孤独のグルメ Season3 第十一話
新潟県十日町市のドライブインの牛肉の煮込みと五目釜めし
監督:井川尊史
脚本:田口佳宏
出演:
井之頭五郎:松重豊
大熊秀行:小倉久寛
木村屋店員:家納ジュンコ
蔵 お父さん:伊藤幸純
蔵 お母さん:勝倉けい子 他
ふらっとQUSUMI:久住昌之
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*タイムラインはBDソフト準拠となっております
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ドラマパートあらすじ
新潟県十日町市を車で走る井之頭五郎。
白い飯を食おうと意気込んでいる。
「来た事無い地方の駅前通り歩くの、大好き」と五郎さん、
十日町駅前をそぞろ歩く。
土産物屋「木村屋」に入り、お菓子を物色する五郎さん。
方言を名付けたお菓子がある。
なじょだの:いかがですか、おひとつどうぞ
だんだんどうも:いつもどうも
あささささ:失敗した時に言う言葉
五郎さんんは「だんだんどうも」と「あささささ」を購入。
だんだんどうも。(01:11:48)
「うん、正統派のしっとり栗饅頭」
「これは美味い、栗饅頭で秋近し」
あささささ。(01:12:24)
「クッキーサンドかぁ」と、口からこぼれてあささささ。
「ミルククリーム、懐かしい系」
「あささささ、うまままま」
車で流す五郎さん。
小雨そぼ降る中、「脱皮する家」を訪ねる。(01:13:43)
十日町市の振興会の事務局長、大熊さんと会う。
この「脱皮する家」、
築150年の古民家の床や柱、梁などを彫刻刀で削った家なのだと言う。
この家で輸入雑貨の販売会をする予定にて、五郎さんに協力を頼んだのだった。
大熊さんと別れ、棚田を眺める五郎さん。
「雪国の山間にこれだけの田んぼを作るのは、血のにじむ様な苦労だったに違いない」
「俺はこの米に生かされている。この風景に生かされている」
「棚田、水田、米、ご飯、炊きたての白いご飯」
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「急激に、かつ、猛烈に、腹が減って来た」(01:20:10)
ポン、ポン、ポォン。
米を食いに行こう。
「走り出したは良いが、こっちで良いのか?何処まで行けば店があるんだ?」と車を走らせる五郎さん。
店を見かけた五郎さん、
「あ、よし、ここだ、ここを逃したら次いつ見つかるか分からない」
「いかにもなドライブイン。こういう所は大当たりか、大ハズレだ。賭けだな」(01:21:22)
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峠の茶屋「蔵」(01:21:41)
テーブル席に着く五郎さん。
早速メニューを確認。
定食にカレー、そばにおつまみと、如何にもドライブイン然としたラインナップの中、アルコールまである以外性。
もう一方のメニューには
「伝説の牛肉煮込み」
「魅惑の豚角チリソース」
「オンリーワンの五目釜めし」等の名前が並んでいる。
「峠の茶屋だもんな」と五郎さん、
五目釜めしと単品で牛肉煮込みも注文する。
釜めしは時間がかかるので、牛煮込みを先に持って来るとの事。
店内にて写真を物色する五郎さん。
他の客の豚角チリソースを横目で見る。
「チリソースの赤にチーズの白、ブロッコリーの緑、イタリアの国旗だ」
「お父さん、意外な事するなぁ」
「いやいや、人と料理は見た目で決め手はいけない」(01:24:53)
他にも、カメラで棚田を撮りに来た客や、
ガタイの良い地元の客なんかが居る。
伝説の牛肉煮込みが先ず到着。(01:25:43)
「おお、玉子できましたか、受けてたちましょう」
「ああ、トロトロロロロ、煮込んでらっしゃる。肉がデカイのに口の中で直ぐに無くなる」
「もともと洋食の肉が、日本の豆腐と溶け合って、これは世界平和だ」(01:27:15)
より、と玉子を潰す。
「おおお、いよいよすき焼きっぽくなったぞ」
「これはまた美味しく行ける。うまいける。うマイケル・ジャクソンだ」(01:28:18)
「濃い味なのに、食っても食っても食い飽きない。それで伝説になったのか」
ライダー客の二人組が入って来る。
ガタイのいい地元民はカツカレーを食べている。
オンリーワンの五目釜めしが来る。(01:29:35)
ご飯よそったら、その都度蓋を閉めて下さいねとの事。
「釜めしって、蓋があるからワクワクする。釜めしの蓋を開ける瞬間の幸せ」
「おお、この香り、この法悦」(01:29:58)
「うん、そりゃそうだ、美味いにきまってます」
「ああ、勝負を蓋を開ける前から決まっていた」
「俺の完敗だ、美味すぎる、1R5秒、ノックアウト負け」
「五目釜めし、その王道がここにある。ただ、頂く、受け止める」
「ここできゃらぶき、ガキには分からない味だ。俺の心が津々ときゃらぶいている」
