海南海洋研究所のジウミンは、パトロンのヒラリーの後援の下、深海を探索するチームを結成。そのメンバーには、潜水レスキューのジョナスも加わっていた。
海洋研修所マナ・ワンから出発したクルー達。何と、14歳の少女、メイインが密航していた!しかし、トラブルはそれだけでは無く、一行は「MEG」ことメガロドンに遭遇してしまう、、、
監督は、ベン・ウィトリー。
監督作に、
『キル・リスト』(2011)
『ハイ・ライズ』(2015)
『フリー・ファイヤー』(2016)
『レベッカ』(2020)
『イン・ジ・アース』(2021) 等がある。
出演は、
ジョナス:ジェイソン・ステイサム
ジウミン:ウー・ジン
メイイン:ソフィア・ツァイ
マック:クリフ・カーティス
DJ:ペイジ・ケネディ 他
『ジョーズ』(1975)の記録を抜き、
サメ映画の興行収入ナンバーワンを奪取した、
前作『MEG ザ・モンスター』(2018)。
日本でもヒットしましたが、
私は何故か、食指が動かず、
前作は鑑賞しませんでした。
しかし、
話題作の続篇という事で、
本作『MEG ザ・モンスターズ2』こそは、
映画館で鑑賞すべきと、
観に行きました。
で、実際にどうだったのかというと、
う~ん、
面白いけれど、思ってたのと違うかな…
ってトコです。
以下、早速、ネタバレ込みで語ってみたいです。
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『MEG ザ・モンスターズ2』のポイント
ステイサムそっちのけで活躍する人達
世界観、設定の面白さ
モンスター、もっと暴れてイイんだよ
以下、内容に触れた感想となっております
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ステイサム並に活躍する人達
私としては、やっぱり、
主役のジョナスを演じた、
ジェイソン・ステイサムのアクション&モンスターパニック映画を観に行ったつもりでした。
確かに、
ステイサムのド派手なアクションは楽しめました。
しかし、作中、
ステイサムと同等の活躍を披露するのが、
ジウミン役のウー・ジンと、
メイイン役のソフィア・ツァイです。
ジウミンは作中、
海洋研究所の所長であり、
お金持ち特有の大らかさと無邪気さ、
それに加え、
危機に動じず、決死の行動も厭わないという、
主人公的なキャラクターとなっております。
そう、
本作は、主人公が二人いる作品なのです。
思えば、
本作の中国版のポスターは、
ステイサムとウー・ジンが並んで映っている物でした。
日本では、
ステイサム映画の様なプロモーションをされていましたが、
実際は、
ダブル主人公映画とも言える内容です。
で、
本作のヒロイン枠というか、
漫画の「バキシリーズ」で言う所の「松本梢江」的な活躍をするのが、
ソフィア・ツァイ演じるメイインです。
何か、居るだけでムカツクというか、、、
ムカツキます。
又、メイインは、
ムカツくヒロイン枠だけで無く、
ストーリーをある程度展開するトラブルメイカー枠でもあり、
その相乗効果で、
更なる風味を醸し出しています。
ガキが、
自分の欲望(好奇心、正義感)で行動してしまう為、
周りの大人が尻拭いさせられるのですが、
一番イカツイ、ステイサムが溺愛して、
「コラ♡ダメじゃないか」で、大体済ましてしまうので、
みんな、口をつぐんでいるのが何とも、息苦しいです。
ガツンと言えよ、
クソガキ、引っ込んでろ、と。
確かに本作は、
中国資本で作られた作品という事で、
中国系の役者が活躍するのは、仕方ない事です。
個人的には、
ジウミンは、
「中国の富裕層の理想型」を体現していると感じて、
まぁ、これ位は許容範囲なのですが、
それに加え、
何かムカツクヒロインがトラブルメイカーであるという
メイインの暴れっぷりで、
この二人を合計すると、
ステイサムの爽快感を超えてしまいます。
何か、
ラーメン屋に行ったのに、
チャーハンが出て来た、
みたいな感じ。
まぁ、美味いけれでも、
中華だけれども、
私が食べたかったものと、違うかなぁ、
みたいな。
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好きなシーン
いや、本当に、
面白い描写、設定は多かったのです。
海峡の、
水温が急激に変化する「水温躍層」を境目として、
上層と深海の世界が断裂、
下層には、
観た事も無い景色が拡がっていた、
というのは、
まるで、宇宙の様で、
面白い描写、設定でした。
また、
メガオクトパス、スナッパーズとかいう、
メガロドン以外のモンスターも活躍したのは、
素晴らしいです。
スナッパーズは、
白亜紀後期に実在したらしい、
水陸両棲の爬虫類だそうですが
(映画冒頭にも登場)
それが、何故か深海で棲息出来ていたのが謎過ぎて、
そのゴリ押しが面白いです。
また
ジョナスがお手製の爆弾付きジャベリンを持って、
ジェットスキーでメガロドンに向かって行くのはテンション上がるシーンですし、
一番好きな場面は、
裏切り者のジェスが、
「コレ、対MEG仕様の強化ガラスだから」と
余裕ぶっこいている瞬間、
そのガラスをブチ破って喰われたシーンです。
その直後のモンテスの逃走ぶりもイイネ。
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モンスターパニックとして観ると…
この様に、シーンや、
設定、世界観などは中々、凝っていて面白いです。
しかし、
一方で、残念な面もあるのも事実。
例えば、
クライマックスのビーチ襲撃シーンは、
もっとこう、
モンスターパニック感を出して欲しかったですね。
人が惨殺されて、
血が吹き出してドバーッとか。
あと、
ラストシーンで、
ジウミンがメガロドンの「ハイチ」に喰われたら、
爆笑だったのに!!
確かに、
アクション映画としては、
中々、よく出来ていますが、
モンスターパニックものとしては、
もっと、こう、
大暴れ感、ハチャメチャと血飛沫が欲しかったなぁ、と思いました。
セクハラ白人オヤジが死ぬ程度では、
生温いですね。
思い出してみると、
私が前作の『MEG ザ・モンスターズ』を観なかったのは、
あ、これ、
中国版、『パシフィック・リム』(2013)を撮ったんだな、
と、察したからでした。
本作を観て、
その直感は間違って無いと、思いましたね。
その観点で観ると、
その続篇の『パシフィック・リム アップライジング』(2018)は、
『MEG ザ・モンスターズ』(2018)と同年に公開されており、
「アップライジング」を観てガッカリした人が、
「MEG」を観て精気を取り戻していたのかもしれないですね。
良い面もあり、
残念な面もあった作品『MEG ザ・モンスターズ2』。
設定や世界観は良いので、
もっとハッチャケたら、
素晴らしい作品になりそうです。
どうやら、
「MEGのハイチが妊娠している」とか言って、
続篇も臭わせているので、
その辺り、
本作の興行収入次第、
と言った所でしょうかね。
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