映画『バイオハザード:ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ』感想  誰もが見たかった「原作通り」のバイオ映画!!

1998年、ラクーンシティ。
かつては製薬会社のアンブレラ社のホームタウンとして賑わったが、現在は、その施設が殆ど移転され、町は、寂れ果ててしまっていた。
そのラクーンシティの養護施設で育ったクレア・レッドフィールドは、久しぶりに警官の兄にの下に訪れる。
アンブレラ社は、どうやらヤバイものを垂れ流し、住民に健康被害が起こっているという情報を手に入れたからだが、、、

 

 

 

 

 

監督は、ヨハネス・ロバーツ
監督作に、
『海底47m』(2017)
『ストレンジャーズ 地獄からの訪問者』(2018)等がある。

 

出演は、
クレア・レッドフィールド:カヤ・スコデラリオ
クリス・レッドフィールド:ロビー・アメル
ジル・バレンタイン:ハナ・ジョン=カーメン
レオン・S・ケネディ:アヴァン・ジョーギア
アルバート・ウェスカー:トム・ホッパー

ブライアン・アイアンズ:ドナル・ローグ

ウィリアム・バーキン:ニール・マクドノー
シェリー・バーキン:ホリー・デ・バロス 

リサ・トレヴァー:マリーナ・マゼパ 他

 

 

 

 

1996年、
ソニーのプレイステーションで発売されたゲーム『バイオハザード』。

『バイオハザード』は大ヒットし、
シリーズ化され、
現在も続篇が作られ続けています。

大ヒットゲームという事で、
映画化もされ、

ポール・W・S・アンダーソン監督、
ミラ・ジョヴォヴィッチ主演にて、
シリーズが全6作も作られました。

 

しかし、
この、ポール・W・S・アンダーソン監督の『バイオハザード』(2002)は、
原作ゲームファンからは、評判が悪かった。

何故なら、
アリスとか言うオリジナルキャラが主人公で、

ゲームの映画化というより、

ゲームの設定を流用した、
オリジナル映画作品という側面の方が強かったからです。

 

しかし、
世間的には、
ゾンビアクション映画として、
それなりに支持されたのでしょう、

だからこそ、
全6作も続篇が続いたものと思われます。

 

原作ゲームは、
初代しかやっていない私ですが、

それでも、映画版は「つまらないな」と感じました。

例えるならば、

美味い塩ラーメンがあると聞いて食べに行ったが、
実は塩じゃなく、化学調味料であり、

これはコレで美味しくて、好きな人は好きだろうが、
「化学調味料」は「塩」じゃないよな、
「塩ラーメン」って言って欲しくないな、
と思った、

そんな感じです。

 

 

そんな忸怩たる思いを抱えたまま、時は流れて20年。

昨今の映画作品の流れに乗ったのか、
映画「バイオハザード」もリブートされました。

それが今回の作品、
『バイオハザード:ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ』です。

 

そんな本作、
何と、
原作ファン待望の、

ゲーム準拠の映画化作品です。

 

 

ゲームの
『バイオハザード』や、
『バイオハザード HDリマスター』
『バイオハザード RE:2』を元ネタにしているという本作、

自分が唯一プレイした、
最初の『バイオハザード』の超有名シーンがあったり、

他にも、
これ、ファンなら膝を打つんだろうなぁ、
というシーンが多数あり、

まぁ、恐らく、
原作ファンなら、より楽しめる作品になっているのではないでしょうか。

 

勿論、
私の様に原作ファンじゃなくとも、
本作は楽しめます。

 

原作から離れて、
フラットに眺めた場合、
本作の印象は、

B級パニック系ホラー映画味があります。

 

 

スケールの割に、
登場人物や舞台が限られていたり、

無能上司がいたり、
裏切り者がいたり、

本質的には事件を解決せず、
逃げに終始したり、

ある意味、
懐かしのB級ホラー映画のテイストが満載の作品なのです。

 

それもそのハズ。

本作の年代は、
1998年。

丁度、
ホラー映画バブル(1970年代後半~90年代前半辺り)が過ぎ去り、

TV放映で、
その頃の作品がヘビーローテーションされていた時期です。

 