「名も知れぬ田舎のドライブインで、一人のんびり昼飯を食べる。こういうのこそ、車旅の醍醐味だ。名所旧跡、何するものぞ」(01:32:54)
ライダー2人組が注文したおにぎり、形が違う。
お父さんの気紛れでそうなる時もあるとの事。
ようし、とまとめにかかる五郎さん。
「小さな釜の中に、日本の四季が米と共に炊き込まれている」
「釜の中に、日本が、歴史が、自然が、宇宙がある」
ご馳走様でした、と五郎さん。
そして、
持ち帰りで、海苔も具材も無い塩おにぎりを一つ注文する。
田んぼの稲穂の中に佇んでおにぎりを食べる五郎さん。(01:36:01)
「稲穂を見ながら食べるおにぎり、堪えられない」
「米って何処まで美味いんだ?」
「コシヒカリ、その光に一寸のくもり無し」
五郎さん、通りすがりのお母さんに、指摘される。
頬に米粒が付いていた。
「あささささ」
「さ、柏崎まで飛ばして、もう一仕事頑張りますか」
と、腕を回しながら歩み去る五郎さんでした。
*井之頭五郎食事全集はコチラのページにまとめられています。
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ふらっとQUSUMI(01:38:06)
峠の茶屋 蔵に『孤独のグルメ』(漫画版)のTシャツを着て訪れた久住さん。
*2013年当時のデータですが、見よ、この地図の真っさら感を!!
魅惑の豚角チリソースとビールを注文する久住さん。
「ドライブインで、良いのかな?」
「まぁ、僕免許持ってないんで大丈夫です」
アユの山椒煮を肴に、ビールを一口。
「旅の疲れが、こうして取れて行く訳です」
魅惑の豚角チリソース煮定食。
「おお、魅惑だ」
「鳥とかはあるけど、豚の角煮になってんだけど」
「チリソースがいい。そんな全然辛く無くて、これはちょっと病み付ってのが分かる」
「ご飯に合う」
「なんか、本当に、今日食べてるじゃない、普通に」
お父さんとお母さんに話を聞く久住さん。
久住「周り何も無いですね」
お母さん「ハイ、それだけが取り柄みたいな所です」
久住「それが取り柄なんだ!凄い何も無いのが取り柄ってのも珍しいですね」(01:39:58)
直江津と六日町を繋ぐ国道の中間点に位置する「峠の茶屋 蔵」。
ちょうど小腹が減った所にあるんだなぁと、納得の久住さんでした。
*ふらっとQUSUMIの食事全集はコチラのページにまとめられています。
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声に出して言いたい!五郎さんの名台詞
今回の「声に出して言いたい」五郎さんの名セリフは、
「いかにもなドライブイン。こういう所は大当たりか、大ハズレだ。賭けだな」(01:21:22)
旅先でふらりと立ち寄るドライブインの食堂。
美味いかどうか?
その佇まいからは分からない。
食堂ガチャが始まる時の、覚悟を決める前の一言である。
「おお、この香り、この法悦」(01:29:58)
釜めしの蓋を開ける瞬間の期待感。
そして、匂いを受け取る幸せな瞬間。
期待以上に期待通り、この素晴らしさが堪りません。
*『孤独のグルメ』の名言集はコチラのページにてまとめられています。
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感想と解説
ちょっと遠出の新潟まで足を運んだ五郎さん。
普段引きこもっていたら忘れがちにまりますが、
日本って、人が居る土地よりも遙かに山が多いんですよね。
そんな山間を進む五郎さん、「脱皮する家」に訪れます。
こちらは、時期によっては民宿として、予約制で泊まる事も出来るそうです。
古民家を削って脱皮させた家。
周りも棚田の良い景色た望めますし、ちょっと遠出して『孤独のグルメ』の聖地巡礼をしてみるのもいいかもしれません。
ドラマでは、大熊さんが、
後の世代にバトンを渡す為に我々が頑張らねば、と志の高い事を言っていました。
そのバトン繋がりか、
直江津と六日町を繋ぐ国道の中間点に位置するのが今回の舞台となった「峠の茶屋 蔵」です。
確かに、長い間車を転がして、
その途中にふと店が見えたら、
まるで砂漠の中のオアシスの様に、旅人は吸い込まれて行くでしょうね。
そこで出会う料理のネーミングセンス、
「伝説の牛肉煮込み」
「魅惑の豚角チリソース」
「オンリーワンの五目釜めし」
この煽り文句を見たら、乗らざるを得ません。
そこにあって欲しい所に位置し、
料理には何となく食指が動くネーミングを付ける。
なんとも人の心理を突いた、憎らしいお店ですね。
店のお母さんも言っていましたが、何も無いが、
しかし、それが良い場所。
美味しくご飯が食べられそうです。
*『孤独のグルメ』のエピソードは、コチラのページにまとめられています。
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