映画『アラジン』感想  実写でも大暴れ!?ジーニーの歌とダンスと口八丁に手八丁!!

アグラバーにてコソ泥生活を送るアラジン。相棒はサルのアブー。貧しくても、蔑まれても、明日を夢見て生活していた。ある日、世間知らずの美女を助ける。彼女の正体は、王女のジャスミン。しかし彼女は、アラジンに王女の侍女だと咄嗟に言ってしまう。ジャスミン合いたさに、アラジンは王宮に忍び込むのだが、、、

 

 

 

 

監督はガイ・リッチー
イギリス出身。
監督作に
『スナッチ』(2000)
『シャーロック・ホームズ』(2009)
『コードネーム U.N.C.L.E』(2015)
『キング・アーサー』(2017)等がある。

 

出演は
アラジン:メナ・マスード
ジャスミン:ナオミ・スコット
ジーニー:ウィル・スミス

ジャファー:マーワン・ケンザリ
サルタン:ナヴィド・ネガーバン
ダリア:ナシム・ペドラド 他

 

 

 

この所、
毎年の様に、自社のアニメコンテンツを実写映画化しているディズニー。

今回実写化するのは、
『アラジン』(1992)という、
特に人気の高い作品の一つ。

本邦でも、主題歌の『ホール・ニュー・ワールド』ともども、
大ヒットした印象があります。

 

…ですが、
「アラジン」という単語を聞くと、

何故だか、
江頭2:50が「アラジン!アラジン!」と叫びながら、ポーズを取る様子が頭に浮かぶのは、

私だけでしょうか?…

 

それはともかく、『アラジン』です。

 

さて、
アニメーション版の『アラジン』。

この作品は、何度も観た思い出があります。

家にビデオがあって、
学校から帰ると、
妹が「観たい!」と言って、ビデオのセットを頼まれた記憶があります。

その内、
見よう見まねでビデオ操作を覚えた妹は、
私に頼まずとも、勝手にビデオを観る様になり、

家に帰ると、
『アラジン』のヘビーローテーションが繰り返されていた時期がありました。

それも、もう、遥か昔の思い出なのですねぇ…

そんな私が観た、
実写版『アラジン』の印象とは?

 

今年、先に公開された、
同じディズニーのアニメ原作実写化映画『ダンボ』は、

ストーリーの大幅改編が成されていました。

では、
本作ではどうでしょうか?

 

本作、実写版『アラジン』は、

現代風にアレンジした所がありつつ、
ストーリー的に、
大まかな流れはアニメ版を踏襲した作り

 

となっています。

原作ファンは、
とりあえず安心していいと思います

 

そして、
「アラジン」と言って気になるのは、
そのキャラクターの再現具合。

特に、
ランプの魔神のジーニーは、
数多いディズニーキャラの中でも、
屈指の奇想天外且つ荒唐無稽なキャラクター

彼が、
実写で再現されているのか、
そこに期待と不安があると思います。

本作にてジーニーを演じたのは、
歌って踊れる人気俳優のウィル・スミス。

いやぁ~、
CGって凄い!

 

ウィル・スミス版ジーニーは、
アニメに負けず劣らずの奇想天外ぶり。

それもこれも、
CGの技術の発展による賜物です。

 

『ターミネーター2』(1991)や
『ジュラシック・パーク』(1993)以来、

CGの技術には驚かされっぱなしですが、

本作のジーニーの様なファンタジックな使い方もまた、
一興を感じます。

 

ジーニー以外にも、
歌もあり、踊りもあり、

勿論、

あの有名な、
絨毯での『ホール・ニュー・ワールド』のシーンも、
キチンと再現されています。

 

 

ファンが期待し、
観たかったものを、忠実に再現した実写化作品、
『アラジン』。

オールドファンは勿論、
今作で『アラジン』に触れる、新しい観客も、

本作の、
夢と愛と冒険の物語に魅了される事と思います。

 


 

  • 『アラジン』のポイント

ファンが観たかった、原作アニメを踏襲した実写化

ジーニーの奇想天外さは、健在

愛と夢と冒険、歌って踊って大団円の正統派ファンタジー

 

 

以下、内容に触れた感想となっております

 


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  • これぞ、代表作

皆さん、
ディズニーキャラクターの中で、
一番好きなキャラクターって、誰ですか?

