映画『斉木楠雄のΨ難』感想  ハシカンのハシカンによるハシカンの為の顔芸!!

 

 

 

斉木楠雄(さいきくすお)は悩んでいた。自らの超能力により、不可能は無い。絶望や恐怖が無い代わりに、希望や喜びも無い。だから、彼の望みは毎日を目立たず平和に過ごす事だった。が、周りの変人達がいつも騒がしい、、、

 

 

 

監督は福田雄一
今年は『銀魂』に続いて、2本目のジャンプ漫画の映画化だ。
他の監督作に、
『勇者ヨシヒコ』シリーズ(ドラマ)
『HK/変態仮面』(2013)
『女子ーズ』(2014)等がある。

主演は山﨑賢人
こちらも『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない第一章』に続いて今年2本目のジャンプ漫画映画の主役である。
他出演に、
『アナザー Another』(2012)
『氷菓』(2017)等がある。

ヒロイン?照橋心美に橋本環奈
むしろ彼女が主役と言ってもいい頑張りぶりを見せてくれる。
今年は『銀魂』に続き、2本目の福田雄一作品出演である。

他出演に、新井浩文、吉沢亮、笠原秀幸、賀来賢人、田辺誠一、内田有紀、等。
そしていつものムロツヨシ、佐藤二朗も出演している。

 

本作『斉木楠雄のΨ難』はギャグ映画である。
タイプとしては、

周囲の奇人変人に対し、
無表情な主人公が内面の独白でツッコミをする映画である。

 

実際は、ピンクの髪に超能力使いという主人公の斉木楠雄が一番変人なのだが、その彼が冷静にツッコんでいる所に面白みがある。

そして斉木楠雄が無表情な分、周囲の奇人変人達が変顔を披露する。

ギャグの種類としては、
その顔芸が主な部分を占めている。

 

掛け合いやシチュエーションで笑うと言うより、顔の面白さで笑うというタイプなので、
観る方もそのノリで観る必要がある。

なので、「笑わせられるものなら、笑わしてみろ!!」というテンションで観ると笑えない。
むしろ「あははー、顔おもしろいー」てな感じで、頭カラッポにした方が楽しめる。

特に、「千年に一人の美少女」橋本環奈の千変万化する変顔が一番の見所と言えるだろう。

 

ハシカンの変顔、プライスレス。
とばかりに満足出来ないと、
…別に面白くねぇな。
とぼやく事になる作品であろう。

 

 

以下ネタバレあり


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  • ギャグと無表情

ギャグにおいては、ボケ役に冷静で無表情なツッコミが入るのは面白い一つのパターンだ。

だが、本作『斉木楠雄のΨ難』では終始その「無表情なツッコミ」のみが繰り返される
ギャグが一本調子になってしまっているのだ。

普通なら、一種類のギャグでも一本の映画の中なら勢いで乗り切れる場合もある。

しかし、『斉木楠雄のΨ難』においては、主人公が終始無表情でツッコむというスタンスなので、
その主人公の無表情に引っ張られて、観ている方も無表情になり笑えない
「笑い処」をいまいち逃してしまう印象だ。

福田雄一監督作品の過去作、
『HK/変態仮面』
『女子ーズ』
『銀魂』などにおいては笑えたハズのギャグが、本作であはあまり笑えなかった。
映像において、顔の表情が雰囲気をこれ程までに作るものだと、改めて気付かされた。

エンドクレジットに映っていた斉木楠雄役の山﨑賢人のオフショットでは、自然な笑顔が見られた。
その魅力的な笑顔でツッコミをしていたら、もっと面白かったかもと、ちょっと思ってしまった。

 

  • ハシカンのハシカンによるハシカンの為の顔芸

しかし、その無表情な斉木楠雄に対応して、周囲の人間は過剰なボケを披露する。

特に、自分の可愛さを意識し、計算して「愛らしさ」を演出している照橋心美(てるはここみ)役の橋本環奈(ハシカン)が凄く良かった。

皆さん。
可愛い娘が何故可愛いか知ってますか?

それは、自分の可愛さを自覚しているからなんです。
全ての可愛い娘は自覚して計算しているという事を認識しないと、チェリーボーイはとんでもない目に会いますよ。

それを、本作のハシカンは教えてくれる。

美少女の内面を余すところ無く吐露し、
そして、分かり易く顔の表情でその内面を表わして見せる

キメ顔、
変顔、
思案顔、
千変万化するハシカンの顔芸こそ、本作の一番の見所であると言える。

普通の人ではなく、ハシカンレベルの美少女がそれをやっている事に意味がある。

…実際に、ハシカンも本音ではそう思っているのでは?

何て観ている方に思わせたら、ハシカンの勝ちなのである。

基本接写が多いので、顔を少し修正しているようだった。
まぁ、ハシカンは女の子なのでいいとして、灰呂杵志(ぱいろきねし)役の笠原秀幸までも修正マシマシだったのは笑えた。

また、顔芸と言うと、高校デビューした元ヤン窪谷須亜蓮(くぼやすあれん)役の賀来賢人も良かった。
特にアゴの辺りが笑えた。

本作での一番の笑いどころが、斉木楠雄と窪谷須亜蓮の体育館裏の絡みであった。

監督自身は「顔芸」という言葉が嫌いだと言っていたが、無表情でクールダウンした本作において、わざとらし過ぎる程の顔の表情が唯一の救いになっていた感は否めない。

 

  • 出演者補足

斉木楠雄の母親役は内田有紀
かつての美少女アイドルだが、今でも可愛い。

1975年生まれなので、1994年生まれの山﨑賢人の母親と言っても通じる年齢だ。
そう考えると不思議では無い事に驚きを禁じ得ない。

 

 

本作『斉木楠雄のΨ難』は、主人公の無表情さで、イマイチギャグに乗れないギャグ映画である。

というか、映画自体より、撮影している本人達が一番楽しんでいるのではないかと思う。
その雰囲気を映画自体に投影出来たらもっと面白くなったと思う。
原作のキャラありきなので、そこは如何ともし難いが、、、

しかし、美少女橋本環奈の顔芸には一見の価値がある。
皆で、千年に一人の美少女の変顔を称えようぜ。
おふっ

 

原作コミック

 

 


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さて次回は、斉木楠雄以上に破天荒、映画『バリー・シール アメリカをはめた男』について語りたい。