ドラマ『孤独のグルメ Season2 第四話 群馬県邑楽郡大泉町のブラジル料理』感想 あらすじと解説

孤独のグルメ Season2 第四話
群馬県邑楽郡大泉町のブラジル料理

 

監督:宝来忠昭
脚本:田口佳宏

 

出演:
井之頭五郎:松重豊

片岡:相島一之
サンドラ:スズキジル
梨沙:鎌田楓子
店長:岩田ダニエル

ふらっとQUSUMI:久住昌之

 


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*タイムラインはBDソフト準拠となっております。

 

  • ドラマパートあらすじ

群馬県邑楽郡大泉町にやって来た井之頭五郎。
20年ぶりに連絡のあった先輩、片岡に呼ばれてやって来た。

 

20年前。(01:47:38)

「くどいようだがな、五郎」

男っていうものは、仕事も遊びも中途半端が一番いかん

コレッと決めた事は、もう、トコトンやらなきゃ何事も為し得んぞ」(01:48:31)

こうバーで(ポッキー食べてる)五郎に語る片岡。

公衆の面前にて女性といちゃつくチャラ男に注意する、
そんな男気の持ち主であった。

 

それが、なんと今やワイフのサンドラと、五郎さんの面前にてイチャイチャしている。

 

その片岡、日本初のブラジル人向けショッピングセンターにてエステサロンをやるとの事。
その待合室のコーディネートを五郎さんに頼む。

そこへ片岡に電話、取り引き先と急用が出来た模様。
片岡は町の案内を、娘の梨沙に頼む。

「五郎、行くよ」と十代の女の子に呼び捨てにされる五郎さん。

 

町の印象を尋ねる梨沙。(01:53:50)
いい町だね、と答える五郎。
しかし、美少女の梨沙が片岡の娘だとは見えないな。
そう思っていた事をズバリ梨沙に言い当てられる五郎さん。

「初めての人には絶対に一回は聞かれるんで」
と梨沙は言う。

「パパって、昔からあんな感じだったんですか?」
と尋ねる梨沙。
「いつでも、誰にでもヘラヘラして、情けない」

五郎さんは、何も言えなくなる。

 

「五郎、こっち」と本人は気にする風でも無く、フードコートへと案内される。

「チュロスです、食べてみて下さい」

五郎さん、少女にチュロスを奢ってもらう。(01:55:52)

「ふーん、チュロス、初めての食べ物だ」

「あっつあつで、デカイ」

「キャラメルクリームとは恐れ入った、バカうまじゃないか」

「これ、出来たての所為で、美味しさが倍増している気がする」

「アツい、甘い、熱くて甘いって、何か南米っぽいぞ」

 

ショッピングセンターの品揃えが気になる五郎さん。
ちょっと見に行きたいと梨沙に言う。

「初めての人はみぃんな珍しがるんですよねぇ、どうぞ」

肉がドーン、缶はカラフル、
海外気分でテンションが上がった五郎さん。

「ついつい買い過ぎてしまう」

変なものを買って、後で後悔するんだけど、それもまた楽しい」(01:58:11)

ふと見ると、梨沙は何となく寂しげだ。

 

ガッツリ買った五郎さん。(01:58:32)
両手に大袋。

「一杯買ったね」と梨沙。

歩いている二人は役場に入る片岡を見かける。

それを見つめる梨沙。

五郎さんは、役場に入って行く。
「ちょっと、五郎」と後を追う梨沙。

二人は見つける、
片岡は必死に役場の人に頼み込んでいる、
「あの店は、私の、私の家族の夢なんです」

五郎さん、独白にて言わずに梨沙に語る、

「やっぱり、何事も見かけじゃないと思うんだよねえ、梨沙ちゃん」(01:59:20)

 

「今日は本当にありがとう」

うなずいて立ち去る五郎さん。

梨沙が追って来る、

「あの、何と言うか、あの、有り難う御座いました」

「パパとママのお店の事、よろしくお願いします」

「オ~ジサン!またね」
と言って手を振って戻って行った。

 

「何だかなぁ、呼び捨てとオジサン、どっちが上なんだ?」

 

  • 「それにしても、腹が減った」(02:00:19)

ポン、ポン、ポン、ポン

「店を探そう」

大泉町と言えば、ブラジル、
勿論ブラジル料理狙いの五郎さん、
モロに見た目ブラジルの黄色と緑の外観の店を見つける。
あまりにもベタな見た目だが、

「何事も見かけじゃない」

そう呟き五郎さんは入店する。

 

  • レストラン・ブラジル(02:00:51)

意外と(?)落ち着いている店内。
メニューを見を眺める五郎さん。

「本格的なブラジル料理って、初めてかもしれない」

五郎さん、
フェイジョアーダ・コンプレッタのセット、
エスペトン・デ・ピカニャをミディアムで
そして飲み物のガラナ・アンタルチカを頼む。

 

ガラナとサラダバー用の皿が来る。
早速野菜を取りに行く五郎さん。

群馬産の野菜で先ずは腹ごしらえ。(02:05:33)

