ドラマ『ツイン・ピークス』第19章 解説  これぞ幸せな死に方!!なのか?

第19章の解説をしたい。

第19章では、前回から引き続きクーパーは嫌疑をかけられている。
しかし、切羽詰まっている訳でも無く意外とのんきだ。

その影響か、本エピソードでは謎が前面に出てくる訳でも無く、肩肘張らずに観る事が出来る。
たまにはこんな風に気楽なエピソードもいいだろう。

 

第19章
監督:キャレブ・デシャネル
脚本:ハーレイ・ピートン&ロバート・エンゲルス

 

 

以下ネタバレあり


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  • 本エピソードのチェックポイント

3月16日
グレートノーザンホテル
、ベンジャミン・ホーンのオフィスにボビーが訪ねて来る。
テープを聴いたか?と尋ねるボビーに対し、ベンはチャンスを掴めと論点を外し、ハンクの行動を監視するように命じカメラを渡す。

保安官事務所にて、不動産屋に空き物件の紹介を受けているクーパー。
コイントスして決めたファイルは「Dead Dog Farm」という誰も寄りつかない様な非道い物件だった。

グレートノーザンホテル
新婚初夜のダギーが死んでいる。
どうやら心臓発作のようだ。
性愛の書物が散乱しており、そういう事かとハリー達は察する。
あの女が弟を殺したと喚くドウェイン市長をハリーがなだめる。

高校ではネイディーンが地区チャンピオンのマイクをのしてフォール勝ちしてしまう。
マイクはドナに助けを求めるが袖にされる。

マーシュ邸にて。
ジェームズにマルコムというエヴリンの兄を名乗る者が会いに来る。
彼はジェフリーが妹をDVしていると。
そして、その腹いせにエヴリンは夫のものを壊すのだと言う。
マルコムはジェフリーの運転手だが、いつか殺してやるなどと物騒な事を言っている。

売り物件の「Dead Dog Farm」を見に来たクーパー。
不動産屋は誰も寄りつかないと言っていたが、何者かが来た痕跡がある。
流しには下剤、イスにはコカインがこぼれていた。

保安官事務所のハリーにコカインの事を告げに来たクーパー。
そこにはガーランド・ブリッグス少佐の事件を調べているライリー大佐がいた。
大佐はクーパーに失踪時の状況を尋ねる。
動物の鳴き声はしたか?と問われクーパーはフクロウの鳴き声がしたという。
率直な話が聞きたいクーパーとハリー。
クーパーはガーランド少佐から聞いたメッセージの話をし、ホワイトロッジと関係あるのかと尋ねる。
大佐は、傍受した通信は森の中から発せられ、何処に送られているのかは不明だと答える。
ホワイトロッジの方は機密だと言う。
大佐によればガーランド少佐は特別な存在で、空軍でも突出したパイロットであるらしい。
彼の失踪は国家の安全を脅かすとまで言う。

グレートノーザンホテルに戻ってきたボビー。
ベンはミニチュアで南北戦争を再現して遊んで(?)いた。
ハンクを盗撮した写真をベンに渡す。
いかにも怪しいヤツらと会っている。
そして、隠し通路からベンとボビーの様子をオードリー・ホーンが覗いている。

マーテル家ではキャサリン・マーテルとピート・マーテルが祝杯をあげている。
ジョスリン・パッカードはメイド扱いされている。

グレートノーザンホテル、クーパー自室にてダイアンに経過報告をしている。
「EARLE: P to Q4」(アールへ、ポーンをQ4)というメッセージが今日付の新聞の個人広告欄に掲載されている。
これはウィンダム・アールに対するクーパーの初手であったのだが、アールは前もってそれを完全に読み切っていた。(第18章参照)
クーパーはツイン・ピークスは最高の町で、いつか自分もここで家庭を持ちたい、しかし、秘密に満ちていると言う。

ノックがし、オードリーが訪ねてくる。
彼女はベンが撮らせた写真をクーパーに見せに来たのだ。
そこにはハンク、アーニー、ジャン・ルノー、カナダの警官の4人が映っている。
場所はどうやら「Dead Dog Farm」である。
役に立った?というオードリーにクーパーは君は命の恩人だよと答える。
これでおあいこね、とオードリーは笑う。

そこに、デニースが訪ねて来る。
オードリーは女性の捜査官だと興奮し部屋から退出する。
クーパーは早速デニースにオードリーが持って来た写真と、自身が見つけたコカインの話をする。
いい知らせねとデニースは言う。

ダブルアールダイナーにて。
人生に幻滅していると嘆くエド・ハーリーを、ノーマ・ジェニングスが慰めている。

保安官事務所にディックが訪ねて来る。
目当てはなぜかアンディ。
ディックはニッキーが両親を殺した疑いがあるとアンディに言う。

Dr.ウィリアム・ヘイワード、検死の結果、ダギーは心臓発作で亡くなったのだとドウェイン市長に説明する。
しかし、ドウェインはあくまで裁判するぞと息巻いている。

ふと気付くルーシー。
皆がラナを囲んで楽しく談笑している。
アンディまでも見とれている様子が面白くない。

ダブルアールダイナーにて食事を摂るアーニーに近付くデニース。
写真をみせ、仮釈放の規定に違反している旨を告げる。
刑務所に戻りたくないなら、と協力を要請する。

グレートノーザンホテルの部屋にてクーパーとデニース、アーニーの話を聞く。
アーニーは4キロのコカインをヤツらが押し付けたと証言する。
デニースは彼に、あの部屋へ皆を集めるように指示する。
明日、シアトルから来た(という態の)売人を用意すると言う。

外は雨、ブリックス家にボビーが帰って来る。
急に電気が付きビックリするが、母のベティ・ブリックスであった。
ガーランドの事を話す二人、その時、急に電気が消え雷が轟く。

気付くと、家の中にフライトジャケットを着たガーランドが立っている。

何日消えていた?と聞くガーランド。
ベティは2日と答え、もう大丈夫か?と聞く。
ガーランドは、実はそうでもないと答える。

 

  • 本エピソードの謎

謎:109 ニッキーの過去に何があった? (A
謎:110 戻って来たガーランド少佐の服が替わっていたのは何故? (

*(A)とは答え(Answer)の事。クリックで謎が解明されたエピソードに飛びます。

*(推)は私が独自に解釈して答えを推測したページに飛びます。

 

  • 本エピソードでは特に解明された謎はありません

 

ダギーは死んだが、おそらく原因は腹上死だろう。
しかも、部屋にはそれっぽい本ばっかり散らばっていた。
いったいどんなプレイを試していたのか?
そして、その果てに命が尽きるとはどれほどのものだったのか?

保安官事務所の面々がラナに一目置いていたのはそういう興味もあったからだろう。

そして、アーニーのキャラクターも面白い。
冴えない感じだがスラスラ口が回るあたり、憎めないものがある。

そして「Dead Dog Farm」で何が起こるのか?期待して待ちたい。

 

 

 

 

 


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次回は『ツイン・ピークス』第20章について解説したい。