『ゲーム・オブ・スローンズ』第一章第8話について解説したい。
第7話はこちら。
権力闘争に敗れたらどうするか?
恐るべき道、武力抗争に発展してしまうのだ。
監督:ダニエル・ミナハン
脚本:ジョージ・R・R・マーティン
どうやら本エピソードは原作者が脚本を書いている。
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エダート・スターク
キングズランディング
真っ暗闇の地下牢へ幽閉される。
ヴァリスが水を持って会いに来る。
サンサはサーセイ・ラニスターが確保、アリアは行方不明。
何故、サーセイに真実を知っていると告げたのかと問われ、エダートは子供の為の慈悲だったと答える。
しかし、ヴァリスは、その慈悲こそがロバート王を殺したのだと言う。
ティリオンを確保している限り私を殺せないと言うが、ヴァリスはキャトリンがティリオンを解放した事を伝える。
エダートは逆に問う、お前は何に仕えているのかと。
ヴァリスは「国家に仕えている」と答える。
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サンサ・スターク
キングズランディング
キングズランディングを発つその日、突然剣戟の音が聞こえる。
司祭女モーデインは部屋へ走り、鍵をかけろとサンサを急かす。
サーセイの前に連れられたサンサ。
上級学匠パイセル、ピーター・ベイリッシュ公、ヴァリスがサーセイの後ろに控えている。
父エダートがジョフリーの王位継承権を奪おうと謀反を企てたと説明される。
サーセイ達は巧みに誘導し、忠誠心を見せろと呼ばわり、キャトリンとロブ宛てに、「王都へ赴き、王へ忠誠を誓え」という手紙を書かせる。
サンサは玉座の間でジョフリーへ陳述を行う。
父はレンリーやスタニスにそそのかされた、慈悲をくれと。
ジョフリーは「罪を認め、私が王だと宣言せねばならない」と言う。
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アリア・スターク
キングズランディング
シリオ・フォレルとの稽古中にラニスターの兵が呼びに来る。
不審を表明したシリオにラニスター兵が襲いかかるが、返り討ちにする。
シリオは死神へ言う言葉を思い出させ、アリアはその隙に逃げ出す。
荷物を積み込み途中だった馬車の近くで「ニードル」を拾ったアリア。
弾みで邪魔した少年を殺し、アリアは逃亡する。
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サーセイ・ラニスター
キングズランディング
ラニスター勢はスターク勢を虐殺する。
サンサを確保し、自分の面前に呼ぶ。
上級学匠パイセル、ピーター・ベイリッシュ公、ヴァリス達と硬軟交えた三文芝居を繰り広げ、サンサからスターク家に恭順を促す手紙を書かせる。
玉座の間にてパイセルが言上を述べている。
ジャノス・スリントは貴族となり、ハレン・ホール(ハレンの巨城)を与えられる。
サーセイはサー・バリスタン・セルミーに引退を勧告し、代わりの総帥はジェイミー・ラニスターにすると言う。
終生の誓いである「王の楯」の誇りを汚されたバリスタン・セルミーは、「騎士として死ぬ」と言い、鎧と剣を捨て立ち去る。
サーセイの誘導通りに、サンサは父エダートの慈悲を請う陳情をする。
ジョフリーは「罪を認め、私が王だと宣言しなければ、慈悲は無い」と言う。
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キャトリン・スターク
高巣城(アイリー)
エダートの捕縛、ロブの挙兵を知ったキャトリンは妹リアナに挙兵を促すが、ロビンを巻き込むなとすげなく断られる。
野営地にて、ロブと合流する。
サンサの手紙を読み、サーセイの息がかかっていると見抜く。
ロブが負けたら、父も、妹も、私も全員死ぬとハッパをかける。
地の利を使いタイウィン・ラニスターと戦うか、
リヴァーランの包囲を解く為ジェイミー・ラニスターと戦うか、
いずれかを選択せねばならないが、
どちらにしてもウォルダー・フレイ公の双子城から渡河する必要があった。
その軍議中、捕縛したラニスター方の斥候が突き出されてくる。
ロブはタイウィンにメッセージとして、2万の軍勢で襲いかかってやると言い、斥候を解放する。
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ティリオン・ラニスター
谷間(ヴェイル)
山道を行くティリオン・ラニスターとブロン。
ブロンはティリオンにお前の部下でも友達でもないと宣言しつつ、ついて行く。
二人は蛮族に囲まれるが、ティリオンの口八丁で事なきを得る。
アリンの谷間をやろうと言う。
山の蛮族と共に、ラニスター軍の野営地に辿り着く。
父、タイウィン・ラニスターと叔父ケヴァン・ラニスターと会う。
そこで、エダート捕縛、ロバートの死、サーセイの統治を知る。