「うん美味い、美味い」

ライオンも、シカを仕留めたら最初に食べるのは草の詰まった胃袋だと聞いた事がある」(02:05:57)

缶のガラナジュースも飲む。(02:06:09)

「そうそう、ガラナってこうだったなぁ」

 

店の客層を見て思う五郎さん、

「ここでは、俺は日本から来た外国人なのか」

 

フェイジョアーダ・コンプレッタのセット登場。

キャッサバ芋の粉(ファロッファ)、
野菜を酢に漬けたもの(ヴィナグレッチソース)、
それぞれフェイジョアーダと共にご飯に載せて食べるセットである。

先ずはフェイジョアーダ単品で味わう五郎さん。(02:07:58)

「ええ?何だコレ」

「ビーフシチューとも、日本の煮込みとも違う」

「オイオイ、滅茶苦茶美味いじゃないか」

「ソーセージ。クゥー、肉にこれ程まで味が染み込むmのなのか」

「フェイジョアーダ、びっくりだ」

 

巨大な串に肉を豪快に通したエスペトン・デ・ピカニャ(シュラスコ)も登場。(02:09:27)
早速食べる五郎さん。

「うわぁ、一人ブラジルフェスタだ、群馬サンバカーニバルだ」

「何だかお肉やさんみたいだな」

ナイフで切り、つかんだトングでそのままがぶり!

「コイツは噛み応え満点」

「シュラスコって、南米以外じゃあり得ないよな」

「同じ串でも日本の串料理とはノリが違う」

口先だけで無く、全身で食う感じだ」(02:10:33)

 

五郎さん、
今度はフェイジョアーダとキャッサバ芋の粉をご飯にかけ、食べる。

「うーん、粉の効果、イマイチ分かりづらいな」

「でも、フェイジョアーダご飯、美味い、深い」

 

ちりめんキャベツ(コーベ)も食べる五郎さん。(02:11:20)

「何だか、大根の葉炒めみたいだ」

肉料理の中にこういうヤツが居ると実に有り難い、ホッとする」(02:11:44)

「地味な君がいて、良かった、うん」

 

今度は野菜の酢漬けをフェイジョアーダ、ご飯と一緒に食べる五郎さん。

「かつてブラジルに渡った日本人も、きっとこんな煮込みに元気付けられたんじゃないだろうか」

「地球の裏側の味、@群馬」

 

「さて、と」

「肉だ肉」と本格的にシュラスコに挑む五郎さん。

「野生の本能が体の底から沸き起こって来るぞ」

「噛み切るんじゃない、食いちぎるんだ」

俺は正に、百獣の王、うぉぉぉおん」(02:12:49)

シメにオレンジのスライスをしゅっ、しゅっと食べてフィニッシュ。

 

退店した五郎さん。(02:13:19)

「はぁ、食った食った」

携帯に着信、片岡先輩からのメール。

「今日は、悪かったな。それと色々とありがとう」

家族3人のにこやかな写真付き。

「片岡先輩、もうあなたの幸せ顔に、お腹一杯ですよ」

「ちょいと、コパカバーナの椰子の下で、昼寝したい気分だ」

そうにこやかに去って行く五郎さんであった、、、

 

が、一瞬見当識が狂って駅の場所が混乱する五郎さん。

「アレ?駅どっちだっけ?」

「ああ、日本へ帰らなきゃ」

と去って行くのである。

 

  • ふらっとQUSUMI(02:14:53)

大泉町で最初に出来たとブラジル料理店、レストラン・ブラジルを訪れた久住さん。


*2013年当時のデータなので、現在も営業中なのかは要確認

 

先ずはリングイッサ・カラブレーザ。
ソーセージと玉ねぎを塩や独特のハーブで味付けした料理。
「うん、美味しい、サラミっぽいね」
「独特の香辛料です」

それをカイピリンニャ(お酒)で流す。
「おいし~い」

 

続いてコーベ(ちりめんキャベツ)。
ちりめんキャベツをニンニクと塩こしょうで炒めた料理。
「あ、歯ごたえシャキッとして美味しい」

 

フェイジョン。
ブラジルから輸入している茶色豆とベーコンを炒めてから更に煮たもの。

これと
キャッサバ芋を粉にしたファロッファ、
トマト、玉ねぎなどと酢漬けにしたビナグレッテ(ヴィナグレッチ)、

これらをライスにかけて食べる。

「これは日本には無いものですね」

 

更に、開発中の肉を頂く久住さん。
「ミチッと、ミッチリした感じ」
(しかし、商品化はされず)

 

デザートはカラフルゼリー。
「うわっ、素朴」
「ちょっと駄菓子っぽい様な感じ」
「家庭で作った味が混じってる感じ」
「こういう素朴なものはあんま無いですよ」
「断面プルプル」
「これ好き」

と、何故かゼリーに一番食い付いた久住さんでした。

 

  • 声に出して言いたい!五郎さんの名台詞

今回の「声に出して言いたい」五郎さんの名セリフは、

 

肉料理の中にこういうヤツが居ると実に有り難い、ホッとする」(02:11:44)

主役が活躍出来るのも、それを支える脇が良い味だしているからである。
肉料理の中に埋もれた、野菜の有り難さに感謝を捧げるときに言ってみたいセリフである。

 

噛み切るんじゃない、食いちぎるんだ

俺は正に、百獣の王、うぉぉぉおん」(02:12:49)

豪快!
あまりに豪快な料理なら、自らもそれに合わせて野生化させねばならない。
肉に食われるのじゃない、
肉を食い尽くすのだ!!

