『SFが読みたい! 2019年版』を読んだ感想を書いてみたいと思います。
本書のアンケート対象作は、
本の奥付の発行日が
2017年11月1日~2018年10月31日
までの新作SF(とその周辺書)作品となっています。
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発売から、既に半年ほど経った事ですし、
先ずは、
国内篇、海外篇のベスト10を掲載してみたいと思います。
国内篇
1 :『零號琴』飛浩隆
2 :『文字渦』円城塔
3 :『破滅の王』上田早夕里
4 :『ハロー・ワールド』藤井太洋
5 :『ランドスケープと夏の定理』高島雄哉
6 :『飛ぶ孔雀』山尾悠子
7 :『最後にして最初のアイドル』草野原々
8 :『超動く家にて』宮内悠介
9 :『半分世界』石川宗生
10:『オブジェクタム』高山羽根子
海外篇
1 :『折りたたみ北京』ケン・リュウ(編)
2 :『竜のグリオールに絵を描いた男』ルーシャス・シェパード
3 :『七人のイヴ』(全3巻)ニール・スティーヴンスン
4 :『シルトの階梯』グレッグ・イーガン
5 :『六つの航跡』ムア・ラファティ
6 :『メカ・サムライ・エンパイア』ピーター・トライアス
7 :『われらはレギオン』(全3巻)デニス・E・テイラー
8 :『アルテミス』(上・下)アンディー・ウィアー
9 :『図書館島』ソフィア・サマター
10:『J・G・バラード短編全集5』J・G・バラード
先ず、ちょっと言わせて貰いたいのは、
本書の表紙についてです。
なんか、ゆるい感じの絵に、
「ランキングは辞退しとります」とか言っている女性のキャラ。
なにか、モデルが居り、それを揶揄しているのかもしれませんが、
ランキング形式の書の表紙に、
それを否定する様な言葉を入れるという自己撞着。
もし、
SFに興味のある人が居て、
本書を手に取ったら、どう思うでしょうか?
私なら、そっと棚に返しますよ。
書籍において、
表紙というのは、結構な意味があります。
その意味を、考えて欲しいですね。
それでは、
国内篇、海外篇をそれぞれ、
個人的な注目作、観点から語ってみたいと思います。
-
国内篇
国内篇は、
先ず、ベスト1~4を、
過去にランキングで1位を獲得した事のある作家が独占。
その中でも、
トップを飾るのは、
二年連続、4回目となる飛浩隆の『零號琴』。
個人的には、ベスト6までの作品を未読なので、
何とも言えませんが、
上位が、過去に評価された作家で占められて居るというのは、
ちょっと、問題があると感じます。
評価が、偏っているというか。
勿論、
早川出版社のランキングであり、
SF界隈の評価という、
極、狭い世界での話ですので、
得票において、ある程度の忖度が発生するのは仕方が無い事だと思われます。
なので、
いっそのこと、無記名投票形式にすれば、
より、リアルな読者の感想に寄り添ったランキングになるのではないか、
と思いますが、どうでしょうか?
その中でも、
5位の『ランドスケープと夏の定理』高島雄哉
7位の『最後にして最初のアイドル』草野原々
9位の『半分世界』石川宗生
の新人作家のデビュー作のベスト10入りは快挙と言えます。
御免なさい!
1位の『零號琴』と『ランドスケープと夏の定理』は、
買って、未だに積んでます。
絶対読みますので、ゆるしてちょ。
さて、個人的に、去年読んだ国内SFで一番面白かった石川宗生の『半分世界』は9位。
とは言え、
本作の読み味は、SFというより、
少し、不思議といいますが、
奇妙なホラ噺風味、騙りの面白さに満ちあふれた作品集です。
そういう意味で、
ゴリゴリのSFという訳では無いのですが、
本作が面白いという事に変わりは無いので、
個人的に、2018年イチ押しの作品の一つです。
そして、
7位にランクインした草野原々の『最後にして最初のアイドル』も、
これまた凄く面白い作品集。
如何にも、
イマドキのネット文化、オタク文化の影響をモロに受けながら、
それを、SFとして面白い作品に落とし込んでいる所が、高評価。
オタク的大風呂敷を、
王道のSF展開にて語るこの面白さは、皆に体験して貰いたいです。
ベスト10以外の作品では、
15位:『アリスマ王の愛した魔物』小川一水(著)
既に、SF作家としてベテランの域に達してきた小川一水。
長篇の「天冥の標」シリーズを描きながらも、
一方で、短篇集も発売。
ストレートなSFの面白さが堪能出来る作品集です。
25位:『風牙』門田充宏(著)
本作は、新人作家のデビュー作。
しかし、そうとは思えない程の構成力を感じます。
『風牙』には、
過剰共感能力、共感ジャマー、インタープリター 等々の、
SF用語を駆使した、
SFガジェットが多数登場しますが、
しかし、
あくまでも本筋で描かれるのは、人間関係のドラマ。
その話の作りも、
真面目に、真摯に作ってあるので、
