映画『ライオン・キング』感想  驚きの超映像!!これぞ、リアルわくわく動物ランド!!

プライドランドを治める、百獣の王ムファサ。彼の息子であり、未来の王であうシンバのお披露目が行われた。しかしそこに、ムファサの弟であるスカーは出席しなかった。スカーは、いつの日かムファサを追い落とし、自分が王にならんという野望を持っていた、、、

 

 

 

 

監督はジョン・ファブロー
俳優としても数々の映画に出演している。
主な監督作に
『アイアンマン』(2008)
『アイアンマン2』(2010)
『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』(2014)
『ジャングル・ブック』(2016)等がある。

 

声の出演は、
シンバ:ドナルド・グローヴァー(賀来賢人)
シンバ(幼少):JD・マックラリー
ナラ:ビヨンセ・ノウルズ=カーター(門山葉子)
ナラ(幼少):シャハディ・ライト・ジョセフ

ムファサ:ジェームズ・アール・ジョーンズ(大和田伸也)
ザズー:ジョン・オリバー(根本泰彦)
ラフィキ:ジョン・カニ(駒谷昌男)

ティモン:ビリー・アイクナー(ミキ・亜生)
プンバァ:セス・ローゲン(佐藤二朗)

スカー:キウェテル・イジョフォー(江口洋介) 他

 

 

 

最近、熾烈を極めている、
ディズニーのアニメブランドの実写攻勢。

今年だけでも、
『メリー・ポピンズ リターンズ』(アメリカは去年公開)
ダンボ
アラジン
『マレフィセント2』(予定)

と、数多くの弾をぶっ放しています。

 

特に今年は、
『ダンボ』
『アラジン』という、
メガトン級の戦力を投入し、
大注目を集めている印象。

しかし、
『アラジン』は、高評価で迎え入れられましたが、
『ダンボ』は、昔からのファンはガッカリだったとの事。

では、
本作『ライオン・キング』はどうなのでしょうか?

 

実は本作、
『ダンボ』や『アラジン』、『マレフィセント2』とは、
同列に扱っていい映画ではありません。

何故なら、
本作は、ほぼ、

3DCGアニメ映画

 

であるからです。

しかし、
どう見ても、

風景も、
動物たちも、
何もかも、実写にしか見えない!!

 

驚異の写実主義!!

ディズニーはこれを「超実写版」と謳って宣伝しています。

もう、凄ぇとしか言えません。

ど…動物が、喋ってる!!?

 

このアンリアルさを、
リアルに感じさせる、
実写でも無い、アニメでも無い、
これが、超実写の実力!?

流石、
今年の「ディズニー実写四天王の中でも最強」と、
言われるだけはある…ッ!!

 

「ディズニーアニメ実写シリーズ」を、
動物が主要登場キャラクターである『ライオン・キング』にて実現しようとした時、

実際の動物を使う事は、ほぼ不可能。

それならば、
CGを使おう、
そういう発想が、そもそもの始まりだというのは、
理解しています。

しかし、
それを、
ここまでのクオリファイで仕上げるとは、
ただただ、脱帽です。

 

昨年の『プーと大人になった僕』、
今年の『名探偵ピカチュウ』にも驚かされましたが、

本作は、
それらの、更に上を行く出来映え。

動物、鳥類、昆虫などなど、
沢山の生き物が登場しますので、

もう、
動物が好きな人ならば、
映像だけでも、本作はお腹一杯になれます。

 

さて、肝心のストーリーの方ですが、
これは、私が記憶している限り、

元の『ライオン・キング』(1994)のアニメ版と、
ほぼ同じだと思われます。

 

なので、
原作アニメファンも、
安心して観る事が出来ます。

また、
「Circle of Life」や、
「Hakuna Matata」といった、
印象的な音楽も、本作でちゃんと使われていますので、

オールドファンも、きっと納得の出来だと言えます。

 

敢えて、難点を言うとするならば、
本国で公開された時、

写実的過ぎて、可愛く無い

 

という感想があった位です。

…最早、
言い掛かりレベルの難癖。

逆に言えば、
それ位しか、悪い点が見当たらないとも言えます。

 

とにかく、
この映像クオリティを体験するだけでも、意味がある。

『ライオン・キング』恐るべし!!

 


 

 

  • 『ライオン・キング』のポイント

実写と見違える程の、超クオリティのCGアニメ

音楽も印象的

動物好き集まれ!

 

 

以下、内容に触れた感想となっております

 


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  • こうして生まれた、新時代の「ライオン・キング」!

本作『ライオン・キング』は、
元のアニメ版『ライオン・キング』(1994)と、ほぼ同じ。

現在のCG技術の粋を極めて再現した、
そういう執念というか、
チャレンジ精神を感じます。

 

本作を製作するにあたって、
スタッフは、
実際にアフリカ・ケニアに渡って、
それをコンセプトアートに、

ほぼ、全てのシーンをCGで再現したと言います。

 

本作、「超実写」と謳っているのには理由があって、

確かに、
映像的には「アニメ映画」ではありますが、

その撮影方法は、
「実写」的な方法を取り入れたと言います。

 

動物達をCGにする時、

先ず、コンセプトアートである「絵」があり、

それを、元に
イラストレーターのスタッフが、
3Dプリンターで模型を作り、

これを、共通のイメージとして、
CGのキャラクターを生みだしていったとの事。

 

そして、実際にスタジオで、
カメラを使って、スタッフが撮影したとの事。

え?アニメを、スタジオで撮影って、どういう事?