 

  • 感想と解説

先ずはドラマパート。

なんと、五郎さんがデートをする。
しかも、十代の美少女と。

勿論、甘い雰囲気ではありませんが、
どちらかというと、何だかジュブナイル的雰囲気を漂わせています

 

大人の五郎さんを呼び捨てにする美少女。
彼女は五郎さんの考えを言い当てます。

「パパとママの娘に見えませんか?」

ちょっと幻想的な雰囲気ですね。

 

この梨沙ちゃん、どうやら父親の態度がチャラく見えて、イマイチ尊敬出来ない様子。

しかし、ドラマを観ている我々や五郎さんは、
過去の男気溢れる片岡先輩を知っている分、
梨沙の持つ印象に複雑な思いを感じるんですね。

娘には丸くなった姿を見せていますが、
過去の片岡と
現在の梨沙、チャラい者を許せない性格が一緒
正に親子なんですよね。

 

梨沙はどうやら、お客さんを案内するのに慣れているご様子。
どうやら、何度も父親に言われてガイドをしているみたいです。

それは、

「初めての人には絶対に一回は聞かれるんで」(01:54:42)
「初めての人はみぃんな珍しがるんですよねぇ」(01:57:06)

これらのセリフから読み取れます。

何度もガイドをしているから、
何度も同じ反応を見ているのです。

 

普段から、父親に言われて人を案内している梨沙。
その時でも、父は母とイチャついた感じなのかもしれません。

その姿が、尊敬とは程遠いと思っているんですね。

片岡自身、「ちょっと難しい年頃でな」と言っていたので、
自分の態度がどう思われているのかは気付いている様ですね。

 

そんな梨沙に、
五郎さんは言葉を使わずに語りかけます

「やっぱり、何事も見かけじゃないと思うんだよねえ、梨沙ちゃん」(01:59:20)

このシーンが良いですね。

父親が必死になって役人に頼み込んでいる様子を見た梨沙。

娘にゲストの案内を頼んでいたという事は、
普段はこういう必死な姿を見せていなかったハズです。

父の真摯な姿を見た梨沙。
きっと何か思う所があったのだと思います。

それを、言葉に出さずに促す五郎さんがまた、良いんですよね。

 

短くて、ベタな展開ですが、
それだけに面白さがギュッと詰まったエピソードだと思います。

 

そして、肉満載のブラジル料理。

焼肉回の後に、やや被った感もある肉料理がメインですが、
どうしてどうして、
また違った趣があります。

ちょっと面白いのが、
いつもは役者さんが店のスタッフを演じますが、
なんと今回は実店舗のスタッフさん自身が店員役を演じているのです。

岩田ダニエルさんの度胸、恐るべし。

 

今回のメインは、何と言ってもシュラスコです。

ピカチュウならぬ、ピカニャという名前も印象的ですが、
あのドデカい串に豪快に突き刺さった様子、
これには五郎さんならずとも確かに野生を駆り立てられます。

観ているだけで、美味しさが間違い無いのが凄いです。

 

さて、今回はブラジル料理という事で、普段は聞き慣れない料理名が多かったですが、

中でも野菜の酢漬けのソースの名前がちょっと曲者でした。

番組内では「ビナグレッテ」との表記ですが、
これで検索しても出て来ません。

インターネットで調べるなら、
「ヴィナグレッチ」とか
「ヴィナグレッテ」と入力した方が良いでしょう。

因みに、フランス料理の「ヴィナグレット・ソース」とは別物なので注意が必要です。

調べていて、この辺りがちょいとややこしかったです。

 

「変なものを買って、後で後悔するんだけど、それもまた楽しい」(01:58:11)

と五郎さんは言っていましたが、

ちょっと分からない事を調べるのも楽しい
そんな印象ですね。

 

あとは、チュロス。

あれはきっと美味しいですね。

ジャンクなドーナツ的美味しさがあるハズです。

私レベルになると、見ただけで味の見当までつきますね~(ドヤ顔)。

まぁ揚げ菓子限定ですが、、、

間違い無く美味い、しかし、確実に喉が渇く。

あれだけを食べたら窒息する事間違い無し、
もしかして、梨沙ちゃん、完全犯罪狙った!?

とか、コナン君レベルの推理をしてみるのも面白いエピソードでした。

 

 

 

 


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