漫画『学研の図鑑 キン肉マン「超人」』感想  蘇る童心!!ページをめくる度に拡がる想像力!!


「超人」
地球において、古代からこの星を守り、また、戦火を巻き起こして来た存在。その由来、性質、特徴を網羅し、詳細な解説を付与したのが、この図鑑である。掲載超人は700体超。本書を読めば、君もアブソリュートな知識を得る事間違い無しである、、、

 

 

 

 

 

一体何が起こったのか!?

「図鑑」シリーズで有名な学研プラスが、
『キン肉マン』を題材に、
まさかの「超人」図鑑を刊行!!

『キン肉マン』40周年メモリアルイヤーに合わせ、
嘘の様な本当の企画が実現した!!

 

図鑑といえば、

思い出すのは小学校の図書室。

「恐竜」
「乗り物」
「動物」
「鳥」
「花」etc…

写真で実物を掲載しているのも、勿論良いですが、

やっぱり、「図鑑」と言えば、
独特の質感のある「絵」が、
ある種の趣を醸し出していると言えます。

ステゴザウルス、
アンモナイト、
ハクトウワシ、
放水車、
トムソンガゼル、
ラフレシア etc…

生態や機能、動きを、
簡潔且つ、分かり易い絵と文で解説。

図鑑に載っている「絵」を見て、
そこから、
無限の想像力が拡がっていた

そういう思い出があります。

 

そう、
本書『学研の図鑑 キン肉マン「超人」』を読むと、

あの頃のワクワクと想像力が蘇るのです!

 

 

本書に掲載されている超人は、700体以上。

約2年という製作期間がかかったという本書には、

「キン肉マン」
「キン肉マンⅡ世」の超人が網羅、

現在活躍している、最新の超人
「オメガ・ケンタウリ六鎗客」まで掲載されています。

これが何と、
259ページ分、
全超人がフルカラーで登場!!

 

キン肉マン図鑑、食べ物のなかまの1ページ

(p.136~137 より抜粋)

 

お馴染みの超人から、
懐かしい初期の超人、
Ⅱ世超人、
こんなヤツいたっけ?という木っ端超人、
更には、本篇で活躍の機会が無かった応募超人までもが掲載されています。

 

そして、
本書が図鑑たる所以、
超人のデータが一目瞭然となっています。

超人の
名前(英語表記付き)、
属性、
元ネタとなったモチーフ、
身長、
体重、
超人強度、
出身地(駐屯地)、
口癖、笑い声、掛け声、鳴き声、語尾、

といったものが、
全超人、暴露、

そして、
全ての超人に、解説文が付与されています。

(怪獣や怪人は超人では無いので、超人強度がありません)

 

巻末には索引もあり、
狙った超人をピンポイントで調べる事も可能!

 

更に、
イラストから発生した、
体の部位や特徴を説明する引き出し情報、

名場面、
コラム、
豆知識ならぬ、肉ちしき、
キン肉マンと比較した大きさの目安、

これらが縦横無尽に掲載されています。

 

もうね、これが、

一日中、
何度でも読み返せる質と量!!

 

初出の情報が大量にあり、
全ページ、見逃せない内容となっております。

 

注意点としては、

本書は、
原作『キン肉マン』準拠なので、

アニメ系のオリジナル超人は掲載されていない所です。

なので、
劇場版の「キン肉マン」の常連、
キン消しのハズレキャラとして有名な「ウコン」とかは掲載されていません。

まぁ、
アニメまで含めると、
権利関係が複雑になるでしょうから、
原作準拠に限定したのは正しい判断だと思われます。

 

また、データに「必殺技」の項があったら、完璧(パーフェクト)だったのに、
そう思わずにはいられません。

 

ともあれ、

本書は『キン肉マン』ファン必携の書である事は紛れも無い事実。

ファンが楽しめるのは勿論、
ファンで無くとも、本書を読めばキン肉マンファンになる事間違い無しです。

そう、
かつて、図鑑を見て、
色々な想像を膨らませて、楽しんでいた子供の時の自分の様に、、、

 

『学研の図鑑 キン肉マン「超人」』
これは、
女房を質に入れても手に入れる必要があります!

