第23章の解説をしたい。
この第23章ではとうとうある人物の命運が決する。
流され続けた果てにどんな結末が待つのか。
そして復活したベンも新たに行動を開始する。
基本、彼はビジネスマンである。
そのバイタリティには中々のものがあるとあらためて思わせる。
第23章
監督:レスリー・リンカ・グラッター
脚本:トリシア・ブロック
以下ネタバレあり
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本エピソードのチェックポイント
3月20日
保安官事務所にて、ウィンダム・アールのテープを再生するクーパー。
ピート・マーテルを呼んで助力を頼もうと言う。
新聞を読むハリー。ジョナサン殺しの手掛かりはまだ無いと書かれている。
そこに、ホークがハンク・ジェニングスを連れてやって来る。
刑務所送りを告げるハリーに、ハンクは司法取り引きを持ちかける。
ハンクはアンドルー・パッカード殺しの犯人を明かすと言うが、ハリーは無碍に断る。
ハンクは連行されるが、アンドルー殺しの犯人が保安官と寝ていたと分かった日には世間はどう思うかな、と捨て台詞を残す。
アルバート、クーパーに解説する。
君が撃たれたものと、ジョナサンが撃たれたもの。
同じ弾丸、同じ銃、つまり犯人、逮捕だと言う。
手袋の硝煙反応は5時に判明する。
しかし、クーパーは自分が尋問して自白させると言う。
クーパーのどてっ腹に穴を開け、そこら中に弾痕を残す、あの女は災厄そのものだとアルバートは憤懣やる方ない。
グレートノーザンホテルにて、オードリー・ホーン手紙を受け取る。
中には破られた紙の左側と、それとは別のメッセージカード。
「愛する人を救う天使の集い、ロードハウス9時半」と書かれている。
ハーリー家にて、ネイディーン、エドに別れを告げる。
マーテル家にてクーパーがジョスリン・パッカードを尋問するが彼女は取り合わない。
クーパーはハリーの為にも証言しろと言い、9時までに出頭せねば連行すると最後通牒を告げて立ち去る。
気分悪そうに身をよじるジョシーにキャサリン・マーテルは言う。
トーマス・エッカートが会いたがっているが、アンドルーが生きていると知られたら大変ね。
ジョシーは殺されると怯えている。
その彼女にキャサリンは遅かれ速かれ会わねばならないと言い、ジョシーに銃を示して見せる。
グレートノーザンホテル、ベンジャミン・ホーンのオフィスに人が集まっている。
オードリー、ジェリー・ホーン、ボビー、そしてベンが昔世話をしたという青年実業家のジョン・ジャスティス・ウィーラーである。
ベンは危機に瀕したホーン産業を救うための一手として環境保護を訴えようという。
そして、そのアイコンとしてパイン・ウィーゼルを提案する。
つまり、絶滅危惧種のパイン・ウィーゼルをフューチャーする事でキャサリンのゴーストウッド開発計画を阻止するのが狙いである。
さらにベンは上院議員への立候補までも狙っていると言う。
ダブルアールダイナーにてノーマ・ジェニングスは電話を受けている。
修道院にいたという妹が明日到着するらしい。
復活したシェリー・ジョンソン、テーブルに自分宛の手紙を見つける。
破れた手紙の真ん中と、メッセージカードが入っていた。
山小屋にて、レオ・ジョンソンが枝を削って真っ直ぐにしている。
それを褒め、枝に矢尻を付けるウィンダム・アール。
保安官事務所の留置場に、ノーマがハンクを訪ね離婚を告げる。
ハンクは受け入れる代わりにレオが撃たれた日は自分は店にいたと証言してくれと頼むが、ノーマは断る。
ピート、チェスの手を指す。
これで相手も迷うはずと言う。
ハリーは手に関わらず殺人が起きるかもと懸念するが、クーパーはウィンダム・アールは必ずルールを守ると言う。
マーテル家、化粧をしているジョシーにアンドルーが会いに来る。
アンドルーは自分を殺そうとしそれに失敗した、やった仕事の責任をとれと言う。
でないと夜には豚箱入りだ、と告げる。
そしてエッカートはお前を愛している、今すぐヤツに会ってこい、と促す。
ジョシーは頭を抱える。
山の小道にてドナ・ヘイワードとジェームズ・ハーリーが会っている。
ジェームズは事なきを得て、エヴリンは起訴される。
そして、ジェームズは旅を続け、ドナはツイン・ピークスに帰る。
マーテル家にハリーがジョシーを訪ねて来る。
