映画『キングダム』感想  これぞ、大河ドラマ!!日本映画で、このスケールの感動!!


 

時は紀元前245年。信と漂は奴隷の少年。今の境遇を抜け出すには「剣」しか無いと、天下の大将軍を夢みて二人で修行の日々を過ごしていた。ある日、通りすがりの王都の大臣が二人の立ち会いを目撃、漂は召し上げられる事となる。残された信も、漂に追いつく為に、更なる修行の日々を繰り返していたのだが、、、

 

 

 

 

監督は佐藤信介
マンガ原作の映画を多く撮っている印象。
主な監督作に
『GANTZ』(2011)
『図書館戦争』(2013)
『アイアムアヒーロー』(2016)
いぬやしき』(2018)
『BLEACH 死神代行篇』(2018)等がある。

 

原作は、原泰久の漫画『キングダム』。

 

出演は
信:山﨑賢人
嬴政/漂:吉沢亮
河了貂:橋本環奈
楊端和:長澤まさみ
昌文君:高嶋政宏
成蟜:本郷奏多
左慈:坂口拓
肆氏:石橋蓮司
王騎:大沢たかお 他

 

 

 

 

漫画好きを自称しておきながら、
有名作品の多くを読んでいないワタクシ。

何か、
自分が目を付けていない間にヒットした作品って、
いつ、読み始めればいいのか、
タイミングを見失っったりしませんか?

 

本作の原作漫画『キングダム』も、
私にとっては、その一本。

しかし、
映画化されたとなれば、
流石に黙ってはいられないと、

この機に乗じて、
『キングダム』初体験とさせて頂きました。

 

さて本作、映画版『キングダム』。

紀元前の中国の話を、
日本人キャストが日本語で再現!?

観る前は、
そこに違和感がありましたが、
映画が始まれば、そんな違和感は雲散霧消

端的に言って、面白い。

 

映画の面白さに、
直ぐに夢中になってしまいます。

本年の邦画にて、
本作を見逃すのは愚の骨頂と言える程の出来映えと言えるのではないでしょうか。

 

こういう戦争が関わる大河映画は、
やっぱり、スケール感が重要。

その点、本作は、

本場、中国でロケを敢行したというだけあって、

邦画のレベルでは、
過去最高クラスのスケール感があります。

 

平野を馬で行く、
広間を埋める人の波。
乱戦で入り乱れる戦闘員 etc…

邦画でも、「人と金」をちゃんと使って、
これ程のスケールのある面白い映画を作れるんだと、
ちょっと感動してしまいます。

 

最近の映画は、
ハリウッドの大作でも、
CG偏重主義を感じ、
ロケを疎かにしている印象があります。

しかし、
中国や、九州などでロケを敢行した本作は、
そういう、生のリアリティが、
面白さの土台として活きています。

また、

登場人物が着ている衣装の数々も凄い。

 

着物、甲冑、ボロ、着ぐるみ etc…

立場、境遇によって、様々な装束に身を包むキャラクター達、

その衣装の作り込みを観るだけでも、
楽しさがあります。

 

舞台は、紀元前の中国。

歴史に疎い私の様な人間でも、
ストーリーが進むにつれて、
「あ、これは、有名なあの人の話なんだ」と分かります。

こういう歴史物は、
結構お堅い印象になって、
お勉強にはなっても、
面白さが損なわれている様な作品が、
洋の東西を問わず多いです。

しかし、本作、

エンタテインメントとしても、
面白いのです。

 

漫画特有の、
猪突猛進型の熱い主人公。

そして、
大望を抱える、クールな準主役。

変な着ぐるみを着込んでいる、
中身は美少女 etc…

名前は中国風で難しくても、
一見して印象に残る、濃いキャラクターの数々。

 

漫画は、
テーマやストーリーと同等がそれ以上に、
キャラクターの個性が重要視されます。

漫画原作を映画化した本作は、
その要素を忠実に再現しており、
その点、
好感を持てますし、

そのキャラクター性の再現によって、
本作の面白さを支えていると言っても過言ではありません。

 

夢に突き進むというテーマ性、
ドラマティックなストーリー、
個性的なキャラクター、
作品のスケール感と、作り込んだ美術、

映画の面白さを堪能出来る、
『キングダム』は、
王道エンタテインメント映画として、
幅広い年代の人を楽しませてくれる作品です。

 

 

  • 『キングダム』のポイント

王道エンタテインメントの面白さ

邦画では類を見ないスケール感

キャラクターの魅力

 

 

以下、多少、キャラクターの魅力について語ります

 

 


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  • キャラクターの魅力

本作『キングダム』は、
「夢を追う」というテーマ性、
「秦の始皇帝」誕生までの、ドラマティックなストーリー、
大規模ロケで実現したスケール感 など、

見所は多数ありますが、
なんと言っても、
キャラクターの魅力が素晴らしい作品と言えます。

気迫のこもった演技を見せる、
山﨑賢人吉沢亮

着ぐるみをいう非現実感を、
難なく普通に着こなす橋本環奈

小物の悪役を演じさせたら右に出るものがいない、
石橋蓮司

典型的な小物ボスの姿を、
歪んだ笑い顔で演出した本郷奏多

アクションの佇まいでスゴ腕感を見せる坂口拓

 

しかし、中でも印象に残るのが、

昌文君を演じた高嶋政宏と、

王騎を演じた大沢たかおです。

 

高嶋政宏と言えば、
そのカミングアウトと過去の発言、役柄から、
変態紳士の印象が強い人物。

本作でも、
いつ暴走するのか、気が気でなかったですが、

王の臣下として、
まともな人(?)を貫いていたのが、
逆に印象に残りました。

しかし、
鎧に身を包みながら、
終始、泥だらけ、血だらけで、
もじゃもじゃ髭をくしゃくしゃにして奮闘する様子は、
ストレートに格好良かったですね。

 

そして、大沢たかお

原作、史実の王騎がどの様なキャラクターなのかは分かりませんが、
本作で観せた「大沢たかおの王騎」は特に印象的です。

意図が読み取れぬアルカイックスマイル

体格の良さに反比例する、甲高い声

丁寧語で、危険な事をのたまう意外性。

オバケのQ太郎の髪の毛を、アゴに付け替えた様な変な髭

まるで、
初登場時の『ドラゴンボール』のフリーザの様な、
強烈なカリスマとインパクトがあります。

本作では、
オチの部分も含め、
オイシイ所を一人で持って行った印象の王騎。

もっと、大沢たかおの王騎の活躍が観たい、
そう思わせるキャラクターでした。

 

 

 

山﨑賢人主演の漫画原作映画化作品と言えば、
ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない第一章』があります。

ソチラは、
第一章と銘打ってはいましたが、
続篇の音沙汰は全く聞こえません。

 

本作『キングダム』も、
物語としては切りの良い所で終わってはいますが、
ヒットの如何によっては、続篇もあり得る作品となっています。

私の感覚では、
客入りと、作品の出来を鑑みると、
本作は、続篇が製作される可能性大。

このビッグウェーブ、
1作目から体験するのも、
いいのではないでしょうか。

 

 

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