映画『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』感想  みんな集まれ!!真夏の筋肉祭りの開催だ!!

英国諜報部MI6に所属するハッティ・ショウが、全人類の半数を抹殺するというウィルス兵器を持って失踪した。ハッティの行方を追う為に声をかけられたのは、元・FBI特別捜査官のルーク・ホブスと、元・MI6特別捜査官デッカード・ショウだった、、、

 

 

 

 

監督は、デヴィッド・リーチ
最近、アクション映画界隈でブイブイいわしている。
監督作に、
『ジョン・ウィック』(2014)
アトミック・ブロンド』(2017)
デッドプール2』(2018)がある。

 

出演は、
ルーク・ホブス:ドウェイン・ジョンソン
デッカード・ショウ:ジェイソン・ステイサム
ハッティ・ショウ:ヴァネッサ・カービー
ブリクストン:イドリス・エルバ 他

 

 

さぁ、みんな集まれ!

真夏の筋肉祭りの開催だ!!

 

…あー、もう、言いたい事、言っちゃったな。

 

まぁ流石に、一言で終わるのは、アレなので、

もうちっとだけ、続くんじゃ。

 

さて、
現在、映画シリーズとして、
全世界的にヒットしているのは、

「マーベル・シネマティック・ユニバース」の
アベンジャーズシリーズ、

「スター・ウォーズ」シリーズ、

そして、
第3位の位置に付けるのが、
この「ワイルド・スピード」シリーズです。
(原題「The Fast & the Furious」)

 

そんな、
世界でも大人気の「ワイルド・スピード」ですが、

なんと私、
「ワイルド・スピード」シリーズを観るのは、
実は本作が初めて。

なんとな~く、
敬遠していたのですね。

そんな、
ワイルド・スピード童貞が、
遂に、処女を捨てる時が来た!!

 

そうです。
本作は、

今まで、全く「ワイルド・スピード」を観ていない人でも、
100パーセント楽しめます。

 

勿論、
シリーズを観ている人なら、
過去の因縁が解る分、
120パーセント楽しめるでしょう。

しかし、
何も知らない、
頭カラッポの私でも、
本作は無茶苦茶楽しい!

何故なら本作、

脳みそまで筋肉の二人組による、
筋肉の、筋肉による、筋肉の為の、
バディ・ムービーだからです。

 

ぶっちゃけ、内容は、
予告篇そのまんま

アレ、以上でも、以下でもありません。

それでも、
ハゲのキン肉マン二人組が大暴れする、
もう、それだけで、
凄い、楽しい、面白い!

 

しかもこの二人、
ルーク・ホブスとデッカード・ショウは、
互いに罵り合う始末。

もう、この悪口が、
小学生レベル!

 

お前、ムカツク声してんな、ハリー・ポッターかよ!

と言われると、

テメェは、面が間抜けなんだよ、クソが!

と、返します。

止めて!
インテリぶったムキムキのおっさん同士が、
低レベルの口喧嘩!

もう、
この画だけで、腹がよじれる!

まるで、
『トムとジェリー』の様に軽快なやり取り、
喧嘩するほど、仲が良い!?二人です

 

最早、ワイルド・スピード感は皆無!?

 

いや、勿論、
カーチェイスや、カーアクションは、もの凄いものがありあます。

しかし、
そこだけに拘らず、

アクション全般、
そして、
二人のキャラクターそのものが、
魅力的。

 

シリーズの途中とか、
二人の人間関係の背景を知らないとか、

そんなのは、些細な事。

本作は、
それだけで、充分に面白い。

これぞ、
アクション映画の王道と言うべき作品。

 

いやぁ、
食わず嫌いとは、この事、

『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』は、
正に、スーパーな面白さに満ちた作品です。

 

 


 

  • 『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』のポイント

シリーズを知らなくても楽しめる、ド派手アクションの連続

反目し合う二人の、バディ・ムービー

筋肉祭り!!

 

 

以下、内容に触れた感想となっております

 


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  • 初見に優しい!?本作

2001年に、第一作目が公開された、
「ワイルド・スピード」シリーズ。

過去、8作品が公開され、
本作『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』にて9作目という、
ロングヒットを続けています。

しかし、私は、
今まで全く「ワイルド・スピード」シリーズを観ていなかったのですね。

それは、何故か?

 

映画館で思う事は、
「ワイルド・スピード」シリーズを観に来る客というのは、
明らかに、他の映画客と違う
という事です。

陽気なパリピや、
丸刈りの中学生軍団、
来る場所を間違えた!?シャレオツな服装のカップルなど、

普段、映画を観に、映画館に足を運ぶことが無い人種が、
主要な層を形成しているのです。

 

予告編を観ても、
なんか、イカツイ、ハゲのオッサンが、
「俺達は、ファミリーだ」
と、仲間推しの台詞の言っています。

 

あぁ、そうか、
と、私は思ったのです。

「ワイルド・スピード」で描かれる世界観や、
「ワイルド・スピード」を観に来る客層というのは、

気の合う仲間と肩を組んで、
陽気なパリピが世界を救うとばかりに、
ウェイとイキって楽しくパーティータイム!

つまり、
陽キャの為の作品なのだな、
と、思ったのです。

 

陰キャの私が出る幕では無い

だから、今まで、
私は「ワイルド・スピード」シリーズを観ていませんでした。

 

  • 喧嘩するほど、仲が良い!?