私も、そう思いました。

パンフレットの監督の言葉を、噛み砕いて説明するなら、
どうやら、それは、

先ず、
コンピューターの中に、簡単なCG空間を作り出し、

それを、実際に動かしつつ、
(つまり「ライオン・キング」の世界をコンピューター内に再現しつつ)

そのコンピューター内の「ライオン・キング」世界内に、
カメラを持ち込んで、

コンピューター内で動いている、
簡略版のシンバや、ムファサを、
コンピューター内のカメラが撮影するという形式を採っているとの事です。

 

この発想の転換が凄い!

 

確かに、CGの技術は、
日進月歩で進化しています。

しかし、
未だ「不気味の谷」は超えられず、

やはり、
CGで再現した人間、世界、は、
一目で、それと分かってしまいます。

 

しかし、日々進化するCGの技術により、

最初は
液体金属から始まり、(『ターミネーター2』(1991)
恐竜(『ジュラシック・パーク』(1993)
おもちゃ(『トイ・ストーリー』(1994)
ミュータント(『X-メン』(2000)
脳内世界(『マトリックス リローデッド』(2003)
機械装甲(『アイアンマン』(2008)
宇宙人(『アバター』(2009)
ぬいぐるみ(『プーと大人になった僕』(2018)
アンドロイド(『アリータ/バトルエンジェル』2019)
ポケモン(『名探偵ピカチュウ』(2019)

こうやって、進化する事により、
遂に、リアルな哺乳類までも、
本作にて再現する事に成功しています。

 

更に、コンピューター内で撮影すれば、
実写で撮影するのと同じ、手触り感が再現出来るハズ、

つまり、
世界(背景)の「作り物感」を減少させる事も出来ると踏んで、
その形式で撮影しているのです。

 

技術の進歩で、生物を
アイディアで、世界を

それぞれ、CGで再現して違和感の無い形に落とし込んだ、

本作『ライオン・キング』は、
そういった、
CG技術の現在の到達点を見る事が出来る作品と言えるのです。

 

  • ハクナ・マタタ!

『ライオン・キング』と言えば、
アニメ映画として有名ですが、

それと同様か、それ以上に、
ミュージカルの舞台演劇としても親しまれています。

「劇団四季」なんて、
もう、何十年も、「ライオン・キング」の演目を、
終了しては、復活を繰り返しています。

 

それはやはり本作が、
その、音楽の面でも、印象的な作品だという証左なのでしょう。

それ故、
リメイク版とも言える本作でも、
その音楽面でのプロデュースは、前作と同様

歌は、
エルトン・ジョンティム・ライス
サウンドスコアを、
ハンス・ジマーが担当しています。

 

エルトン・ジョンは、
英国の超有名歌手、

ティム・ライスは、
『美女と野獣』『アラジン』の音楽も手掛けたベテラン、

ハンス・ジマーは、
現代アメリカの映画音楽において、
数々の巨匠に重宝されている作曲家です。

この辺り、
「変えてはならない部分」を、ちゃんと押さえている辺り、
ナイスな判断と言えるのではないでしょうか。

 

本作、やはり印象的な音楽は、
「Circle of Life」の冒頭、
リーボ・Mがズールー語で歌う部分。

そして、
ミーアキャットのティモンと
イボイノシシのプンバァが歌う「Hakuna Matata」です。

特に、
「ハクナ・マタタ」は、
途中、ライオンのシンバが虫を食べて、
喉ごし、爽やかだね!」と言うシーンが妙に印象的に頭に残っており、

それを今回、改めて観る事が出来て、
個人的に感動がひとしおでした。

虫を食ってるシーンなのにね…

 

  • 声の出演、補足

本作でムファサの声を演じたのは、
ジェームズ・アール・ジョーンズ

「スター・ウォーズ」シリーズの、
ダース・ベイダーの声優として有名です。

そして、
前回の、アニメ版『ライオン・キング』(1994)でも、
同様に、ムファサを演じていました

 

それを踏襲する形で、
日本語吹替え版のムファサも、
大和田伸也が、前回に引き続き、今回も同じ役を演じています

 

シンバを演じたのは、
ドナルド・グローヴァー
スパイダーマン:ホームカミング』(2017)や、
ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』(2018)にて、
監督のジョン・ファブローと共演しており、
そういう縁があったのだと思われます。

ナラを演じたのは、ビヨンセ・ノウルズ=カーター。
いわゆる、みんなご存知の、あの、ビヨンセですね。

本作では、
この二人の歌唱力を活かして
「Never Too Late」や「Spirit」といった楽曲が新たに加わっています。

ちゃんと、古きを残して、
新しき部分も加える、
本作らしいコンセプトが、主演を張る二人によって、象徴されていると言えるでしょう。

 

 

 

超ハイクオリティのCGにて、
現代に蘇った『ライオン・キング』。

新しい技術にて、
新鮮な驚きを演出を提供しつつ、

ちゃんと、
古き、良き部分は変わらず押さえている。

これぞ、
清く正しいリメイクのお手本。

元々の王道ストーリーと、
音楽の素晴らしさも相俟って、

老若男女、誰もが楽しめる作品に仕上がっていると、
言えるのではないでしょうか。

 

 

 

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