2020年映画ベストテン!!

皆様、如何お過ごしでしょうか。

2021年も、
既に6分の1が経過した、
この3月の上旬、

今更、
去年の公開映画の個人的ベストテンを発表したいと思います。

 

 

 

 

 

 

2020年は、とりわけ、
色んな人の人生において、奇禍にさらされた年と記憶される事と思います。

そんなコロナ禍にさらされたのは、
映画産業も例外では無く、

数々の大作が、
公開延期、中止に追い込まれました。

 

私個人の話ですと、
2020年における映画の鑑賞本数は、
前年の2019年と比べると半分以下に激減しました。

それは、
「実際に公開された映画本数が少なかったから」という外的要因と、
「緊急事態宣言による外出の自粛」という心理的抑圧が重なった事が原因と言えます。

 

そんな中でも、
劇場で映画を公開してくれた作品達には、

先ず、
敬意を表し、
「有り難う」と言いたいです。

 

それなのに、
作品に順位をつけて、
あれこれ語るのはおこがましい限りですが、

それでも、
1年楽しんだ映画鑑賞の集大成として、
ランク付けをしてみたいと思います。

 

という訳で、
前置きが長くなりましたが、
ベストテンを発表します。

 

*公開日は、日本での一般公開日です。

 


スポンサーリンク

 

 

 

 

  • 第10位

 

TENET テネット

 

 

 

 

9月18日公開

 

数々のハリウッド大作が、
公開の延期に延期を重ねる中で、
一人、気を吐いて、コロナ禍の真っ只中に、
スケジュール通りに公開を決行した。

この漢気が感に堪えません。

 

さて、実際の内容ですが、
観た瞬間は、
意味が解らないながらも、
なんか、凄いモンを観た!!と感動しますが、

後からよくよく考えてみると、
大した事言ってないなと、気付いてしまう作品です。

解り易く(!?)例えると、
『ジョジョの奇妙な冒険』のラスボスのスタンド能力みたいな映画ですね。

 

ベースがSFの作品なので、
観る人を選ぶというところもありますが、

私個人は、
壮大なエンタメ法螺SFとして楽しめました。

 

 

  • 第9位

 

テリー・ギリアムのドン・キホーテ

 

 

 

 

1月24日公開

 

人は、如何に、
物語や妄想によって、
人生を豊かにし、助けられているか、

それと同時に、

物語や妄想は、
如何に、
人の人生を破滅へと追い込むか。

 

本作は、
映画や小説、漫画などの「物語」が内包するアンビバレントな性格を描き出した作品と言えるでしょう。

 

 

  • 第8位

 

WAR ウォー!!

 

 

 

 

7月17日公開

 

本国インド、ボリウッドでは、
2019年公開作品での、興行収入1位を取ったという作品。

インド映画らしい、
ケレンミたっぷりの作品。

というか、
筋肉の、筋肉による、筋肉の為の友情!!

みたいなノリが、
ワールドワイドに展開されるという豪華さ。

そんなド派手なアクション映画でありながら、
何故か、観終わった後には、無常感が漂うという、
なんとも奇妙な作品となっていますが、

私は好きですよ。

 

 

  • 第7位

 

透明人間

 

 

 

 

7月10日公開

 

古典的なSF作品を題材として、
現代版にブラッシュアップされた作品。

人間が透明になる、
というSF要素を扱いつつも、

その内容は、
ホラー、サスペンス寄りとなっております。

 

そのテーマは、女性性の社会的抑圧

まるで、森喜朗の問題発言を具現化した様な作品であり、
そこに抗う主人公の奮闘に、

声援と共感を覚えずには居られないでしょう。

 

 

  • 第6位

 

ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密

 

 

 

 

1月31日公開

 

大金持ちの、作家が死んだ。

遺産相続に揺れる中、
名探偵がやって来る。

果たして、これは、
見た目通りの自殺なのか?
それとも他殺!?

一体、誰が?何故?どうやって?

 

こういう、
直球の展開が、
豪華キャストで繰り広げられる、
王道ミステリ作品が、本作です。

 

なんか、
こういう、
まともに古典的な謎解きを楽しめる作品というのは、
なんか、逆に新鮮であり、
軽妙なノリを含みつつも、真剣に楽しめる、
上質のエンタメに仕上がっております。

 

 

  • 第5位

 

サーホー

 

 

 

 

3月27日公開

 

正に、これぞ、インド映画!

アクションに恋に、
歌にダンスに、
親子関係に、仇討ちに、因果応報!!

インド映画に含まれるエッセンスを十二分に楽しめます。

この、お腹一杯の満漢全席を楽しめるだけで、満足しちゃいます。

細けぇ事は良いんだよ!!
って人に、オススメですね。

 

主演は、
バーフバリ』シリーズで、
日本でも一躍有名になったプラバース。

オッサンの筋肉美に酔い痴れるが良い!