では、何故、私は、
本作のみ観に行く気になったのか?

それは先ず、
私がドウェイン・ジョンソンが好きだという事もありますが、

それに加えて、

コンビを組む主役の二人、
ルーク・ホブスとデッカード・ショウの仲が悪いからです。

 

コンビを組む二人組の物語、
所謂、バディ・ムービーというものは、昔から作られており、
その名作には、独特の面白さがあります。

『俺達に明日はない』(1967)
『48時間』(1982)
『リーサル・ウェポン』(1987)
『ジャンゴ 繋がれざる者』(2012) etc…

愛し合っていたり、
出自が違っていたり、
奇妙に尊敬し合っていたり、
師と弟子の様な関係だったり、、、

漫画の『ジョジョの奇妙な冒険』の第7部、
『スティール・ボール・ラン』の、
ジャイロとジョニィの様な、
互いが、互いを補い合う、奇妙な絆を描いた作品なんかもあります。

 

しかし、
本作でバディを組む二人は、
互いへのリスペクトなど、アリの脳みそくらいな量しかありません。

いがみ合い、
罵り合い、
憎み合う二人ですが、

その凸凹ぶりが、
逆に、ストーリー的に、そして状況的には、
最高にスリリングで、面白い

敵も手強いかもしれませんが、
一番アブないのは、実は、相方(?)だというね。

 

そんな憎み合う二人が、
窮極的には、阿吽の呼吸で共闘する、

この展開が、
解っていても、グッと来るのです。

 

元々、「ワイルド・スピード」というのは、
パリピの陽キャな仲間同士が「ウェイ!」する映画(という私の勝手なイメージ)です。

そんな空気感は、
陰キャな私にそぐわないんですよね。

しかし、本作は違います。

他人とは、肩を組んで一緒に楽しむ相手では無く、

基本、どっちが上かを張り合って、
状況的に協力しなければならない時だけ、プロフェッショナルに協力する
そういう関係と言えます。

 

私なんか、
同性相手だと、どうしても対抗心が湧いてしまい、

異性が相手だと、ちょっと良い所を見せたくなってしまいます

そう、協調性皆無な、
未だに小学生レベルな思考回路。

そんな、陰キャな私には、
ホブスとショウの関係性こそ、
しっくり来るのです。

 

何も、仲良しこよしで、
べったりくっつくだけが、人間関係では無い。

こんな、
クールで、ドライで、
それでも、ホットな関係性だって、アリじゃない?

そういう私の信条に、
本作は、しっくり嵌ったのです。

 

『トムとジェリー』。

「仲良く喧嘩しな」を体現するこの二人の関係性こそ、

最高のバディ・ムービーの形の一つだと、
思いませんか?

 

  • 本作の「ファミリー」

私が「ワイルド・スピード」シリーズを敬遠していた、
もう一つの理由が、
ファミリー推し」にあります。

 

予告篇とかで、
仲間の事を「ファミリー」と呼び、
固い絆で結ばれ合った人間関係にて、
窮地を脱する。

こういう、
他人と、疑似家族を形成出来る位、
人を信頼し、尊敬し合う関係性を賞揚する事に、
嫉妬と蔑視を、同時に感じてしまうのです。

自分が手に入れられない、
そんな人間関係を憧れつつも、
それを、素直に、認められない自分がいます。

 

しかし、
「ワイルド・スピード」シリーズでありながら、
本作で描かれる「家族像」は、
少し、歪んでいます。

 

ルーク・ホブスは、
父を告発し、投獄、
その為、自身は家族に後ろめたい思いを抱き、
故郷を長年離れています。

ホブスは娘を溺愛していますが、
そんな娘に、自分のルーツを説明出来ない状況に、
忸怩たる思いを抱いているのです。

 

一方、デッカード・ショウは、
昔は仲の良かった妹とも、今は疎遠。

更には、母親は収監されている始末。

 

両者とも、
自身の思い描く「理想の家族像」とは程遠く、
その状況を良くは思っていなくとも、
何とかしようとは、積極的には、動いていませんでした。

 

「俺達はファミリーだ」と、
仲間の絆を鼓舞し、危機を脱する「ワイルド・スピード」シリーズ。

しかし本作は逆に、
危機を脱する事で、
リアルなファミリーの絆を取り戻さんとする話なのです。

 

シリーズの持つテーマを「反転」させる事で、
シリーズの外伝として、
逆に、「家族」というテーマを浮き彫りにする

憎み合う二人は、
「ファミリー」という絆を結ぶには、能わず、

しかし、
だからこそ二人とも、リアルな血縁のファミリーの問題に向き合う事になるのです。

 

本作のメインは、
二人の筋肉祭りにありますが、

こういう、繊細な一面も持っているからこそ、

アクションやギャグが映えるのであり、

こういう職人的な映画作りをしているからこそ、
「ワイルド・スピード」シリーズは、
全世界で受け入れられているのですね。

 

 

猛暑も何のその、

真夏に開催された筋肉祭り!!

筋肉に筋肉を掛けたら、どうなると思いますか?

更に、
蒸し暑くなるのです!

 

心に火を付ける、
このホットな作品は、

アクション、
ギャグ、
そして、ストーリーも面白い。

 

憎み合う二人が、
それでも協力して放つ「スーパーコンボ」で、
デッカい花火が打ち上がる事間違い無し!

『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』、
これぞ、王道アクション映画なのです。

 

 

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