映画『劇場版ポケットモンスター みんなの物語』感想  一人じゃ出来ない事も、相棒となら何だってやれる!!


 

ルギアの起こした風により創設されたという言い伝えの残る町、フウラシティ。この町の「風祭り」は、毎年沢山の人で賑わっていた。怪我をした弟・リクに代わってこの町を訪れたリサもその一人。彼女はとあるポケモンをゲットしてくれと頼まれていたのだが、、、

 

 

 

 

監督は矢嶋哲生
アニメの「ポケットモンスター」シリーズの監督、
昨年の『劇場版ポケットモンスター キミにきめた!』の副監督などを経て、
本作が長篇映画初監督作。

 

声の出演に
サトシ:松本梨香
ピカチュウ:大谷育江
ムサシ:林原めぐみ
コジロー:三木眞一郎
ニャース:犬山イヌコ
ソーナンス:うえだゆうじ

ナレーション:石塚運昇

これら、お馴染みのメインキャラに加えて、
映画ゲストキャラに

ラルゴ:芦田愛菜
リサ:川栄李奈
トリト:濱田岳
カガチ:大倉考二
ヒスイ:野沢雅子

オリバー市長:山寺宏一 他

 

 

劇場版ポケットモンスター。
毎年7月に公開されるアニメ映画のシリーズです。

今作は21本目にして、
新監督、新キャラデザインにて、
思い切った事をしています。

初めてリサを見た時は、
まるで、るーみっくみたい、と思いました。

 

*「るーみっく」:『うる星やつら』『めぞん一刻』『らんま1/2』を描いた高橋留美子の事

 

しかし、作品としては、いつもの「ポケモン」アニメ。

安心と信頼の、清く正しく美しく。

正義の猪突猛進、無垢なる楽天家のサトシは、
本作でも安定の格好良さです。

 

ロケット団もいつもの感じ~です。

 

本作の副題は、「みんなの物語」。

劇場版のゲストキャラの面々は、
みんな、一人で意地を張って、ちょっとずつ無理をしています。

しかし、
そんな「みんな」が次第に「仲間」となり、力を合わせていく。

単純ですが、胸にグッと来るストーリーです。

 

一人じゃできないことも、キミとなら、、、

 

アクションとハラハラドキドキで子供も満足、

大人は、人間関係の機微で心に来るものがあり、

家族みんなで楽しめる作品となっております。

 

夏の暑さを避ける為に涼みに行くも良し、

幻のポケモン「ゼラオラ」をゲットしに行くも良し、

ちゃんと一本の映画として面白い作品、
それが『劇場版ポケットモンスター みんなの物語』です。

 

 

  • 『劇場版ポケットモンスター みんなの物語』のポイント

安心と信頼の一夏の大冒険

一人で出来ない事も、相棒がいれば、乗り越えられる

ゼラオラカッコイイ!!ルギアは、、、チョイ役です、、、

 

 

以下、内容に触れた感想となっております

 


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  • みんなの物語

『劇場版ポケットモンスター みんなの物語』は、オリジナルストーリー。

ゲームやアニメを知らない人でも、
「人間とポケモンが共存している」という世界観さえ受け入れれば、
誰でも楽しめる作品となっております。

 

伝説ポケモン・ゼラオラの格好良さがアクションを引っ張りますが、

その一方、
意外と言っては失礼ですが、ストーリーもちゃんとしていて面白いものとなっております。

 

本作の副題は「みんなの物語」。

このテーマを引っ張るのは、
劇場版でメインに活躍する5人のゲストキャラ達です。

 

市長の娘のラルゴは、
伝説ポケモン・ゼラオラを守る為に、
逆に町全体を危機に陥らせてしまいます。

女子高生のリサは陸上選手。
しかし、怪我を切っ掛けに走るのが怖くなり、
復帰が出来ずにいます。
(『恋は雨上がりのように』みたいですね)

トリトはポケモン研究者。
腕は良いようですが、コミュ症気味。
更には「人に頼る」事が苦手の様で、自分の仕事を人に触らせない感じもあります。

カガチはカッコツケおじさん。
姪に良い格好をしたいが為に、口からでまかせをペラペラ喋ってしまいます。
本当の自分で勝負出来ない弱さを、幼子の無知に付け込んでいます。

ヒスイはポケモン嫌いで有名なお婆さん。
何か事情がありそうですが、
頑なにポケモンとの交流を拒否します。

 

みながみんな、ちょっとずつ無理をして、

その自分の意地や価値観、勇気の無さに縛られて、

何だか少し、生きにくい感じになっています。

 