テイストとしては、
その頃のホラー映画味がありますが、

しかし、
それを踏襲しながらも、

映像面では、
良く出来たセット、小物、
CGクリーチャーの高い完成度など、

現代版にアップデートされており、

B級テイストと言えど、
決して、チープでつまらないものでは無いのです。

 

原作ファンは、
細かいネタでニヤリとし、

それで無くとも、
ホラー映画として、ちゃんと楽しめる、

『バイオハザード:ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ』、
これが、
バイオファンが観たかった、
「映画化」何だよなぁ!!

 

 

  • 『バイオハザード:ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ』のポイント

原作ゲーム準拠の設定、人物

ゲームファン向けの小ネタ多数アリます

懐かしのテイストのB級ホラー映画的作品

 

 

 

以下、内容に触れた感想となっております

 

 

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  • 我らが観たかった「バイオハザード」

私の中で、
「見える地雷」として存在しているポール・W・S・アンダーソン監督。

彼が監督したという作品は、
観ずして、回避する術を学んでおります。

それはそもそも、
『バイオハザード』(2002)と、
『エイリアンVSプレデター』(2004)という、

どう作っても面白いハズの作品を、
クソつまんない映画に仕上げた事に端を発します。

 

どうやらポール・W・S・アンダーソン監督は、

原作の設定を流用して、
自分オリジナルの物語を作りたいタイプだと思われます。

しかし、原作ファンは、
それは求めてないンだよなぁ

そもそも、
アリスって誰よ?
何で、ラスボスがリッカーなの?
タイラント出せや。

とか思ってました。

 

で、本作。

良いね、良いね、
かゆい所に手が届く作り!
かゆ、うま」だね!!

 

原作の超有名キャラを多量投入し、

敵キャラも、
ゾンビに、
ゾンビ犬に、
リッカーに、
タイラント(G-ウィルス生物)!!

ストーリーのテンポ良し!!
サクサク進んで、飽きさせない展開です。

 

そしてやっぱり、
初代の舞台の「洋館」を再現しているのが良いですよね。

白衣を着たゾンビが振り返る、
あのトラウマムービーが映画で再現されていたのが、
感無量ですね。

いや、これが、観たかったのヨ、本当。

 

特にお気に入りは、
ゾンビに囲まれたクリスが、

明かりを失い、
銃のマズルフラッシュ(銃撃の時に起きる、銃口の閃光)にて、
ゾンビの位置が判明する場面

そして、
段々銃のグレードが落ちて行き、
最後はナイフとライターで戦うハメになるという、
一連のシーンです。

 

この、『ザ・レイド』(2011)のゾンビ版とも言えるこのシーンには、
ワクワク、ゾクゾク、ハラハラさせられましたね。

 

 

ゲーム本篇には詳しく無いので、
ゲームと絡めた意見は言えませんが、

それでも、
原作ゲームを、ちゃんと参考にしている感は、
観ていて伝わって来ました。

そして、
原作アリ作品を映画化する場合は、
今回の様に、
必須ポイントを抑えつつ、
オリジナル要素は最小限度に留める程度が、
丁度良いんだな、と思いましたね。

 

 

個人的には楽しめた本作、

…しかし、
過去のポール・W・S・アンダーソン版と比べて、
ヒットするかは、
ちょっと微妙かも。

映画って、
結局、
出演役者の格がモノを言ったりする所がありますからね。

 

その観点から言うと、
本作は、
原作のキャラクターのテイストを損なわない為に、

逆に、
他の映画で見慣れた感じの有名人を、
敢えて、避けているのかもしれません。

しかし、
原作テイストを守ったが故に、
本作は、
ヒットしないかもしれません。

 

それでも、
私は、
本作の方が断然面白かったと、
声を大にして言いたい、
そんな原作リスペクト作品、

『バイオハザード:ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ』です。

 

 

 

原作ゲーム、初代のニンテンドースイッチ版は、コチラ

 

 

 

 

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