所謂、SF的なアイディア重視の作品というより、
物語重視のSFと言えるのかもしれません。
そういう意味で、
SFの主流派からは評価されなかったのかもしれませんが、
物語としての面白さは、個人的には、
その文章の生真面目さも含めて、
大変、楽しめました。
そして、予想通り、
ランキングにはかすりもしませんでしたが、
渡辺浩弐の『中野ブロードウェイ脱出ゲーム』も、個人的には楽しめました。
この作品は、
ラノベ風SFとも言える作品で、
ボーイ・ミーツ・ガール、
脱出サバイバル、
アイドル論、
設定SF etc…
兎に角、面白そうなものを詰め込んだ、ごった煮闇鍋的なSF作品。
ボリュームはありますが、
エンタメに特化しているので読み易いです。
個人的には凄く楽しめたのですが、
誰一人、投票していませんでしたね、、、
個人的な2018年の推しSFは、
『半分世界』
『最後にして最初のアイドル』
『風牙』
『中野ブロードウェイ脱出ゲーム』ですね。
-
海外篇
海外篇は、ランキングを見ると、
今年は結構読んでるなぁという印象。
面白い作品が多かったですが、
その中でも、
ケン・リュウが編集した現代中国SF傑作選の『折りたたみ北京』が1位、
これには納得です。
アンソロジーがランキングで1位を獲るというのは珍しいですが、
それも、読めば解る面白さ。
先ず、序文のケン・リュウの解説からして面白いですからね。
今年(2019)は、
早川出版社が、華文SFを大々的に売り出したい、
なので、そのイントロダクション的な役割をも担う本作を推しているのは、
商売的には、当然。
しかし、そういう打算を抜きにしても、
本作に収録された作品は、どれも面白いものばかりです。
本作を読んで、興味が湧いたならば、
今年は、それぞれの作家の、
ピンの作品集なり長篇なりが刊行されているので、
その作品に派生して楽しめるというのも、
本作はポイントが高いです。
編者のケン・リュウの『生まれ変わり』。
タイトルロールとなった「折りたたみ北京」も収録された、
郝景芳(ハオ・ジンファン)の『郝景芳短篇集』。
作品集の劈頭を飾った「鼠年」で評価の高い、
陳楸帆(チェン・チウファン)の『荒潮』(刊行予定)。
そして、既に、今年ベストとの呼び声も高い、
劉慈欣(リウ・ツーシン)の『三体』。
ぶっちゃけ、
来年のベストSFの海外篇は、
華文SFが上位を独占するのでは?
と、個人的には思っているのですが、どうでしょうか?
2位となったのは、ルーシャス・シェパードの『竜のグリオールに絵を描いた男』。
…いや、本作は、マジに面白いですよ。
ですが、これ、ファンタジーでしょ?
SFじゃないですよね。
明らかに非SF作品が、
SFのランキングにて2位になるというのが驚きです。
本作がSFとして許されるなら、
例えば、残雪の『黄泥街』の方が、よほどSFチックなのですが、
コチラは、誰一人ランキングに投票せず。
この差は一体?
どうやら「竜のグリオール」シリーズは、
かつて、「SFマガジン」に掲載されていたそうです。
成程ね、そういう忖度ね。
作品自体の面白さは保証しますが、
ちょっと鼻白みますね。
3位はニール・スティーヴンスンの『七人のイヴ』(全3巻)。
バラク・オバマやビル・ゲイツが評価したという煽り文句に乗せられて、
読んだはいいが、
まぁ、自分には合わなかったですね。
『七人のイヴ(Ⅰ巻)』は、状況説明を延々と繰り返す、
所謂、設定SF。
そういうシミュレーションが好きな人なら、楽しめるかもしれません。
一転、この設定を活かして、
『七人のイヴ(Ⅱ巻)』は、怒濤の展開で、俄然、盛り上がります。
このⅡ巻の面白さは、本物。
そして、『七人のイヴ(Ⅲ巻)』はどうなるのか?
と、思いきや、
再び状況説明が延々と続き、
私は、120ページくらい読んで、
止めてしまいました。
まぁ、その内、最後まで読むかもしれません。
ですが、
著名人が評価し、
ランキングでも3位に入ったという事で、
読む人が読めば面白いのかもしれませんね。
それは、
4位に入った、グレッグ・イーガンの『シルトの階梯』も同じです。
本書も『七人のイヴ』同様、
ハヤカワの御用作家が褒めていましたが、
私には合わなかった作品ですね。
というか、
最初の1ページ目に書かれている事が、
本当の事か、
イーガンのオリジナル理論なのか、
それを調べる時点で、もう、読む気が失せました。
しかし、
これが4位という事は、
読む人が読めば面白い作品なのかもしれませんね。
意外なのは、
5位に入った、ムア・ラファティの『六つの航跡』。
こういうランキングでは、
エンタメ系のSF作品は評価を落としがちですが、
本作は堂々の5位にランクイン。
それほど、面白かったという事でしょうか。
クローン再生された、宇宙船の乗組員6人。
彼達が最初に目撃したのは、
自分達の死体だった…
この出だしが、既に面白い!
