ドラマ『孤独のグルメ Season3 第四話 文京区江戸川橋の魚屋さんの銀だら西京焼』感想 あらすじと解説

孤独のグルメ Season3 第四話
文京区江戸川橋の魚屋さんの銀だら西京焼

 

監督:溝口憲司
脚本:田口佳宏

 

出演:
井之頭五郎:松重豊

碁盤店・主人:蛭子能収
魚谷・大将:大内厚雄
魚谷・奥さん:濱田マリ 他

ふらっとQUSUMI:久住昌之

 


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*タイムラインはBDソフト準拠となっております。

 

 

  • ドラマパートあらすじ

文京区江戸川橋に訪れた井之頭五郎。

フランスの日本通の友人・アランのリクエストにて碁盤店に向かった。
そこのご主人、雑談中に五郎さんが独身と知るや否や、
見合い写真を持ち出して頻りに勧めてくる。

ご主人、今まで九九組の仲人を務めたとの事。
五郎さんに百組目になって下さいと懇願して来たのだ。

(勿論丁重にお断りする五郎さんであった。)

 

やや、タジタジ気味に退店した五郎さん、
気分を変え、神楽坂まで行こうかと散策を始める。

その途中、「地蔵通り商店街」を見つける。
興味を惹かれた五郎さんがお地蔵さんを見ていると、
その御利益の一つに、「商売繁昌」の文字がある。

五郎さん、お地蔵さんに拝んで商店街を見て回る。

途中で煎餅を買い、商店街をぶらぶら歩きしている五郎さん。
携帯に電話が掛かって来て、仕事の依頼が。
同時にメールも受信、旧知の滝山からの新規の仕事のメールであった。

「仕事が立て続けに。まさか…地蔵さん!?」

 

公園に座り、買った煎餅、わざとこわし割煎(二度漬け)の袋を開け、食べる五郎さん。(01:51:00)

「うん、漬かってる漬かってる、二度漬け、いい」

煎餅は音だ、音がそそる、音があおる」(01:55:44)

自分の食べた煎餅の音にあおられた五郎さん、

 

  • 「腹が減って来た」(01:52:00)

ポン、ポン、ポォン

「煎餅より飯だ、よし、店を探そう」

折角だがらと、地蔵通り商店街で店を探す事にした五郎さん、
煎餅の影響で和食を求めている。

そして見つけた魚の看板。
見てみると、なんと店の入り口とは別口で魚屋さんを展開している。

「いいじゃないか、それなら間違い無い」

「よし、決めた」

 

  • 魚谷(01:53:04)

入店した五郎さん、
カウンター席に座り、メニューの板書きを眺める。

「きんめに、のどぐろ、むつ、いいなぁ。焼き物も揃ってるし、流石魚屋さんだ」

周りはお酒で盛り上がっているサラリーマンが多い。

五郎さん、赤字で書かれたオススメを中心に注文を組み立てる。

「よし、まずは正攻法で様子をみよう」

五郎さんの注文、
きんめ鯛の刺身、銀だらの西京焼、えんがわポン酢、
そして、ご飯、みそ汁、ウーロン茶とのラインナップ。

 

最初に、ウーロン茶とお通しが来る。

隣の客はおつまみセット成る物が届く。
見るからに豪華。

子供の学費の話題で盛り上がっている。

「酒飲みの愚痴ってヤツか」

 

五郎さんの注文が到着。

「うん、いい風景だ」

先ずはきんめ鯛の刺身から。

美味い。美味い刺身に、ワサビ醤油で白い飯、完璧、完璧」(01:59:20)

「魚が新鮮、もうそれだけでいい」

うん、つくづく俺は島国の農耕民族だよ」(01:59:26)

 

銀だらの西京焼。(01:59:26)

「これ、肉厚だなぁ」ウホホ

「見た目を裏切らないプリプリ」

「漬けても焼いても尚、新鮮」

「うん、西京焼き、最強。そこを白い飯で追っかける幸せ」(02:00:15)

 

えんがわポン酢。(02:00:34)

「これは紅葉おろしにポン酢か。どうかな」

うっほ、これはウホウホだ」(02:00:49)

「ついさっきまで、ヒラヒラしてたえんがわだ、筋肉がまだ生きているかの様だ」(02:00:58)

 

「魚が美味いって、それだけで幸福に満たされていく」

「ようし、こうなったら煮魚も行ってしまえ」

「今夜は大臣、大大尽だ」

五郎さん、きんきの煮付けを頼む。
そして、メニューにてその隣に記載された気になる物、「ばくだん納豆」なるものを見つける。

店員さんに尋ねると、それは納豆の上に
玉子の黄身、マグロの中落ち、白身魚、タコ、ウニ、イクラを載せた物だという。

当然の如く注文する五郎さん。

「見落とす所だった、ナイス、俺」

 

周りを見ると、娘さんが手伝いをしている。

カウンター席では、お客さんと主人が談笑。

 

そして到着、第二陣。

「ばくだん納豆」は、
醤油をたらして、
ガーッと混ぜて、
海苔に巻いて食べるとの事。

ご飯にかけてもいいとの事で、お替わりを頼む五郎さん。

 

ばくだん納豆。(02:03:35)
ワサビではなく、カラシがつけられている。
ぐるぐるぐるぐる混ぜる五郎さん。

「先ずは、海苔で、こういう事かな?」と海苔で巻いて食べる五郎さん。

「うん、おお、美味しさが波状攻撃を仕掛けて来る」

白飯に載せて、「あ、これもいい」

うん、全く納豆ってヤツは地味な振りしてとんでもない技師だ」(02:05:37)