ピートとキャサリンは旧友のトーマス・エッカートに会いにグレートノーザンホテルへ出かけたとハリーに告げる。
グレートノーザンホテルのエレベーターの中でアンドルーとトーマス・エッカートが再会する。
アンドルー、ジョシーはこっちについたので私は死ななかったと言う。
トーマスはジョシーは私のものだと言う。
アンドルーは愛は命取りになるぞとトーマスに言い、ジョシーは保安官と恋していると教える。
それについては手を打ったとトーマス。
ジョシーが戻って来たら気をつけたまえとトーマスに吹き込み、アンドルーは去っていく。
ロードハウスにてシェリー、ドナ、オードリーが会い、互いの手紙が一つになることに気付く。
その内容は何やら愛の詩が書かれている。
不気味ねと言う彼女達をウィンダム・アールが見つめている。
グレートノーザンホテルのクーパーの自室に電話が入る。
キャサリンからジョシーがそっちにいるというタレコミ。
スイートルームを探るクーパーは話し声と、直後に銃声を聞く。
部屋へ突入するクーパー。
ベッドにジョシーとトーマス・エッカート。
トーマスは撃たれており、数歩歩いてから倒れる。
ジョシーはクーパーに銃を向ける
殺そうとした、とジョシー。
私やジョナサンも君を殺そうとしたのか?とクーパー。
そして、何故私を撃ったと尋ねる。
ここに来たからよ、こんな日が来る事は分かっていた、私は刑務所には入らない、とジョシー。
そこにハリーが入って来て「銃を下ろせ」と絶叫する。
ジョシーはハリーに許して傷つけたくなかったと言い、倒れる。
ハリーが駆け寄るが、既に死んでいる。
クーパー、にわかに幻視を見る。
ボブが笑いながら現れて告げる。
「クープ、ジョシーには何が起こったのかな?」
そして、ベッドの上で小人が踊っている。
幻視は終わり、ジョシーの死を悲しむハリーがいる。
引き出しの取っ手にジョシーの顔が重なる。
苦しそうに呻いている。
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本エピソードの謎
謎:120 3人の女性に送った詩の意味は? (A)
謎:121 何故ジョシーは死んだのか? (A)
謎:122 ボブは何故出て来たのか? (A)
謎:123 小人が踊っていた意味は? (推)
謎:124 取っ手にジョシーが囚われたのはどういう意味が? (推)
*(A)とは答え(Answer)の事。クリックで謎が解明されたエピソードに飛びます
*(推)は私が独自に解釈して答えを推測したページに飛びます。
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本エピソードによって解明された謎
謎:56 クーパーを撃ったのは誰? (第7章)
答え: ジョシー。
謎:57 クーパーが撃たれた動機は? (第7章)
答え: クーパーがツイン・ピークスにて、自分の素性を暴露する日が来ると感じていたから。
謎:117 ジョナサンを殺したのはジョシーなのか? (第21章)
答え: ジョシー。
謎:118 ウィンダム・アールがレオに書かせた手紙は何? (第22章)
答え: 何やら愛の詩が書かれていた。
長らく秘されてきたクーパー銃撃犯が判明した。
まさかのジョシーであった。
しかし、ジョシーはとんでもないヤツだ。
悪に憑かれていたリーランドとはまた別の邪悪さを感じる。
ひたすら被害者気取り、自らの責任を放棄し他人まかせだったので自分に罪は無いと想っていたフシがある。
しかし、その態度がのっぴきならない状況を作ってしまった。
後先考えず、ただ状況に応じて自分のプラスになる「力」にすり寄っていた結果、他人に利用されるままに行動し破滅してしまった。
果たして、彼女はハリーの事をどう思っていたのか?
愛していたのか、それとも彼女なりの権力にすり寄る防衛本能だったのか、いまとなってはもう分からない。
つまり、女には気をつけろという事である。
今回で前半の大ネタはあらかた判明してしまった。
今後の展開はどうなるのか、それはまた次回以降のお楽しみ。
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さて、次回はこれまた後先考えずに動いた男の映画『ジョン・ウィック:チャプター2』について語りたい。