 

 

  • 『学研の図鑑 キン肉マン「超人」』のポイント

初出の情報満載の、超人データ!!

掲載超人、全ページフルカラー!!

意外な肉ちしき(豆知識)で雑学王に!?

 

 

以下、内容に触れた感想となっております

 

 


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  • 嗚呼、ソルジャーマン

本書『学研の図鑑 キン肉マン「超人」』は、
凄い!!

もう、見ているだけで面白い!

本書をめくっているだけで、一日が終わってしまいます

正に、
『キン肉マン』ファンのバイブル!

漫画の「キン肉マン」の情報という点においては、
本書を超えるものは過去に類を見ません。

ミート君が未来のミート君から受け継ぎ、
マンモスマンが鼻から情報を吸収したのは、
本書だったかもしれませんね。

 

さて、
本書は、
「キン肉マン」
「キン肉マンⅡ世」
の登場キャラクターを、
本篇では活躍の機会が無かった応募超人まで、網羅して掲載しているという徹底ぶり。

しかし、です。

ある程度有名でありながら、
本書に載っていない超人がいるのです。

それは、
ソルジャーマン

 

ソルジャーマンは、
「キン肉マン」の「王位争奪編」にて、
残虐の神が自分の依り代として選んだ超人。

ソルジャーチームを率いて王位争奪戦に挑むハズでしたが、
キン肉アタルにチーム丸ごと敗北してしまったという経歴の持ち主です。

丁度、
現時点(2019年5月27日)でのキン肉マン最新話、
「第284話 その男、厚情につき!!」の巻でも登場しています。

 

嗚呼、それなのに、ソルジャーマン…

ウールマンやブルドーザーマン、ザ・ゴッドシャーク、ヘビー・メタルといった、
チームの面々は掲載されているのに、

ソルジャーマンが居ない!!

もしかして、索引から漏れて、
何処かのページに紛れ込んでいるのかもしれませんが、
見つけられません。

 

…まぁ、運命の五王子が復活した最新の展開においてもハブられたソルジャーマン。

まさか、図鑑からもハブられるとは、

彼は、ハブられ超人としてその名を恣にするのかもしれません。

 

  • 意外!?サイコマンの超人強度!!

本書は本当に凄い(2度目)、面白い!

初出の情報が大量にあり、

身長や体重、
超人強度を見ると、

意外な発見が多数あります。

 

例えば、
過去に発売された、
『キン肉マン公式ファンブック 超人閻魔帳』では「不明」とされていた、
グリム・リパーサイコマン)の出身地、超人強度が、
本書では暴露されています。

 

スペイン出身、1000万パワー

 

バッファローマンをいなし、蘊蓄を垂れた様子から、
マタドール的にスペイン出身というのは頷ける設定。

しかし、
あれだけ暴虐を極め、
連戦に連戦を重ねたサイコマンが1000万パワーだったというのが意外ですね。

「ラージナンバーズ」の中でも、
「始祖」の中でも、最弱の超人強度なのです。

 

しかし、
他の「完璧超人始祖」のメンバーも、
例えば、
ゴールドマン(悪魔将軍)、
シルバーマン、
ジャスティスマンが1500万パワーだったり、

始祖連中で、最も高い超人強度を持つのが、
ガンマンの3800万だったりします。

それを考慮すると、
キン肉マンにおいては、
超人強度と戦闘力は比例しないものだなと、
つくづく感じますね。

 

一方、
ザ・ホークマンが5100万パワー、
ミスター・VTRが5400万パワーというのが、
これまた意外。

王位争奪戦の頃は、
超人強度がインフレしていた事の証明と言えるのでは無いでしょうか。

 

  • 蘇るキン消しの思い出!!

