ドラマ『ツイン・ピークス』第21章 解説  頭脳明晰!?あの男が遂に舞台にあがる!!

第21章について解説したい。

前回までで、麻薬関連の話に区切りがつき、本エピソードからいよいよウィンダム・アール関連の話に移ってゆく。

とは言え、まだ溜めの段階。
第21章は静かな感じだ。

その分、町の面々の様々なエピソードが見られる。
そこを楽しんでいこう。

 

第21章
監督:ウーリ・エーデル
脚本:スコット・フロスト

 

 

以下ネタバレあり


スポンサーリンク

 



  • 本エピソードのチェックポイント

3月17日3月18日深夜
保安官事務所に運び込まれていた死んだ男の口にはチェスのポーンの駒。
胸骨の少し下を刃物で刺されて殺されている。
足跡は発見されたものの、証拠となる痕跡は発見されないだろうとクーパーは言う。
これはウィンダム・アールの仕業、ミスの無い犯罪だと言う。

ジョンソン家ではレオ・ジョンソンがシェリー・ジョンソンを追い詰めている。
しかし、危うい所でボビーが駆けつけ、隙を付いたシェリーがレオの足を刺す。
レオは唸り、森へと逃げ出す。

翌朝
保安官事務所

クーパーの容疑は晴れたが依然停職のまま。ゴードンの連絡待ち。
侵入者の痕跡は得られず。

ホークから諸々の報告。
製材所への道に乗り捨てられた車を発見、指紋は無し。
ハンクは入院していたので取引に来なかった。
しかし、仮釈放の規定違反なのでお縄になる。
シェリーから連絡、レオが彼女を襲って森へ逃げた。

アンディ、ルーシーにニッキーの両親殺しの疑惑を語る。
ルーシーは呆れて「私が調べる」と言う。

マーシュ邸
ジェームズ・ハーリーが直したジャガーに乗ってジェフリーは出かける。
しかし、車に細工がしてあったのかジェフリーは事故死。警察がやって来る。
ジェームズは自分が嵌められたと気付く。
エヴリンはマルコムの仕組んだ事だと言い、ジェームズに行かないでと言う一方、逃げろと言う。
ジェームズは逃げだし、自分を捜しに来たドナ・ヘイワードと出会い駆け出す。

ダブルアールダイナーにてエド・ハーリーとDr.ウィリアム・ヘイワードがネイディーンやジェームズ、ドナの事について話している。
Dr.ウィルが去った後、ノーマ・ジェニングスがやって来て、ハンクが刑務所に戻ると伝える。

保安官事務所、チェス盤とにらめっこするクーパー。
何故チェスなのか?と聞くハリー。
クーパーはウィンダム・アールと3年間チェスをして一度も勝てなかった話をする。
アールはチェス盤の上に人生の縮図があると言っていた。
新聞に自分の次の一手をだす、とクーパーは言う。
そして、ハリーに促され、自分とウィンダム・アールの因縁を話す。

4年前、事件の重要参考人であったキャロラインとクーパーは愛し合った。
しかし、隙を突かれ気を失い、彼女は「死体の男」と同じ所を刺されて死んでいた。
ウィンダム・アールは発狂し、逃走するまでは病院にいる事になる。
アールがクーパーを狙うのは、キャロラインがアールの妻であったからだ。
そして、キャロラインを殺した犯人こそアールだった。
ウィンダム・アールの発狂は芝居だ。
初めの事件も彼の仕業で、ウィンダム・アールは冷徹な頭脳を持つが、最早善悪の区別を付けず行動している。
危険で恐ろしい敵だ。

グレートノーザンホテル、相変わらずミニチュアで南北戦争の再現をしているベンジャミン・ホーン。
ジェリー・ホーンがやって来る。
不安そうな彼に、Dr.ローレンス・ジャコビーはいい兆候だと説明する。
Dr.ジャコビーは、ベンは南北戦争の敗北を覆し自らも立ち直ろうとしているのだと説明し、彼に必要なのは理解と勝利なのだと言う。

