ドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』第一章 第6話

『ゲーム・オブ・スローンズ』第一章第6話について解説したい。
第5話はこちら。

王都で最高権力者が襲われるという衝撃の事態が出来した第5話。
この第6話でも、キングズランディングを中心に話が進んでゆく。

 

監督:ダニエル・ミナハン
脚本:ジェーン・エスペンソン
デビッド・ベニオフ&D・B・ワイス

 


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  • エダート・スターク

キングズランディング
目が覚めたエダートのベッド脇にロバート王サーセイ・ラニスターが居る。
ロバートはジェイミー・ラニスターとの和解を勧め、サーセイはエダートと弱気なロバートを共に責める。
ロバートはエダートの辞任を許さず、自身が狩りに行く間、玉座に居る様に伝える。

玉座の間での陳述。
村が襲われ、焼かれたとの事。
旗印は無く、代わりに生魚が残されていた。
そして、連中の一人は大男で、鍛冶屋を真っ二つにし、馬の首を一撃で落としたと言う。
ピーター・ベイリッシュ公は、魚はエダートの奥方、キャトリンの出身タリー家の紋章、大男はサー・グレガー・クレゲインであると意見を囁く。
そして、グレガー・クレゲインはラニスター家の「狂犬」。
ラニスター家の大胆な行動だと非難する。
エダートはベイリッシュ公の煽りに乗る。
ベリック・ドンダリオンに指揮権を与え、
グレガー・グレイゲンの私有権、所領と財産を没収し、死刑に処すと宣言する。
諫める上級学匠パイセルに、逆にタイウィン・ラニスターの王都への召喚を伝え、14日以内に出頭しなかった場合は反逆者と見做すと言う。
ベイリッシュ公も、やり過ぎでは、金持ちと戦争するのは危険だと伝えるが、エダートは気にしない。

エダートはサンサとアリアに荷物をまとめウィンターフェルへ帰る様に言う。
アリアはシリオの稽古を続けたいと言い、
サンサはジョフリーを愛している、彼の金髪の息子を産みたいと言い出す。
アリアは父ロバート似の鹿が産まれるとツッコむが、
サンサは獅子が産まれると言い返す。
エダートは気付く
二人を下がらせると、パイセルから借りた本「七王国の名家の系譜と歴史」を確認する。
バラシオン家は皆黒髪だった。
ジョフリー・バラシオン以外は。

その間、ロバートは狩りをしている。
お供はレンリー・バラシオンサー・バリスタン・セルミー、そしてしきりに酒を勧める従者のランセル・ラニスター

 

  • サンサ・スターク

部屋で司祭女モーデインと針を縫っている。
会話するが、モーデインをおちょくる。
その時、ジョフリー・バラシオンがやって来て、ここ数日の無礼な態度を許してくれと和解を申し込み、ペンダントのプレゼントをし、サンサに口づけする。

エダートにウィンターフェルへ帰る様に言われるが、ジョフリーを愛していると言って反対する。
しかし、父は別の人間を紹介すると言い、荷造りしろと言う。

 

  • アリア・スターク

エダートが傷付き、ジョリー・カッセルが殺され、シリオ・フォレルとの稽古に身が入らない。
シリオは、トラブルがあった時こそ絶好の訓練日よりだと言う。
集中力を切らせれば、さらなるトラブルに見舞われると説く。
そして、神に祈ったかい?と尋ねる。
そうだと答えるアリア。
シリオは、この世に神は一つ。それは死神のみ。死神に対して言う言葉(祈り)は一つ。「Not Today.(まだ、今日じゃない)」と言う。
アリアはその言葉で、集中力を取り戻し、稽古を始める。

エダートに、ウィンターフェルに帰る様に言われる。
シリオとの稽古を続けたいと言う。
サンサの「ジョフリーの子供を産みたい」という言葉に呆れツッコミを入れる。
結局、父に荷物をまとめるように言われる。

 

  • キャトリン・スターク

高巣城(アイリー)
罪を告白すると言って独房から出て来たティリオンだが、無関係な些事を告白するのみ。
刺客を送り、息子を殺そうとした罪、妹ライサの夫ジョン・アリンを殺した罪を告白しろ言うが、それには覚えが無いと断られる。
そして、公平な判決を求め、決闘裁判を申し込むというティリオンの言説を呑まざるを得なくなる。
ティリオンはその勝負に勝ち、自由を得て釈放される。