私の場合、
誰かなぁ?と、考えたら、
それはジーニーなのかもしれません。

 

アニメ特有のオーバーリアクションの数々、
クネクネ動き、分身し、変身能力を有する、
奇想天外、荒唐無稽、
歌と踊りもお手の物、

正に、ディズニーアニメを体現するキャラクターなのではないでしょうか。

 

さて、
実写版の吹替えにて、
ジーニーの役を演じたのは、山寺宏一。

彼は、
アニメ版『アラジン』(1992)でも、
ジーニーを演じていました。

 

山寺宏一と言えば、
出演作が多すぎて、
何が代表作とは言えないという特異な経歴の持ち主。

ディズニーアニメの吹替えに限っても、
10役以上を演じており、

ディズニー御用達の声優と言えるでしょう。

そんな彼、

ふと、思ったのですが、
やっぱり、
『アラジン』のジーニーこそ、
山寺宏一の代表キャラと言えるのではないでしょうか。

 

日本語吹替えにて、
アニメ『アラジン』を観まくった自分としては、

やっぱり、
ジーニーと言えば、山寺宏一以外には有り得ないと思うのです。

ジーニーの千変万化を演じるのは、
同じく、
百戦錬磨の役柄を自由闊達に演じられる、
そういう人間、
即ち、山寺宏一というパーソナリティにピッタリだと思うのです。

 

実写となった本作でも、
安定の山寺宏一。

とは言え、
昔のジーニーと違って、
今回のジーニーは、少し、落ち着いた様子

年齢を経て、
また、アニメ版とは違ったジーニーが味わえるのが、
嬉しい所です。

 

  • お気に入りの、プリンセス

ならば、
ディズニーの女性キャラで一番好きなのは誰なのか?
と問われると、

ここで、「不思議の国の」アリスと答えると、
ロリコン認定されてしまうので、注意が必要です。

 

…という訳で(?)
私の場合、これまた、ジャスミンが一番好きな女性キャラクターですね。

ちょっと、オリエンタルで、
目が大きくて、
色黒で、
露出もちょっと多くてセクシーで、
可愛い。

こう書くと、
最高のキャラクターじゃないですか。

 

やっぱり、
幼少の時に見慣れたキャラクターというのは、
それだけで、幼馴染み的な感情移入が出来ると言えます。

 

どうでもいい話ですが、
私の場合、
これまた、子供の頃に観たTVアニメシリーズの、
『不思議の海のナディア』のナディアが、

色黒で、
お転婆で、
我が儘で、
それが可愛かった思い出があります。

なんか、
このディアとジャスミンの所為なのか、

ある一定層に好まれる、「色黒属性」というものは、
この二人で形成されたのではないのか?

 

そう思うのは私だけでしょうか?
(多分そう)

 

  • 時代にアップデートされたジャスミン像

そんな、私の個人的な憧れの存在のジャスミンですが、

実写版の本作においては、
アニメ版とは、
多少、違ったキャラ付けが成されています。

 

本作のジャスミンは、
国王になり、国を治めるという夢があります。

自由を求めて、今居る環境を変える為、
自分の檻を抜け出そうとする

そこで、
アラジンとジャスミンが共感するというのは、
アニメ版と共通するテーマですが、

本作においては、
世界を知るのは、
国を統治するという目的もあっての事だったとの理由付けがあるのですね。

 

本や地図で知性を高める事が出来ても、
実践が伴わないと、意味が無い。

そういう事が自分でも解っているから、
お忍びで城下町に出向いたり、

アラジンの「世界を見なきゃ」という言葉を、
素直に受け入れたり出来たのですね。

 

本作には、
ジャスミンが、近衛兵の隊長のハキームを説得するシーンがあります。

「何が正義なのか、自分で判断して、自分で決めるべきだ」と。

ハキームに言ったという態ですが、
その言葉こそ、
現代版にアップデートされたジャスミン自身が目指すべき道でもあるのです。

 

ただ、ヒーローに助けられるの「お姫様」キャラでは無い、

自分で考え、自分で道を切り拓こうとする、
それが、
今の時代を生きる女性の代表としての「プリンセス」と言えるのです。

 

本作において、
ジャスミンを演じたのは、ナオミ・スコット

彼女は、
リブート版の、映画『チャーリーズ・エンジェル』に出演するそうです。

『チャーリーズ・エンジェル』(2000)は、
キャメロン・ディアス、ドリュー・バリモア、ルーシー・リューが出演したスパイ・アクション活劇。

この映画の主題歌は、
かつて、ビヨンセが所属していた女性3人組のトリオ、
デスティニーズ・チャイルドの歌う『インディペンデント・ウーマン』でした。

 

(Destiny’s Child – Independent Women, Pt. 1)のPV

 

この曲は、サビにおいて、
全ての女性よ、自立せよ(All Women, Independent)」と歌っています。

ある意味、
現代版のジャスミン像にも、共通する視点があるのです。

 

自立した女性として、
新しいジャスミン像を演じたナオミ・スコットが、

新しいエンジェルを演じる。

奇縁を感じつつも、
何処か、納得する所があります。

 

 

 

ディズニーの長篇アニメ映画の中でも、
屈指の人気を誇る『アラジン』、
その実写化の本作。

基本は、アニメ版を踏襲しつつ、

現代版にアップデートすべき所は、
バージョンアップする。

だからこそ、
懐かしさと新しさが共有し、

アニメ版のファンも安心して観る事が出来る。

これぞ、
ディズニーの鉄板クオリティと言える作品と言えるのです。

 

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アニメ版の『アラジン』(1992)はコチラ


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