蛮族達に借りを返してやってくれと言うティリオン。
タイウィンは逆に利用して、戦に出ればさらに報酬を出すと言う。
蛮族達は、報酬が払われるまではティリオンの命は我らのもの、ヤツも一緒に出るならば、と返す。
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ブランドン・スターク
ウィンターフェル
「王都へ赴き、王へ忠誠を誓え」というサンサの手紙を読んだロブ・スタークは、旗手を集めて挙兵して赴いてやると言う。
集まった旗手の一人、ジョン・アンバーは自分が先陣でないと兵を連れ帰ると言う。
ロブは一喝し、アンバーはナイフを取るが、大狼グレイウィンドがアンバーを指を食いちぎり、アンバーはロブの力を認める。
ロブは深夜、挙兵して去って行く。
リコンは直ぐ帰って来るというロブを嘘つきと言う。
ブランはウィアウッドの森で祈る。
オシャは神々の声が聞こえると言う。
また、南部には木がなく、兄上が挙兵して進軍すべきは北部であると言う。
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ジョン・スノウ
「壁」
ジョン、サムら黒衣の一行はベンジェン・スターク達と共に出発した哨士のオター、ジェイファー・フラワーズの遺体を持ち帰る。
直ぐに焼くべきだとの意見もあったが、遺体を調べる為に置いておく事にする。
キングズランディングからの伝言を受けたモーモント総帥はジョンを呼ぶ。
ロバート王が死んだ事、エダートが謀反の罪「ロバートの弟達と共謀し、ジョフリー王の継承権を奪おうとした」為に捕まった事を告げる。
夜、落ち着かない大狼ゴースト。
ドアを開けて跡を追うと、モーモント総帥の部屋へ辿り着く。
そこには、死んだハズのオターが動いて襲ってきた。
剣では死なず、咄嗟に火の付いたランプを投げつけて事なきを得る。
遺体を焼くジョン達。
サムは図書館で得た知識を披露する。
ホワイト・ウォーカーが触れたから生き返った。
目は青、火でしか止められない、と。
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デナーリス・ターガリエン
エッソス
カール・ドロゴの部族は羊の村を襲い、奴隷を売ってウェスタロスへ向かう船を買う軍資金にしようとする。
デナーリスは強姦される女性たちを確保する。
しかし、奴隷を戦利品とするのは戦の慣習。
デナーリスの言を聞き、好きなようにさせるドロゴに一人が反旗を翻るす。
ドロゴは素手で相手を殺すが、手傷を負う。
デナーリスが治療士を募った所、ミリ・マズ・ドゥールという女性が出て来て、ドロゴの治療をすると言う。
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新キャラ紹介
谷間(ヴェイル)で会った蛮族達
石烏族(ストーン・クロウ)の長
ドルフの息子シャッガ
焼身族(バーンド・メン)の長
ティメットの息子ティメット
黒耳族(ブラック・イヤー)の長
チェイクの娘チェラ
他、月の兄弟族(ムーン・ブラザーズ)
画犬族(ペイント・ドッグス)等がいる。
ラニスター軍
ケヴァン・ラニスター
タイウィン・ラニスターの弟。
スターク軍
ジョン・アンバー
通称グレイトジョン。
エッソス
ミリ・マズ・ドゥール
羊の村の寺院に勤める治療士。
騎馬民族の面々からは妖女(メイジャイ)と呼ばれ忌み嫌われている。
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新用語解説
北部
双子城
要衝にあるウォルダー・フレイ公の居城。
地峡(ネック)
北部と南部の境界。
南部
ハレン・ホール(ハレンの巨城)
所領は広大だが、何やら噂と因縁のある土地。
第6話、第7話とエダート・スターク中心のキングズランディングでの話だったが、第8話一転、彼の捕縛により緊張状態が切れて、戦が始まってしまった様子が描かれている。
その分、視点は多く飛び交い、決戦へ向けて各人の様子が次々と映し出される。
面白いのは、サーセイの権謀術数である。
とりあえずエダートを捉え、後付けで反逆理由を見つけている。
「エダートがスタニスを擁立しようとしていた」という事実を使い、後々王位継承権で揉めそうなロバートの弟をも、エダート諸共悪者に仕立て上げてしまう。
嘘の中に真実を混ぜるともっともらしく見える。
一石三鳥の上手い手である。
王都での地盤は圧倒的にラニスターが有利。
スターク勢は、乾坤一擲の逆転を起こす事が出来るか?
それは次回以降のお楽しみ。
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原作本も白熱の面白さだ
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さて次回は『ブレードランナー2049』について解説したい。復活した名作は乾坤一擲の名作であるのか?