保安官事務所にガーランド・ブリッグス少佐がよろめきながら入って来る。
少佐が言うには、失踪について尋ねる上官に疑いの色が見えるらしい。
失踪中、記憶は無いが、少佐はホワイトロッジに行っていた様だ。
しかし、上官達のホワイトロッジへの関心はどうも怪しいと少佐は見ている。
そして、何か恐ろしい事が起こるとガーランド少佐は懸念する。
どんな事です?と尋ねるクーパー。
ガーランド少佐は形態はわからないと答える。
しかし、また戻って来ます、それまでは影の中にいます、と言い立ち去る。
クーパーもハリーも「影の中」とは何の事か不思議がる。

ラナの事を診ていたDr.ジャコビー。
彼女自身には何も問題は無く、男達はラナの魅力の虜になるのだとクーパー達に説明する。
しかし、立ち去ろうとするラナにドウェイン市長が銃を向ける。
クーパーは一計を案じ、ドウェイン市長とラナを二人きりにしてみる。
しばらくした後、部屋に入ると二人は仲良くなっていた。

マーテル家にて、キャサリン・マーテルはピート・マーテルにアンドルー・パッカードの復活を明かし、トーマス・エッカートとの因縁について説明する。

グレートノーザンホテルに秘書を連れ、トーマス・エッカートがチェックインする。

保安官事務所にて、ハリーがクーパーに協力を頼む。
ジョスリン・パッカードと一緒にいたアジア人が殺された記事を見せ、調べてくれるか?とハリーは言い、クーパーは承諾する。

Dr.ウィル、アンディとディックにニッキーの出自について説明する。
彼は移民の子で出産時に母親は死亡。
養子縁組先の両親は優しかったが、凍結した道路で車の事故に遭う。
6歳の彼は両親を助けようとしたが、亡くなってしまったのだ。
アンディとディックは涙を流す。

森の中をさまようレオ。
山小屋に明かりと笛の音を聞き、中を窺うと男がいた。
入りたまえ、私は友達だよ。
君の名は?私はウィンダム・アールだ。
机の上にはチェス盤がある。

 

  • 本エピソードの謎

謎:115 ガーランド少佐が言う「恐ろしい事が起こる」とは? (A
謎:116 「影の中」とはどういう意味か? (
謎:117 ジョナサンを殺したのはジョシーなのか? (A

*(A)とは答え(Answer)の事。クリックで謎が解明されたエピソードに飛びます。

*(推)は私が独自に解釈して答えを推測したページに飛びます。

 

  • 本エピソードによって解明された謎

謎:78 ウィンダム・アールの目的は? (第9章
答え: クーパーへの復讐か。

謎:90 ピッツバーグの事件とは? (第13章
答え:クーパーが愛したキャロラインはウィンダム・アールの妻で、事件を起こしキャロラインを殺したのもアールだった。

謎:91 チェスの手を伝えてきたウィンダム・アールの意図は? (第13章
答え: 再び自分と対決しようというウィンダム・アールの意思。

謎:105 ガーランド少佐が消えたのは何故? (第17章
答え: 理由は未だ不明だが、ホワイトロッジに関連している。

謎:109 ニッキーの過去に何があった? (第19章
答え: 実の母は死亡。義両親は事故に遭い、ニッキーの目の前で死んだ。

謎:113 停電や爆発を仕掛けたのは誰? (第20章
答え: ウィンダム・アール。死体を運び込む為の誘導。

 

 

この第21章辺りからウィンダム・アールの暗躍と、ホワイトロッジ、ブラックロッジ関連の話にスポットが当たってゆく。

しかし、本エピソードはまだ導入部。
その分町の面々が活躍するが、一番笑えるのがラナである。

特に第21章では化粧をばっちりキメて美女っぷりをアピールする。
男達がデレデレしているのが間抜けで面白い。

一方ジェームズのエピソードは何か今ひとつ感がある。
やはり、町を離れているからその分魅力が減っているのか?

 

今後どれだけウィンダム・アールがブイブイいわせるのか、注目である。

 

 

 

 

 


スポンサーリンク

 

次回は『ツイン・ピークス』第22章について解説したい。