このメンバーとサトシ&ピカチュウが図らずも、
町の危機的状況に直面し、力を合わせてそれを乗り越えんとします。

サトシは言います、
「ポケモンパワーで乗り越えようぜ」。

嬉しい時も、哀しい時も、
病める時も健やかな時も、
相棒のピカチューと共に乗り越えて来たサトシのセリフ。

キン肉マンの「ブロッケンJr.」にこんなセリフがあります。

ふたりというものはいいものだ。楽しい時は2倍楽しめる…そして苦しい時は半分で済む

 

一人で意地を張るよりも、
信頼出来る仲間と苦楽を分かち合えば、共に乗り越える事が出来る

本作はポケモンにその対象を仮託していますが、

実生活においても、仲間と共に苦楽を乗り越える事の重要さを教えてくれます。

 

圧倒的なスピードとパワーを誇るゼラオラも、
たった一匹で戦って、しかし、弱き者を守れずに人間を憎むに至っていました。

しかし、
みんなにその存在を知られ、
そして応援され協力する事で、町の危機をみんなと救う事になるのです。

正に本作を象徴する、伝説ポケモンです。

 

  • イーブイ推し、始まる!?

2018年、11月16日に発売が予定されている、
ゲームのポケットモンスターの最新作、

『Let’s Go ! ピカチュウ』『Let’s Go ! イーブイ』。

『ポケモンGO』でポケモンを知った人間をゲームに取り込む為の、
初代リメイクと言われているこの作品。

「ポケモン」界の最大アイドル「ピカチュウ」とタメを張るもう一対として選ばれたのは、

「イーブイ」というキャラクターでした。

 

発売日も決定し、段々とイーブイの露出が増えている印象の昨今、

『劇場版ポケットモンスター みんなの物語』でも、
メインの役どころを与えられています。

 

しかし、
スタッフロールの「声の出演」では、
イーブイ役の声優が伏せられていました。

一体、イーブイの声は誰が演じているのか!?

 

元々人気キャラのイーブイ、

今後さらに露出が増えて、更なる人気を獲得する可能性のある重要なキャラクターとなります。

ピカチュウの人気は、その声優である大谷育江さんの力量に依る所が大きいと言われていますし、

イーブイの声優も、
今後のポケモンの展開に重要な役割が課せられていると言っていいでしょう

 

その声優を敢えて隠した。

今はまだ伏せていて、
声優当てクイズを楽しんでくださいとの、
「ポケモン」側からのメッセージと見ました。

 

さて、私が思う第一候補は「かないみか」さん。

アニメの「ポケットモンスター」シリーズでも、
多数のポケモンの声を担当していました。

本作でも「トゲピー」の声優を担当し、
ちゃんとクレジットで
トゲピー:かないみか
と、記載されています。

元々、アニメのポケモンは、
声優が多数の役を兼ねる事が多く、
メインの役以外は、エンドクレジットでは名前が出ない事も多いです。

つまり、
イーブイの声優を敢えて隠す為、
他の役名でエンドクレジットに載っているのでは?

と私は考えた訳です。

今回の映画の面子の中で、
最もイーブイ役をやりそうな声優、
それが「かないみか」という訳なのです。

 

ネットで調べて知った候補は、「悠木碧」さん。

ロケット団のラジオでイーブイの物まねを披露して、
話題になっていました。

『Let’s Go ! ピカチュウ』『Let’s Go ! イーブイ』のPVのイーブイは彼女なのでは?

と言われており(ネットでは)、

もしそうなら、
本作でも声の出演をしている可能性もあります。

しかし、
いわゆる人気声優なので、
エンドクレジットに名前が出ない事なんてあるのかな?
とも思います。

 

興味が無い人には全く意味の無い話題。

しかし、
こういう事を色々考えるのも、

映画の楽しみの一つなのだとも思います☆

 

 

ポケモンを知らなくても、
老若男女、誰でも楽しめる作品『劇場版ポケットモンスター みんなの物語』。

勿論、ポケモンを知っていれば、
余計に楽しめます。

 

とは言え、ポケモンを知っていたら、
「去年のホウオウは活躍したのに、今年のルギアはチョイ役かよ、、、」

と、オールドファンはまんまと釣られた感があるのもまた事実。

 

だがだが、
エンドクレジット後に発表された、来年の予告にて再び釣られる気満々!!

第一作目の続きが観られる!?

来年もちびっ子達に紛れて、
元気にポケモン映画を観に行こうと思います!!

 

 

2018年、夏のアニメ映画特集のページはコチラです

 

 


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