実は、乗組員は、全員前科持ち。
誰が、どうやって、何故、凶行に及んだ!?
そういう密室殺人としてのミステリ的な面白さに、
宇宙船というSFの設定をプラス、
これが滅法、良い味を出しています。
読んで面白い、
エンタテインメントとしてオススメの作品ですね。
同じく、
クローンをフューチャーしたエンタメSF作品である、
『われらはレギオン』(全3巻)も、7位にランクイン。
著者は、デニス・E・テイラー。
本作は何と、
登場人物、殆ど、一人。
つまり、
主人公「ボブ」が、次々と自分のクローンをねずみ算的に作って行き、
宇宙に拡がって行くという、
おバカなワンアイディアを突き詰めた作品。
同じボブでも、
研究に没頭したり、
恋愛したり、
戦争したり、
政治したり、
色々、個性があるのが面白い所。
この、数々のボブ達の活躍を、
多面的に描写しながら、
母星である、地球の危機に対処するという、
正に、大風呂敷のエンタメSF。
コチラもオススメですね。
6位にランクインしたのは、
前作『ユナイテッド・ステイツ・オブ・ジャパン』の続篇、
ピーター・トライアスの、
『メカ・サムライ・エンパイア』。
本作は、
ロボに載る少年のビルドゥングスロマンといった印象のSF。
真面目に書いたラノベみたいな印象ですね。
他、ランク外の作品としては、
11位の『チェコSF短編小説集』。
「ロボット」という単語を生んだ、
カレル・チャペックの生地であるチェコ。
本書の収録作品は、
社会への批判という、
かつて、SFが根源的に持っていたテーマ性を多く含んでいます。
あまり、馴染みの無いチェコという土地でも、
悩む事は、現代の我々とも、相通ずるものがある、
そういう面白さがあります。
12位は、『巨神計画』の続篇、
シルヴァン・ヌーベルの『巨神覚醒』。
前作から既に面白かったですが、
その前作の設定をそのまま引き継ぎ、
本作は、その冒頭から、
危機また危機のつるべ打ち!!
最初から最後まで、怒濤の展開が続くという贅沢さ。
前作を読んでいる事が必須ですが、
しかし、それでも本作はイチ押しの作品と言えます。
13位は、ゲームがテーマのアンソロジー短篇集、
『スタートボタンを押してください』。
ゲームがテーマなので、低レベルかと思われるかもしれませんが、
実は本作、
その読解に、ゲームリテラシーが必要となります。
なので、普段からゲームに慣れ親しんだ人間ならば、
「そうそう、コレコレ」と楽しめますが、
そうで無いと、
状況が把握出来なくて、意味不明になると思います。
その辺り、評価が分かれる所ですね。
15位は、ダグラス・アダムスの『ダーク・ジェントリー全体論的探偵事務所』。
本書はぶっちゃけ、
冒頭から意味不明の描写が続き、
半分くらいまで面白く無いですね。
しかし、後半、
前半で巻き散らかした伏線が、次々に繋がって行くのが、
もの凄く面白いというか、ある意味快感ですね。
一言で言うと、
SFでのみ可能な、
奇想天外なミステリ作品と言えます。
抜群に面白いですが、
前半を乗り越えられるかどうかで、
本作の評価は変わってきます。
因みに、続篇の『長く暗い魂のティータイム』は、
まずまずですね。
20位は、アルフレッド・ベスターの『イヴのいないアダム』。
ちょっと一捻りした印象のSF短篇作品集。
実は、『願い星、叶い星』にほんの少し短篇を追加したリメイク作。
文庫化において、題名を変えるという暴挙をするなら、
帯にその旨、大々的に記載して貰いたいものです。
あ、
作品自体は面白いですよ。
25位は、マイクル・ビショップの『誰がスティーヴィ・クライを造ったのか?』。
主人公のタイプライターが勝手に動き、
何が現実で、創作なのか、
その境が、曖昧になって行く…
本作はSFというより、
メタホラーというか、
作品を読んでいる読者が、リアルにイライラします。
そういう意味では、人を選びますが、
奇妙奇天烈な話なので、
そういう方面向けの作品と言えますね。
26位は、
ラリイ・ニーヴンの『無常の月』。
ハードSFの旗手として有名ですが、
本作は、それよりむしろ、
物語として面白い短篇作品が集まっている印象。
ファンタジーもあり、
読んで楽しいエンタメ作品集と言えます。
29位は、
リリー・ブルックス=ダルトンの『世界の終わりの天文台』。
本作はいわゆる、破滅SF。
世界が終わりをもうすぐ迎える時、
人は何を思うのか?
