ドラマ『ツイン・ピークス』第20章 解説  事件の解決は新たなる幕開けの予感!?

第20章について解説したい。

このエピソードでは、1つの事件が解決し、しかし新たなる謎と事件が持ち上がる。

その解決する事件の方だが、ユーモラスなデニースやアーニーが活躍!?するのが見所だ。
彼等のファンは期待して頂きたい。

 

第20章
監督:トッド・ホランド
脚本:ハーレイ・ピートン

 

 

以下ネタバレあり


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  • 本エピソードのチェックポイント

3月17日
炎の中、森の中の石の椅子に座っているガーランド・ブリッグス少佐のイメージ。
彼が証言している。

炎の中から歩み出ると闇の中に何かが。
気が付いたら焚き火は消え、2日も経っていた。
感覚もにおいもまだ残っている。
だが何も思い出せない。
巨大なフクロウのイメージが記憶を覆っている。

保安官事務所で証言を聞いているクーパー、ハリー、Dr.ウィリアム・ヘイワード。
Dr.ウィルが写真に撮ったガーランド少佐の右耳後ろに、3つの三角形が組み合わされた傷跡というかケロイド状のアザ?がある。

クーパー達に促され、ガーランド少佐が自らの任務について語り出す。

ブルーブックについてはご存知か?
(空軍が行った未確認飛行物体:UFOに関する調査)
1969年に解散したが、我々は非公式に調査を続けてきた。
その対象は天空と、ツイン・ピークスにおいては地上も。
我々はホワイトロッジを探している。

その時、ノックの音がし、空軍がガーランド少佐を連れにやって来る。
少佐はまた今度と言い、去ってゆく。

一方、アーニーはびびって電話を掛けられずにいた。
しかしデニースの挑発に乗り勢いでジャン・ルノーに電話、売人を手配したと言う。

外回りから帰って来たアンディ、ディックと連れだってニッキーの資料を確認しに行く。

クーパー、ルーシーに全国紙の個人広告欄にウィンダム・アールのチェスの手がないかどうか調べてもらっていたが、成果無しだった。

ダブルアールダイナーにて、エド・ハーリーがノーマ・ジェニングスに会いたいというメモを渡す。

マーシュ邸から、ジェームズ・ハーリー、エドにお金を96号線のバーに届けてくれと頼む。
ジェームズはジャガーを直し、エヴリンとねんごろの仲になる。
しかし、エヴリンは兄と言ったマルコムとも通じている様子。

ダブルアールダイナーにて、マイクを押し倒してキスするネイディーン。
ノーマ、外出する所をハンク・ジェニングスに見とがめられるが、構わず出る。

マーテル家にいるジョスリン・パッカードにハリーが会いに来る。
何故家を出たのかとハリーは問う。
ジョシーは「ここにいれば、あなたも安全」と意味深なことを言う。
しかし、ハリーはキスしてその言葉をふさぐ。

グレートノーザンホテルのベンジャミン・ホーンのオフィス。
ベンはオフィス中に土を敷き詰め、ミニチュアで南北戦争を再現している。
オードリー・ホーンは私と父さん、2人で会社を建て直そうと元気づけるが、ベンは自分の世界に浸っている。
オードリーは叔父のジェニーを呼ぶ。

ハーリー家にノーマがやって来て、エドとキスをする。

保安官事務所にてアーニーに盗聴器を仕掛けているホーク。
アーニーは自分で言うには多汗症。
緊張で大汗をかいている。
クーパーがアーニーに段取りの確認を入れる。
「Dead Dog Farm」にデニースを案内してジャン・ルノーに紹介。
ルノーに薬を売らせ、売買を済ませて帰る。

自分も行きたそうにしているクーパー。
そんなクーパーに、ハリーは保安官補のバッジを渡す。
「FBIが局員を失うのなら、その分私が優秀な助手を得る」
嬉しそうなクーパー。

不安で膨れあがっているアーニー。
そこへ、男装(?)のデニースが現れる。
「デニスと呼んでくれ、今回はこの方がいいだろう?」

ドリット養護施設にてニッキーの資料をあさるディック。
アンディは見張りをしていたが、そこに養子縁組に来た夫婦と鉢合わせして、2人は言い訳を連発してしまう。

ハーリー家に訪ねたドナに、ジェームズからの電話内容を教えるエド。
ドナがお金を届ける事になる。
ノーマも立ち去るが、そのタイミングで忍び込んでいたハンクにぶちのめされるエド。
そこへネイディーンが帰宅し、ハンクをやっつけてしまう。

