映画『ニンジャバットマン』感想  ハイクオリティの乱れ打ち!!だが、、、

 

 

 

アーカム・アサイラムに収容されていたゴッサム・シティのヴィラン達が、ゴリラ・グロッドの実験によりタイムスリップ!!巻き込まれたバットマンが辿り着いたのは、戦国時代の日本だった!!?、、、

 

 

 

 

監督は水崎淳平
2003年に神風動画を設立。
アニメ、ゲームなどのオープニングを多く手掛ける。

脚本は中島かずき
劇団☆新感線の座付き作家。
アニメの
『天元突破グレンラガン』
『キルラキル』等を手掛ける。

キャラクターデザインは岡崎能士
『AFROSAMURAI アフロサムライ』等を手掛ける。

 

声の出演は
バットマン:山寺宏一
キャットウーマン:加隈亜衣
アルフレッド:大塚芳忠
ナイトウィング:小野大輔
レッドフード:石田彰
レッドロビン:河西健吾
ロビン:梶裕貴

ジョーカー:高木渉
ハーレイ・クイン:釘宮理恵
ゴリラ・グロッド:子安武人
ポイズン・アイビー:田中敦子
ペンギン:チョー
デスストローク:諏訪部順一
トゥーフェイス:森川智之
ベイン:三宅健太

 

 

バットマンのキャラクターが、
オールスターキャストで和風アニメ化!!

 

この映画は、その一言に尽きます。

出てくるキャラクターも、
バットマンに詳しくなくとも、何となく知っているキャラクター。

声優も、
詳しくなくとも、何となく知っている人達ばかり。

この豪華さに先ず驚きます。

 

そして、

画のクオリティが高い。

 

色んな工夫をして、観る人を楽しませてやる!

そんな気概に溢れています。

また、
画の表現も一つでは無く、
色々なパターンを劇中にふんだんにちりばめており、

そのバリエーションにおいても楽しむ事が出来ます。

 

そして、

展開の荒唐無稽さ。

 

とにかくテンポが良いです。

四の五の言わず、開始1分でタイムスリップ!!

アクションやって、
アクションやって、
アクションする!!

細けぇ整合性とかいいんだよ!!

とにかく、ノリでやったれや!!

そういう勢いが終始続きます。

 

凄いクオリティで、思いっきり遊んだ作品。

 

それが『ニンジャバットマン』。

細かい所に拘らず、
映画を観るその瞬間を楽しむ作品です。

 

 

  • 『ニンジャバットマン』のポイント

オールスターキャストの豪華さ

画のクオリティの高さ

荒唐無稽な展開を楽しむべし

 

 

以下、無い様に触れた感想となっております

 


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  • 画が凄い!!

バットマンのアニメ映画を日本のスタッフが手掛ける。

まさかのこの展開に驚きですが、
出来上がった作品は何とも個性的。

先ず、画のクオリティが凄いです。

 

流行のCGで加工した画ですが、
ちゃんと陰影のあるキャラクター造型。

そして、色彩感覚、画面配置、動きの派手さ、ケレンミ、どれも抜群。

加えて、
水彩画風の画面になったり、
ねぶたが始まったり、
別のアニメが始まったり、

色々工夫していて、
見た目の画面的には見飽きない展開となっております。

 

  • キャラの多さ

さらに、出てくるキャラクターがまた豪華。

ストーリー的には、
お約束と言いますか、
バットマン VS. ジョーカーがメインですが、

脇を固めるキャラクターが、
バットマンの有名キャラの総出演。

 

特に、ヴィラン達を戦国武将になぞらえているのが面白いです。

ジョーカー:織田信長
ハーレイ・クイン:森蘭丸
トゥーフェイス:明智光秀
ゴリラ・グロッド:豊臣秀吉

ペンギン:武田信玄
ポイズン・アイビー:上杉謙信
デスストローク:伊達政宗

まさか、こんな手があったのか!
この発想に拍手喝采です。

 

  • 荒唐無稽な展開

そして、その展開の荒唐無稽さもまた面白いのです。

 

大体、ゴリラが喋って、さらにはタイムマシンまで作っている事に驚きのツッコミどころですが、

そこに無駄な時間を使わず、
さっさとタイムスリップで戦国日本へ!!

いい、良いじゃない、
この出し惜しみの無さは、素晴らしいですよ。

 

「え?言葉の問題はどうするの?」
とか思うじゃないですか。

でも細かい所はいいんだよ、面白ければ!

その発想で、ドンドコ色んな荒唐無稽な事が起こります。

バットマンを信奉する忍者軍団がいたり、

城が合体して巨大ロボットになったり、

猿が集まって、
蝙蝠と合体して、
巨大バットマン(初期デザイン)になったり、

とにかく発想の柔軟さが面白いのです。

 

  • 全てがハイクオリティ=名作では無い

キャラが凄い、
画が凄い、
展開が凄い、

これだけ聞くと圧倒的名作と思うじゃないですか。

しかし、
本作『ニンジャバットマン』は、面白い!

面白いけれど、何か、もう一つ足りない、、、

そんな欲張りな事を思ってしまいます。

 

キャラが多く、テンポが良い、ど派手でケレン味もあり、アクションの連続、

この演出が素晴らしい反面、

何だかTVアニメの総集篇を観ている様な気になってしまいます。

多くのキャラクターを活かすには、
この方式を採るしかなっかったとは理解しています。

でも、映画には緩急と溜めが必要だと思うんですよね。

本作には、それが殆どありません。

派手な展開に終始して、時間一杯駆け抜けていますが、
その分、一本調子になっている印象なんですね。

まぁ、これは、好みの問題です。

 

また、細かいツッコミを恐れず、
勢い重視の怒濤の展開を目指した事で、

ストーリー展開の面白さを捨てているんですよね。

 

本作は、日本を舞台にバットマンワールドのキャラクターが大暴れ、というのがテーマの作品です。

その意味では、
テーマを活かした必要十分なストーリーです。

しかし、
映画を観て、一週間後も憶えているかと言えば、
ちょっと怪しいです。

キャラが魅力的、画も凄い、展開も面白い、

しかし、
一本の独立した映画として、起承転結のある魅力的なストーリーかと言うと、
そうでは無いのですね。

勢いがあって面白い、
しかし、全てが「水戸黄門」以上に予定調和なんですよね。

 

 

オールスターキャストにて、
ハイクオリティの画、
そして、奇想天外な怒濤の展開にて楽しめるアニメ映画『ニンジャバットマン』。

兎に角、
観ている瞬間はポップコーンを食べながら楽しめる。

暗いだけがDC映画じゃない。
そう『デッドプール2』に逆ツッコミをいれる映画と言えるのではないでしょうか。

 

 

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