解説本『北斗の拳 世紀末ザコ伝説』感想  なにおぱら!!いってれぼ!!

 

 

 

「ザコ」…それは世紀末の荒波にたゆたった有象無象たち…。そして、ケンシロウの世紀末救世主伝説を陰から支えた裏の英雄達。今ここに、この名も無き漢達の生態と生き様が白日の下にさらされる、、、

 

 

 

原作・武論尊、漫画・原哲夫の名作『北斗の拳』に登場する「ザコ」に着目し、「ザコ」を完全解説したネタ本。

漫画では無いのでそこは注意。

 

編集はコアミックスとなっている。

 

本書『北斗の拳 世紀末ザコ伝説』はネタ本である。
「どうせザコの事が、ちょっちょと書いてあって、クスッと笑える内容なんだろ?」と思っていた。

そして、ページをめくって驚愕した。

作り込みがハンパ無い。

 

細かい字がびっしり埋め尽くされている。
勿論、『北斗の拳』本篇の漫画のコマを大量に引用している。

しかし、それに頼らない

ザコ愛に溢れた熱量ある書き込み、その量が読む者を圧倒する。

 

 

やや粗い部分があるものの、それも書き手のザコ愛溢れる作り込みでカバーしており、まさに

この一冊があれば『北斗の拳』のザコを網羅出来る、決定版と言える解説本だ。

 

ザコを愛する者、
自らをザコと自称する者、
ザコ的な友人、上司、部下、隣人に悩まされる者、
全ての人類に捧げる、名著と言っていい(よな?)。

 

 

以下ネタバレあり


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  • 本書の構成

本書『北斗の拳 世紀末ザコ伝説』では、まずザコ概論でザコの行動原理、哲学を論じる

その後、ザコ名鑑、断末魔、拳法辞典といったザコの個別解説に臨んでいる。

このザコの個別解説が凄い。
作りは粗いが、その特徴、セリフ、所属勢力などが書かれており、その小さいコマだけで各名場面が思い出される構成になっている。

また、断末魔図鑑はわざわざ「断末魔セリフ」の写植を、ページレイアウトに合わせ見やすい様に打ち直している凝り様だ。

ザコが最も輝く瞬間が断末魔であると理解し、その見せ場を存分に活かしている。

 

  • ザコの分類

本書を読むと分かるが、一言で「ザコ」と言ってもそのバリエーションは意外に多い事に気付く。

1:牙一族や拳王軍といったワンパンで殺される名も無き有象無象

2:ジードの部下(ほ、ほくと)や、牙一族の斥候(やつらつらつらつらららら)、羅生ハンの居城を尋ねられた修羅の一人(ないアルよ)など、死に方が印象的なザコ。

3:フォックスや巨大ババア、聖帝軍の火炎放射器などの見た目のインパクトが強いが瞬殺されるタイプ

4:ハート様やダガール、ゲイラなどの自信満々に御託を述べる中ボスタイプ

5:ジャギやアミバ、ジャコウなどの性根が腐ったザコ的ボスキャラ

ざっと書いて、この様に分類される。

『北斗の拳』を読んでいる時は何も考えずに楽しんでいたのだが、今回、このように作者は意識して分類していたんだという事を知れたのは収穫であった。

 

 

本書『北斗の拳 世紀末ザコ伝説』は、ザコに着目し、そのキャラクターを網羅した決定版である。

しかも、ただのネタ本に終わらせず、著者が真剣に取り組んだ様が紙面から見えてきて、読んでいて大変面白かった。

編集部が作った形なので、著者の個別の名前が出ていないが、それも「名も無き有象無象」が作ったものと捉えると、まさに身を以てザコ魂を体現して見せたのかもしれない。

 

 


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さて次回は、ザコに代わって皆殺し!?小説『地球礁』について語りたい。