「海苔やご飯と結託すると、上等な刺身さえも懐に取り込んでしまう」

 

きんきの煮付け。(02:06:05)

「うおー、煮付け、それもきんきは煮付けの王様だ」

「この深い味わいと弾力、魂を掴んでくる様だ」

 

相変わらず周りのサラリーマンは盛り上がっている。
店員さんを美人だとおだて、お酒のお替わりを注文している。

「酒飲みは大いに愚痴るもまた良し。ここで全部はき出して帰ればいい。何事も無かったかの様に、家でニコニコ出来る様に」

 

「ようし、行っちゃえ」と気合い入れる五郎さん。
まとめにかかる。

飲めなくたって、俺には愚痴も弱音も吹っ飛ばしてくれる美味い飯がある」(02:08:49)

「この店に出会えて良かった、有り難う」

食った、食った、ご馳走様でした。

 

退店。(02:09:34)

店を振り返り五郎さん、
「皆の衆、明日もお互い頑張りましょう」

そして、横丁を歩み去る五郎さんでした。

 

五郎さんの食事全集はコチラのページにまとめられています

 

  • ふらっとQUSUMI(02:10:34)

魚屋さんが営むお食事処、魚谷


*2013年当時のデータですので、お店に行く時は要確認

 

早速ビールを嗜む久住さん。
「アーッ、美味しい」

 

先ずは、おつまみセット
日によって若干内容が変わるというおつまみセット。

今日は
まぐろ刺、ひらめ刺、つぼ鯛の味噌焼き、玉子焼き、
メヒカリの唐揚げ、いくら醤油漬け、おひたし(ほうれん草)
というラインナップ。

「うわ、うわ、これは楽しい!」と久住さん、
「これは、もうビールですね」

 

えんがわポン酢と一緒に、
お店のお母さんが日本酒「久保田」を持って来る。

これは、今日一日がっ、駄目になってしまう」(02:12:22)

「まだ昼間の三時なのに、まぁちょっと味見だけね」

「香りがよろしゅう御座います」

 

えんがわポン酢

「これを飯で食うってのも、可哀想だね、五郎さんもねぇ、コレ」

「うぉ、うわ、美味いこれ。後から時間をおいて来る、これたまらん」

「噛めば噛む程脂が出てくる様な、こう、コリッとして」

 

「タッ、タッ、タッ、タッ、タッ、ぎゃー」

と、酔っ払いの反応を見せる久住さんも興奮を隠せ得ない金目鯛の頭煮

「金目鯛と言えば、もう、キングオブ煮付けと言われる」

「コレは凄いですねぇ」

この頭とかね、色々ほじっていくとね、お宝があるって言うね」(02:13:45)

「うわ、美味しい、美味しい、コレは時差無く美味しいね」

 

誰か居ないの?一緒に飲む人

三時半だよ、誰に電話しても来ないよ…もう」(02:14:00)

 

今日もご機嫌の久住さんでした。

 

ふらっとQUSUMIの食事全集はコチラのページでまとめられています

 

  • 声に出して言いたい!五郎さんの名台詞

今回の「声に出して言いたい」五郎さんの名セリフは、

 

うっほ、これはウホウホだ」(02:00:49)

思わずため息が洩れる美味しい料理。
「ウッホ」と言ってしまったなら、
そのままゴリラ化してウホウホしてみるのも良いだろう。

 

飲めなくたって、俺には愚痴も弱音も吹っ飛ばしてくれる美味い飯がある」(02:08:49)

日々の雑事と喧噪を、束の間忘れさてくれる美味しい料理。
酒に酔って前後不覚にならずとも、
料理の美味さに唸れば愚痴も弱音も吹っ飛ぶ。
そういう幸せな食事に出会いたい。

 

名言集はコチラのページにてまとめられています

 

  • 感想と解説

先ずはドラマパート。
蛭子能収さんの印象が強烈な前半。

この蛭子さん、全く演技している風では無いのが面白いです。

ですが、コレの蛭子さんの味というか、
むしろ、演技出来ずにセリフを噛んでいる様子がむしろ、
ナチュラルな良さが…あるのか?

 

いつもはゆっくり甘味を味わう五郎さん、
商店街の雰囲気に誘われたか、煎餅を買い食い。

しかし、
「煎餅は音だ、音がそそる、音があおる」(01:55:44)
と自分で言いつつ、

その音で自分自身の腹が余計減っているのが面白いですね。

 

そして向かった食事処、「魚谷」。

こちらのパートにて、
酒の愚痴や、談笑に紛れて語られるのは「家族」の話。

子供の人数、受験、学費と、色々と酒場の家族(子供)トークが語られます。

そして「魚谷」でも、幼い娘二人がお店を手伝っています。

 

今回のエピソードでは、「家族」が語られているんですね。

しかし、蛭子さんのお見合いの話を断った事に象徴される様に、
五郎さん自身は、あくまでこの「家族」を外から眺める傍観者に徹しています

 

エピソードを通して語られる家族ネタ。

しかし、家族関係の当事者では無い五郎さんは、
その雰囲気の中を通り抜けるだけで、あくまで孤独。

今回程、五郎さんの『孤独のグルメ』が際立っているのも珍しいと言えます。

 

そして五郎さん、
その家族トークを妬む事無く、羨む事無く、
クールに、そして優しく見つめる目線にダンディズムを感じます

際立つ孤独とダンディズム。

正に、「孤独のグルメ」であった今回のエピソードでした。

 

 

『孤独のグルメ』のエピソードの一覧はコチラのページにてまとめて見る事が出来ます

 

 


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