その様子を、情緒豊かに、
しかし、
孤独に、静謐に、描いています。
本書はその内容が、
私個人の性質に、非常にマッチした為に、
大変好きな作品なのですが、
破滅SFという使い古されたアイディアの為か、
然程、支持は得られず。
しかし、
個人的には、本書が、2018年の海外SFのイチ押しです。
さて、番外篇として、
ランキング外の注目作でエラン・マスタイの『時空のゆりかご』が、
p.25 と p.35 にて紹介されています。
読むなよ、読むなよ、
絶対に、読むんじゃ無いぞ。
と、私は言っておきます。
間違っても、人に勧めてはいけない作品だと、私は思うのですが、どうでしょう?
それでも、興味のある人は、是非、読んで欲しい、
そして、私が感じた怒りと虚しさを、
あなたにも体験して欲しい。
何故、読んではいけないのかは、
個別ページに書いてあるので、そちらをドウゾ。
私の2018年の海外SFの推しは、
『世界の終わりの天文台』
『折りたたみ北京』
『巨神覚醒』
『六つの航跡』
『われらはレギオン』
『ダーク・ジェントリー全体論的探偵事務所』ですね。
SFではありませんが、
『竜のグリオールに絵を描いた男』もオススメです。
-
2010年版の予想
さて、
巻末に映画作品を三ツ星で評価するコーナーがあります。
このコーナーと、
私自身の評価を比べようと思いましたが、
あまりに違う部分が多すぎて、
それをそのまま書く事が出来ません。
やっぱり作品って、
人によって、評価は様々なのですね。
さて、
そんな、十人十色の評価の結果のランキング、
2020年版の予想をしてみたいと思います。
海外篇は簡単ですね。
劉慈欣の『三体』で間違いありません。
…まぁ、私は未だ読んでいないのですがね!
ハヤカワ自身が、
推しに推しているので、
今後の展開を踏まえ、
何が何でも1位にする事は目に見えています。
個人的な注目は、
ベスト10に、華文SF(中国産SF)がいくつランクインするのか?
その辺りです。
国内篇は、
誰になるのか、全く分かりません、
ご免なすって。
気になるのは、
小川一水の大長篇、
「天冥の標」が、何位になるのか?、という事です。
小川一水はハヤカワの御用作家なので、
1位になりそうなものですが、
票のカウント如何によっては、それを逃すかもしれません。
皆さん、
ランキングのみに限って、
海外SFで、最も評価されているのは、誰かご存知ですか?
それは、
グレッグ・イーガンでも、
クリストファー・プリーストでも、
ケン・リュウでもありません。
答えは、ダン・シモンズ。
彼の作品、
「ハイペリオン」シリーズが、
ランキングでは、圧倒的な支持を集めています、毎回。
とは言え、得票は、
「ハイペリオン」4部作
『ハイペリオン』単品、
『ハイペリオンの没落』
「ハイペリオン」2部作、
『エンディミオンの覚醒』
「エンディミオン」2部作とばらけ、
ランキングでは、トップを獲れない感じです。
しかし、
その得票を全て集めると、
圧倒的に「ハイペリオン」シリーズが、
他を圧倒していると分かります。
まぁ、企画殺しになるので、
毎回、スルーされていますが。
つまり、
来年、小川一水の「天冥の標」に投票する場合、
シリーズ全体として投票するのか?
シリーズの最後のパート『天冥の標Ⅹ 青葉よ、豊かなれ(全3巻)』をまとめて投票するのか?
シリーズの最終巻、『天冥の標Ⅹ 青葉よ、豊かなれ PART 3』を単品として投票するのか?
それにより、
得票をどうカウントするのか?
私は、そこに興味があります。
ハヤカワが御用作家の小川一水の為に、
投票者に、
「シリーズ全体で投票してくれ」とか、
そういう指示を、予め通達するのか?
それとも、ガチでやって、
ダン・シモンズの様に票を分散させるのか?
その辺りの帰趨が、
ランキングに影響しそうです。
たかがランキング、
されどランキング。
所詮は人の評価と言えど、
それに、自分の評価を絡める事で、
更なる話題が巻き起こる。
評価に納得しても、しなくとも、
こうやって、数で白黒付けるのを見るのは、
やっぱり楽しい。
また、自分が取りこぼした作品の、
落穂拾いとしての役割もあり、
こういう企画の本は、貴重と言えます。
来たるべき『SFが読みたい 2020版』を楽しむ為にも、
残された今年の時間で、
一冊でも多くの作品を読みたいものですね。
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