 

  • ティリオン・ラニスター

高巣城(アイリー)
天空房(スカイ・セル)」に入れられたティリオンは、借りは必ず返すから、ライサ・アリンに伝言を頼むとモードを丸め込む。

独房から出されたティリオンは自らにかけられた嫌疑以外の罪を告白する。
いらつくキャトリンとライサを尻目に、言葉巧みに公平な判決を求め、決闘裁判を認めさせる。
ライサは城主ロビンの代わりにサー・ヴァーディス・エゲンを立て、ティリオンの代わりはブロンが立候補する。
重装備のヴァーディスに対しスピードと持久力で勝負したブロンが勝利し、ティリオンは自由を得、モードに借りを返して堂々と外へ出る。

 

  • デナーリス・ターガリエン

ヴァエス・ドスラク
デナーリスはドラゴンの卵を火鉢の中に入れてみる。
従者のイリが掴むと火傷したが、自身が掴んでも何とも無かった。

デナーリスはカール・ドロゴや部族(カラザール)の面々、サー・ジョラー・モーモントヴィセーリス等が見守る中、生の馬の心臓を完食する。
デナーリスは部族で認められたデナーリスは、息子の名はレイゴだと宣言する。

ヴィセーリスはドラゴンの卵を盗もうとするが、ジョラーに止められる。

カラザールの楽しげな宴会のテント、酔ったヴィセーリスが乱入してくる。
末席だと言われ、キレたヴィセーリスはデナーリスを返せ、息子は腹をかっさばいて置いて行くと剣を抜いて脅す。
ドロゴは誰もが恐れる黄金の冠を授けると言う。
ヴィセーリスは拘束され、融けた金を頭から被せられ絶命する。
デナーリスはそれを見て言う。
彼はドラゴンではなかった。ドラゴンなら火では死なないハズだから

 

  • 新キャラ紹介

キングズランディング

ベリック・ドンダリオン
グレガー・クレゲイン討伐隊の指揮を「王の手」エダート・スタークより任命される。
ロードを呼ばれたので、何処かの城主なのであろう。

高巣城(アイリー)

ブロン
初登場は第一章第4話のラスト、ティリオンに部屋を譲る人間。
第5話でもティリオンと会話していた。
実際的な傭兵である。

サー・ヴァーディス・エゲン
第一章第5話では、アイリー城をやって来たキャトリン一行をエスコートした人物。

ヴァエス・ドスラク

イリ
デナーリス付きの奴隷。
第4話ではヴィセーリスに殴られていた。

 

  • 新用語解説

キングズランディング

七王国の名家の系譜と歴史
THE LINEAGE AND HISTORIES OF THE GREAT HOUSES OF THE SEVEN KINGDOM
第一章第4話にて上級学匠パイセルよりエダートが借りた本。
題名を読むだけで眠ってしまいそうだ。

高巣城(アイリー)

ラニスターは借りを返す
Lanister always pays his debts.
恩を返すという意味と恨みを忘れないという意味がある。

 

 

第6話でも、「壁」の描写が無い。
だが、その分キングズランディングの描写が第5話同様多い。

そして到頭エダートは真相に辿り着く。
彼はどう判断し、どういう行動を取るのか?
それは次回以降のお楽しみ。

さて、本エピソードは個人的に印象深いシーンがある。

ティリオンが口八丁で危機を脱するシーンだ。
絶体絶命の窮地を、己の知略と機転で抜け出す様は気持ちが良い。
憎まれ口が多いティリオンだが、頭脳の明晰さと精神に気高い部分があるので憎めない。

また、シリオ・フォレルがアリアにアドバイスするシーンもいい。
「この世に神は、死神のみ」
私もこの言葉を忘れず、日々生きていきたい。
「Not Today」(まだ、死ぬ日じゃない)と言いながら。

 

読んで損は無い分厚さの原作本

 


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次回は『ゲーム・オブ・スローンズ』第一章第七話について解説したい。