4人の高校生が、ゲーム「ジュマンジ」をクリアしてから2年。それぞれ、あの体験から充実した人生を送っていた。スペンサーを除いて。
スペンサーはゲームの体験が忘れられず、上手く行かない毎日を悶々と過ごしていた。
そんなスペンサーは里帰りし、実家の地下室に向かう。そこには、壊れたハズの、「ジュマンジ」があった、、、
監督は前作『ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル』に続いてジェイク・カスダン。
出演は、
スモルダー・ブレイブストーン:ドウェイン・ジョンソン
シェリー・オベロン教授:ジャック・ブラック
ムース・フィンバー:ケヴィン・ハート
ルビー・ラウンドハウス:カレン・ギラン
スペンサー:アレックス・ウルフ
ベサニー:マディソン・アイズマン
フリッジ:サーダリウス・ブレイン
マーサ:モーガン・ターナー
マイロ:ダニー・グローヴァー
エディ:ダニー・デヴィート 他
ウェルカム・トゥ・ジュマンジ!!
ヒットしたゲームが続篇を作られるのと同様、
ヒットした映画は、続篇が作られます。
いわば、
ゲームを題材にした映画「ジュマンジ」に続篇が作られるのは、
必然だったと言えるのです。
さて、
旧シリーズ「ジュマンジ」を観ていなくても楽しめた、
『ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル』(2017)。
本作も同様、
直接ストーリーが繋がっている前作を観ていなくとも、
充分楽しめる作品です。
勿論、
前作を観ていた方が面白いのは確実ですが。
そんな本作、
前作同様、
アクションとアドベンチャーの連続、
正統派エンタテインメント作品です。
ガタガタ細けぇ事を言ってんじゃねぇ、
これこそ、
我々ゲーム世代の映画だ!
まるで、そう言っているかの様な内容です。
マーサ、ベサニー、フリッジ達は、
付き合いの悪いスペンサーを心配して、
彼の家を訪ねます。
しかし、
スペンサーの祖父のエディ、
エディの旧友のマイロは居ても、
肝心のスペンサーの姿は見えず。
何とスペンサーは、
壊れてバグった「ジュマンジ」の中に入ってしまっている様なのです。
「スペンサーを助けなきゃ」
そういうマーサの説得に応じ、
再び「ジュマンジ」に挑戦する3人ですが、
いざ、ゲームの中に入ると、様子がおかしい!?
何と、ベサニーは現実世界に残され、
代わりに、
エディとマイロというお爺ちゃん二人がゲームの中に入ってしまったのです、、、
まぁ、ぶっちゃけ、
展開的には、前作から変わったり、
進化している所はありませんが、
そこは続篇、
前作からプラスアルファとしての面白さが、
キチンと用意されています。
それが、
二人の老人の参加というのが、
また、面白い着眼点。
マーサは言います、
「私達は、一度、ゲームをクリアしている!」と。
そこには、ある程度の自身が垣間見えます。
漫画『賭博黙示録カイジ』で言う所の、
船井のポジションと言えます。
「リピーターなんよ」と自信満々なメンバー。
しかし、
実際にゲームの中に入って、
一緒に冒険する相手は、御老人のお二人という事態が発生。
祖父にニンテンドースイッチの遊び方を教える孫よろしく、
老人介護のフォローしながらの冒険が始まります。
本作は、王道のアクション・アドベンチャー。
その、主人公格のポジションである、
ドウェイン・ジョンソンの中身が老人というギャップが面白い所。
こういう、
王道ストレートな展開の中にも、
ちょっとひねったスパイス的な面白さを加えられるのも、
続篇の特権と言えるでしょう。
正に、安心感に定評のある面白さを持った作品、
それが『ジュマンジ/ネクスト・レベル』なのです。
-
『ジュマンジ/ネクスト・レベル』のポイント
王道アクション・アドベンチャー面白さ
お爺ちゃんと一緒にゲームをする孫の気分
「中身が違う」を演じ分ける役者の奮闘
以下、内容に触れた感想となっております
スポンサーリンク
-
ツッコみたい新キャラ
現在のハリウッド映画において、
「良いお客」として、中華圏の市場は欠かせません。
その為、昨今、
ハリウッド映画は、
中華圏に配慮した内容にしたり、
中国系の役者を起用したりする事も、
多く見られます。
本作でも、
何の前触れも無しに、
いきなり、アジア系(?)の女性キャラが登場します。
ゲームのアバターキャラの一人、
ミン・フリートフットが、それ。
演じるのは、オークワフィナ。
…しかし、
皮肉なのは、
その役のアバターが「盗人(thief)」という点。
オイオイオイ、いいのか?