 

 

  • 第4位

 

ホーンテッド 世界一怖いお化け屋敷

 

 

 

 

6月12日公開

 

ハロウィンの夜、
大学生達が、ノリで入ったお化け屋敷。

そこが実は、
客を怖がらせて楽しませる「ホーンテッドマンション」などでは無く、

逆に、
キャストの方が、
客を餌食にして楽しむ、
地獄の殺人屋敷だったとしたら…

 

細かい所にツッコみを入れたらキリがありませんが、

そこは、B級ホラー映画として大目にみて頂けると、
本作は、
中々の掘り出し物として楽しめる作品となっております。

 

駄作ギリギリの紙一重の佳作と言えるのが、
本作の魅力なのです。

 

 

  • 第3位

 

犬鳴村

 

 

 

2月7日公開

 

本作は、
福岡県に実在する、
「旧犬鳴トンネル」周辺の怪談を題材にしたホラー映画です。

 

確かに本作はホラー映画です。

しかし、本作は、
私にとっては、微妙に違います。

 

幼少の頃に慣れ親しんだ、数々の地元の怪談。

同級生と語った放課後、
部活の先輩に教えてもらった、まことしやかな又聞き、
ラジオの怪談コーナーに投稿された噂話の数々、
それが、犬鳴峠の伝説。

そう、
私にとっての本作は、
青春の日々を思い起こさせる、
ノスタルジーに溢れた作品なのです。

個人的には、まるで『スタンド・バイ・ミー』を観た時のような気持ちになった、
そんな奇妙なホラー映画です。

 

まぁ、完全に個人の所感ですがね。
(人によって感じ方には違いがあります)

 

 

  • 第2位

 

ワンダーウーマン 1984

 

 

 

 

12月18日公開

 

前作『ワンダーウーマン』からは66年後の世界。

そして、
2020年から見たら、
36年前の世界。

アメリカが、まだ、
イケイケドンドンで、登り調子だった時代。

 

人知れず、
ワンダーウーマンとして悪人を成敗してしていたダイアナは、
普段は、美術館の学芸員として働いていた。

そんな彼女の前に、
最強の敵が現われる。

そいつは、実業家のマックス・ロード。
人の欲望を操るポピュリストである。

 

本作で描かれるのは、
スーパーヒーロー V.S. ポピュリスト という構図。

どう見ても、
ドナルド・トランプを想起させるマックス・ロードが、
人の欲望を煽りまくって、段々巨大化して行く様に、

フィクションと解っていながらも、薄ら寒い気持ちにさせられます。

現代社会を生きる我々の病巣を描き出した本作は、

エンタメでありながらも、
世相を意識した作品に仕上がっています。

 

アメリカの大統領を決める、
選挙人による投票が行われたのが、
12月14日。

正に、タイムリーな時機にピンポイントで公開されたという奇跡の作品です。

 

 

  • 第1位

 

ミッドサマー

 

 

 

 

 

2月21日公開

 

栄えある2020年1位を獲得したのは、
本作『ミッドサマー』です。

その圧倒的な存在感は他の追随を許さなかった感じで、

2018年の第1位も、
本作を監督したアリ・アスターの作品『ヘレディタリー/継承』であった事から、

今後も要注目の映画監督と言えるでしょう。

 

メンヘラ気味の主人公ダニーは、
彼氏とその友達が、卒論のテーマを探しに行く(という名目の)旅行に付いて行きます。

友達メンバーの一人の地元、
スウェーデンの夏至祭(ミッドサマー)に体験参加した大学生達ですが、

その異様な風習に圧倒され、引き気味ながらも、
研究テーマとしては一級品であるところに惹かれるのですが、

そんな好奇心が運の尽き、
恐怖の蟻地獄が開幕する、、、!!

 

本作、例えるなら、
諸星大二郎が撮った『グリーンインフェルノ』といった内容。

もうちっと解り易く言うなら、
土着民俗学的ホラー

そう聞くと、
なんか、小難しい題材を扱っているなと思われるかもしれませんが、

本作を駆動させるテーマとして描かれるのは、
失恋による人生の痛手と、
そこから、どう立ち直って行くのかという過程なのです。

 

それが、まぁ、
共感しつつも、異様過ぎるので、
観ている方も、
ジェットコースターの様な感情の波にさらされるのです。

 

誰もが経験のある事柄を、
非日常に落とし込む。

この、
現実と、非現実の境界を越える体験を、
本作は提供してくれるのです。

 

 

まとめると、

第1位 :ミッドサマー
第2位 :ワンダーウーマン 1984
第3位 :犬鳴村
第4位 :ホーンテッド 世界一怖いお化け屋敷
第5位 :サーホー
第6位 :ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密
第7位 :透明人間
第8位 :WAR ウォー!!
第9位 :テリー・ギリアムのドン・キホーテ
第10位:TENET テネット

 

という結果になっております。

 

 

さて、如何でしたでしょうか?

人によっては、色々と異論があると思いますが、
あくまでも、個人的な好みのベストテンだと思って頂けると幸いです。

 

また、
ランク外の作品で推すのは、

フォードvsフェラーリ
リチャード・ジュエル
ジョジョ・ラビット
野生の呼び声
『WAVES/ウェイブス』
『イップマン 完結』
『星の子』
『2分の1の魔法』
『劇場版ポケットモンスター ココ』

となっております。

 

 

 

 

 


スポンサーリンク