グレートノーザンホテルでベンの相手をしているボビー。
ボビーはオードリーに、ベンの頭は完全にイカれて、南軍も勝ちそうだと言う。
オードリーは叔父に加えDr.ローレンス・ジャコビーも呼ぶ。

オフィスにキャサリン・マーテルが入って来る。
自分の勝利を確認し、ベンを嘲りに来た一方、情欲が忘れられないとベンを誘惑する。

Dead Dog Farm」におとり捜査として潜入したデニスとアーニー。
対するはジャン・ルノーとカナダ連邦警察の男。
ハンクはやって来ないので、彼抜きで話を進める。
その様子を盗聴し、様子を窺うクーパー達。
しかし、アーニーの汗のせいなのか、盗聴器から煙りが出てバレてしまう。
ジャン・ルノーは2人を人質にとり、クーパーを呼ぶ。
クーパーは2人の代わりに人質となる。

Dead Dog Farm」は大勢の警官に囲まれている。
クーパー、どうやら左目尻を殴られた様だ。
やけくそ気味にジャン・ルノーはクーパーに語る。

住民は静かに暮らしていた。
しかし、美少女が死に、お前が来て全てが変わった。
誘拐や殺人が起き、人々の単純な夢が悪夢に変わった。
おそらく、悪夢はお前が連れて来たのだ。
だから、お前が死ねば悪夢も死ぬだろう。

そこへ、ダブルアールダイナーの制服を着た女性が歩いてくる。
食事と水を持って来た様子。
ドアを開けたジャン・ルノー。
女性はデニースだった。
デニースはカナダ連邦警察の男を取り押さえ、クーパーは銃でジャン・ルノーを撃ち窮地を脱する。

ジョンソン家、音楽をかけていたが、電灯共々点いたり消えたりを繰り返している。
気付くとレオ・ジョンソンがベッドにも車椅子にもいない。
そしてシェリー・ジョンソン、立ち上がってこっちを見ているレオに気付く。
「シェリー」とレオがつぶやく。

保安官事務所に帰ると爆弾騒ぎが持ち上がっていた。
ルーシーの証言をまとめると、
1、まず森に爆弾を仕掛けたと電話がはいる。
2、保安官事務所の発電機が火事になる。
3、消防に連絡をいれるが、ビンゴやら何やらしていてすぐには来なかった
4、爆発音が響く。
5、2階かと思ったが、裏の電圧器から音がしていた。
6、煙が出て大変だった。消防署長が言うには放火であろうと。

クーパー、保安官事務所内の異変に気付きハリーを呼ぶ。
見知らぬ男が椅子に座って死んでいる。
机にはチェス盤がある。
チェスの手、ウィンダム・アールの次の一手だ、とクーパーは言う。

 

  • 本エピソードの謎

謎:111 ガーランド少佐の耳の後ろの傷跡は何を意味する? (A
謎:112 レオは目覚めたのか?きっかけは? (
謎:113 停電や爆発を仕掛けたのは誰? (A
謎:114 死んでいる男は何者か? (A

*(A)とは答え(Answer)の事。クリックで謎が解明されたエピソードに飛びます

*(推)は私が独自に解釈して答えを推測したページに飛びます。

 

  • 本エピソードによって解明された謎

謎:82 ガーランド・ブリッグス少佐の秘密の任務とは? (第9章
答え: かつてのブルーブックを密かに継承した、その調査任務。ツイン・ピークスにおいてはホワイトロッジを探している。

 

今回でジャン・ルノーの件に決着が着く。
クーパーの容疑も晴れるだろう。

そして、その際の二人のゲストキャラの活躍が面白い。
口八丁でびびりまくるアーニー。
性を使い分けて活躍するデニス&デニース。

個性豊かなツイン・ピークスの面々の中に入っても、埋もれずに存在感を示し、これまでとは一風変わったエピソードになった。

しかし、次回からは暗躍してきたウィンダム・アールが前面に出て来そうな雰囲気である。
若干きな臭くなってきた『ツイン・ピークス』。

続きは観てのお楽しみ。

 

 

 

 

 


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次回は『ツイン・ピークス』特集雑誌を取り上げ、その後に第21章について解説をしたい。