超人強度と言えば、
最弱の超人は、カニベースの2パワーですが、

他にも、超人強度が低いキャラが、意外といます。

フィッシャーズは、二人で2万パワーなので、
一人ずつでは1万パワーなのかもしれません。

そして、
純粋に1万パワーと明記されているのが、

伝説の救世主を探し、
地球にやって来たクッピン星のバラック

そして、
フランス出身のルピーンです。

…こう見ると、
如何に、カニベースがケタ外れに弱いのかというのが分かります。

 

そんな情報も多数入手出来る本書。

初期に出て来た懐かしの超人、
怪獣、怪人まで網羅されているのが嬉しいですが、

中でも注目なのが、
本篇では活躍しなかった、多数の応募超人のデータまで記載されている部分です。

 

特に、
昔の応募超人は、
本篇に出ていないのに、
何故か、キン消しに採用され、

しかも、
封入率がおかしいのか、
ガチャガチャを回すと、
ダブりにダブった記憶があります。

そんな、
ある種の苦い思い出がある「キン消し超人」達も、
本書でデータ付きで掲載されています。

 

スマイルマン、
フラッシャーバルーン、
スネークマン、
木・木・人 etc…

あの頃、
ガチャガチャで出るとハズレ的な印象だった超人の面々も、

データ付きで再会すると、あら不思議、

妙な懐かしさから、
意外な情報が嬉しく感じられます

 

マグニチュードⅠマンの説明文

(p.27 より抜粋)

 

マグニチュードⅠマンなんて、
キン消しで見た時、

「この線は、何か意味があるんだろうか?」と、
子供心に思っていました。

 

まさか、手すり(バリケード)だったとは…

30年以上の時を経て、
今、疑問が解消された!!

 

こういう意外な驚き、発見の連続が、
本書にはあるのです。

いやぁ、本当に、面白い!

 

  • 企画を通してくれて、有り難う!!

連載40周年を記念して、
雑誌「週刊プレイボーイ」で特集された
全50ページのキン肉マン祭り。

 

「週刊プレイボーイ」を買うのは、
いつ以来でしょうか?

今話題の、
小嶺麗奈が表紙のグラビアを飾った頃でしたっけ?

確か、
丁度その頃、
「キン肉マンⅡ世」の読み切りがスタートした記憶があります。
(ちゃんと調べてはいません)

 

閑話休題。

その特集コーナーの一つに、
本書を企画した学研プラスの図鑑・辞典編集室室長の芳賀靖彦氏のインタビューが掲載されていました。

 

『学研の図鑑 キン肉マン「超人」』は、
図鑑としては異例の、初版10万部の大ヒット。

本書を企画した芳賀氏は、
応募超人の企画で、ジャンクマンが採用されたという過去を持っているそうです。

他にも、
本書にも掲載されている、
ハンマーヘッドやタキングが、芳賀氏の考案。

 

彼がインタビューで言うには、

一見、無理筋に見えた企画であっても、

社内の「肉世代」による支援があったり、

そして、製作にあたっても、
ライター、イラストレーターの面々の協力がありつつ実現し、

そこに芳賀氏は、友情パワーを感じたと述べています。

 

幼少の頃に感化されたものが、
良い方向性にて、
作品として実現する。

40年という長きに亘って続けてきた『キン肉マン』という作品だからこその、
エピソードだと言えるのではないでしょうか。

 

 

お値段3300円。

この値段が、
むしろ安く思える、

それ程、本書『学研の図鑑 キン肉マン「超人」』は、
凄い本です。(3度目)

 

やっぱり図鑑って、
折を見てパラパラ眺めつつ、

意外な発見、
知らない知識を見つけるのが、醍醐味と言えると思います。

そんな図鑑の真髄が詰まった本書をめくる時、

まるで、
子供に戻ったかの要に、
ワクワクして楽しい時間に浸れるのです。

 

今ならまだ買える!?本書の編集者の芳賀氏のインタビューが載っている「週刊プレイボーイ」のキン肉マン特集号はコチラ



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