人なら文句無しに楽しめる。

原作やアニメ『銀魂』ファンも是非観に行ってほしい。
実写ならではの楽しさがあるハズだ。

また、原作未見者もCGに抵抗が無くギャグ好きなら必見だ。
熱い夏、涼しい映画館ですごすのなら面白い作品の方が良い。
気楽に楽しめてオススメだ。

 

 

以下ネタバレあり


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  • 初心者にも分かり易い親切な構成

映画『銀魂』は銀魂初心者にも違和感なく作品世界に入れるように配慮した作りになっている。

冒頭にまず軽く、キャラクターの説明を兼ねてギャグエピソードを置いてある。
字幕付きなので沢山いるキャラクターの名前が覚え易い。
親切な作りだ。

名前が覚え易いというのはおそらく、歴史上の人物の名前をもじっているから、という部分もあるのだが。

  • 衣装がカッコイイ!

『銀魂』は衣装がカッコイイ。
随所にレザー素材が使ってあり、江戸時代的な雰囲気を残しつつそれから逸脱した雰囲気がよく出ていた。

どうやら原作を尊重しつつも、実写化に当たって多少のアレンジがなされている様だ。

パンフレットの原作者コメントに言い得て妙な言葉がある。
「衣装はコスプレ感を残しつつも他の場所で勝負する」

しかし、むしろ『銀魂』という妙な世界においては、このコスプレ感がむしろ普通であった。

  • お気に入りギャグシーン

とくに笑ったシーンが2つある。

まずは、新八(菅田将暉)が船に殴り込むシーン
ここでの武市(佐藤二朗)とのやり取りはどうやらアドリブだったらしい。

しかし、これが最高に笑えた。
来島また子(奈々緒)が笑いを堪える為に、不意にくるりと回転するのがまた笑える。

福田雄一作品ではアドリブのギャグに出演者が反応し、不自然に顔をうつむけたり背けたりするシーンが多々ある。
今回も奈々緒さんの反応でアドリブなのだと気づけたのである。

もう一つの面白シーンは、病床の銀時を見舞う妙(長澤まさみ)が漫画を音読するシーン

これまた最高である。

特に、読んでいた漫画が『ドラゴンボール』27巻だったのがまたいい。
『ドラゴンボール』27巻は、あの伝説のスーパーサイヤ人が誕生する巻である。
妙の朗読で名場面が目に浮んできた。

妙はテヘペロも面白かった。
長澤まさみでこんなに笑ったのは初めてである。

 

 

映画『銀魂』はギャグをまじえつつ、シリアスな所はちゃんと締める。
この如何にも『ジャンプ』的展開をキチンと再現しているのがまた良かった。
これを支えたのは、皆がギャグで沸く中でもシリアス演技を貫いた新井浩文、堂本剛の両名のおかげである。
彼達の硬派な演技もよかった。

 

とは言え、ギャグもアクションも楽しめる『銀魂』。
この夏、オススメの逸品である。

 

 

映画『銀魂』公開に合わせてdTVにてオリジナルドラマが実写と同じキャストで公開される。
題材は「ミツバ篇」。(ミツバ役に北乃きい)
こちらもチェックしてみては如何だろうか。

勇者ヨシヒコ
* 本作品の配信情報は2017年7月15日時点のものです。配信が終了している、または見放題が終了している可能性がございますので、現在の配信状況についてはdTVのホームページもしくはアプリをご確認ください。

 

 

 

 

次回は『ツイン・ピークス』第23章の解説をしたい。