まるで、中国人は盗人だと、
言わんばかりの言い掛かり。
トランプ的な意味深さで、
ジャブをかましている様に感じるのは、私だけでしょうか?
-
中身入れ替え
さて、本作『ジュマンジ/ネクスト・レベル』の基本的なストーリーは、
前作と同じと言えます。
ゲームに入って、クリアする。
そのシンプルな構成で、
王道の面白さを演出していました。
そういった意味では、
進化が無いと言えるかもしれませんが、
一方、
ギミックというか、
「ゲームの中に入って」という独自アイディアを活かすという、
設定面で面白い試みを行っています。
それは、
ゲームのアバター(ゲーム内キャラ)をプレイする、
中身の人物の入れ替えを行う、
という点です。
前作では、
ブレイブストーン:スペンサー
シェリー・オベロン教授:ベサニー
ムース・フィンバー:フリッジ
ルビー・ラウンドハウス:マーサ
という形で、固定でした。
しかし本作では、
ゲームがバグっている為か、
頻繁にキャラの入れ替えが起こります。
ブレイブストーン:エディ→スペンサー
シェリー・オベロン教授:フリッジ→マーサ→フリッジ→ベサニー
ムース・フィンバー:マイロ→フリッジ
ルビー・ラウンドハウス:マーサ→フリッジ→マーサ
これが、観ていて凄く楽しい。
ちょっと、メタ的な言い方ですが、
「中身が違うキャラクター」を演じ分ける、
役者の演技が面白いのです。
「ジュマンジ」内に入った当初。
ブレイブストーンを演じるドウェイン・ジョンソンの演技にビックリしました。
筋肉モリモリなのに、
そのがなり立てる喋り方が、そのままダニー・デヴィートであり、
外見が違う事で、
一瞬、脳の認識能力が混乱してしまいました。
こういう「中身が違う人を演じ分ける」というのは、
観ている分には楽しいですが、
役者の演技の力量に左右されるという部分もあります。
その意味で、
ある種、極端な演技をしても許されるアクション映画だからこそ、
本作では、その試みが成功していると言えます。
老人が、中に入った時の、オトボケ演技。
女性キャラに脳筋男子が入った時の、アホな行動。
中年男性の見た目なのに、中が自撮りガールが一番シックリくるという不思議感。
ワンパターンになりがちがちな「続篇」という括りで、
こういう独自設定を活かして進化させているというのが、
本作の白眉と言えるのではないでしょうか。
王道のアクション・アドベンチャーである『ジュマンジ/ネクスト・レベル』。
誰が、いつ観ても面白い作りでありながら、
続篇らしい「仕掛け」も仕込んでいるのが嬉しい所。
さて、本作はそのラストでは、
現実世界にゲームが侵食するという驚きの展開で幕を閉じていました。
本作の続篇が作られるとなれば、
当然、このパニックの顛末が描かれる事になります。
その事に期待しつつ、
『ジュマンジ/ネクスト・レベル』のヒットを祈願したいと思います。
*現在公開中の新作映画作品をコチラのページで紹介しています。
クリックでページに飛びます。
スポンサーリンク